今日のテーマは、『3月の金融政策決定会合、最後の黒田サプライズは不発で終焉』です。
3月9日、10日の両日、
来月(4月)8日に任期を終える黒田東彦・総裁政権下、
『最後』となる日銀金融政策決定会合が開催されました。
タイトル通りですが、
最終開催での『黒田サプライズ』は、発動することなく、
現状維持したまま、静かに任期を終えようとしています。
直近10年間、
黒田日銀政権下を振り返った時、政策の軸を成したのは、
『異次元緩和』のフレーズが流行になった金融緩和です。
これは、
市場で売買されている資産(株式・債券等)を、日銀が、
その財力にものを言わせて、買い込み続けるというもの。
それにより、
市場には、対価として『キャッシュ』が潤沢に供給され、
循環速度が増しやすい環境を整える効果が期待できます。
また、
長期金利の許容変動幅については、昨年終盤の変更通り、
プラスマイナス『0.50%』での据え置きを決定します。
さらに、
一部期待された『マイナス金利』終焉も為される事なく、
日銀によるETF(上場投資信託)買入れ措置も継続決定。
確かに、
何も変更事項がなければ、市場には波風も立たないため、
繋ぎの期間として、大人社会の忖度が働いたのでしょう。
冒頭で紹介した通り、
約10年間継続してきた『異次元緩和政策』については、
関係する各方面から、『副作用』が指摘されてきました。
しかし、
金融政策決定会合後の会見の席でも、黒田・日銀総裁は、
『異次元緩和は成功』と、強気の姿勢を崩していません。
理由としては、
真偽不明ながら、任期となった『10年間』という期間、
累計400万人規模もの『雇用』を創出できたとのこと。
また、
『物価安定目標2%』は未達だったことを認めたものの、
株式上昇・賃上げの土壌を作り、環境を整えられたとも。
さらに、
最大の問題と目される、債券市場の機能低下については、
『副作用が累積しているとは考えない』と述べています。
果たして、
直近10年間、選択・実施された日銀の『金融政策』が、
正しかったかどうかは、現時点、誰にも分かり得ません。
何故なら、
それ(政策の真偽)は『株式チャート』の推移と同様で、
時間が経過した後、懐古的にしか検証し得ないからです。
4月9日から、植田日銀総裁・新体制がスタートします。
日本が抱える、
根本的な『財政問題』を解決することなど不可能ですが、
少しでも、日本経済が好転することを切に願っています。
——————————————————————–
2023年1月より【セミリタイア期間】に入っており、
今後の【資産形成セミナー】の開催は、完全に未定です。
*ビジネスに関するお問い合せは、直接ご連絡ください。
*井上耕太事務所(代表)michiamokota0421@gmail.com
——————————————————————–
井上耕太事務所(独立系FP事務所)
代表 井上耕太