今日のテーマは、『国家デフォルトは、世界では日常的に起こっていると知ること』です。
先日閉幕した、初の中東開催となる『カタールW杯』は、
アルゼンチンが36年ぶり優勝で有終の美を飾りました。
日本代表も、欧州列強を次々と撃破し、興奮しましたね。
更には、
アフリカ大陸勢として、初めて4強進出したモロッコも、
決勝トーナメントで旋風を起こして、盛り上がりました。
しかし、
躍進に沸くその裏で、同じアフリカ大陸にあるガーナは、
経済的観点で、国家規模の『危機』に瀕していたのです。
直近、
同国は、国際収支で単月30億ドル超もの赤字を計上し、
前年同月比で50%を超える物価上昇に喘いでいました。
そして、
19日付、大半の対外債務について支払い停止を公表し、
事実上の『国家デフォルト:債務不履行』を宣言します。
ガーナ財務省は、
ユーロ建債券や商業ローンを含めた二国間借入の大半を、
『暫定的な措置』として、一時的に返済しない事を公表。
もちろん、
国家間の『お金』の約束では、踏み倒しは成立しない為、
今後、対外債務者と協議に入る可能性を示唆しています。
先週には、
IMF(国際通貨基金)から米ドル換算で30億ドル規模、
財政再建に向けた、融資を受けることに合意しています。
しかし、
累積している公的債務は『55億ドル』を突破しており、
当然、IMFからの工面だけで返済することは出来ません。
足下では、
歳入(主に税収)の100%近くが債務返済に充てられ、
国家運営のため、更なる借金積上げの可能性もあります。
前述の通り、
IMF(国際通貨基金)協力のもと再編計画に入るものの、
そのプロセスが平坦では無いことは容易に想像されます。
冒頭、
『アルゼンチン』の名を挙げましたが、決勝進出を控え、
同国サポーターの行動が、世界を驚愕させていましたね。
それは、自らの『家』を売却して捻出した資金を以って、
多くの人間が、決勝の現地観戦に駆け付けたというもの。
日本の概念では、常軌を逸するレベルのサッカー熱です。
しかし、
これも単純に『熱い』では説明できないかも知れなくて、
その理由は、同国が何度もデフォルトしているからです。
昨年(2021年)、実に『9回目』を経験しましたね。
それ故、
いつ、価値を失うやも知れぬ自国資産を保有する位なら、
今、自身が『価値』を感じているものにお金を使う、と。
その点、
自ら居住している『家』を売却するという暴挙(?)も、
日本人より、幾分『ハードル』が低いのかも知れません。
国家デフォルトについては、対岸の火事ではありません。
確かに、
日本は、世界第3位のGDPを誇る経済大国(?)であり、
例に挙げた国々と比較いて、破綻しにくいのは事実です。
しかし、
それは、大企業が、中小よりリスクが低いことに等しく、
生起確率『ゼロ』であることを証明するには不十分です。
『まさか』は、想像していない時、いつも突然に訪れる。
世間的には、決して注目度は高くないニュースでしたが、
その中にも、私たち自身に活かせる教訓はあるはずです。
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井上耕太事務所(独立系FP事務所)
代表 井上耕太