今日のテーマは、『コロナ禍が日本の少子化問題に与えた、最大の影響とは??:後編』です。
先日の公式ブログでは、
『コロナが少子化に与えた最大の影響は??』と題して、
日本が抱えている切実な『少子化問題』を紹介しました。
そして、
政府の少子化対策が『経済支援』を主軸に検討される中、
それが、問題の本質であることへ問題提起をしています。
予め断ると、
経済支援策(児童手当拡充、教育関連日の無償化等)が、
少子化対策にとって、まったく無意味と言っていません。
日本国居住の『子育て』しているすべての家庭にとって、
経済支援を拡充することは、絶対的にプラスに働きます。
しかし、
果たしてそれが『少子化問題』の解決策かと問われれば、
直結した『解決策』にはならないのではないでしょうか。
実際に、
経済支援策は、子どもを持つ『抑止力』は克服出来ても、
積極的に持ちことの『推進力』になり得ないと考えます。
要は、
児童手当はじめ『各種手当』が支給されるからと言って、
『じゃあ子供を生もう!』とはならないということです。
少子化問題の『源流』は、もっと遡った所にあるのです。
ヒントは、2021年に日本が実施した調査にあります。
この調査では、
25歳ー34歳の独身男女が、結婚出来ない理由として、
『適当な相手に巡り合わない』が最多回答としています。
さらに、
同年に実施の内閣府調査では、20歳ー39歳の男女で、
過去に交際した人数が『ゼロ』だと回答した人の割合が、
女性は『24%』男性は『38%』も占めていると判明。
つまり、
『結婚したい!』と考えても、対象となる相手がいない、
交際経験すらない方々が想像以上に多いということです。
これでは、『子どもが生まれる』ことなど有り得ません。
前述の調査では、
交際人数が『ゼロ』の男女の割合を紹介していましたが、
『交際ブランク』という基準にすると数字は上がります。
この辺り、
仕事や、スポーツ等に置き換えて考えると分かりますが、
3年もブランクがあれば、感覚を戻すのは至難の技です。
それでは、
これらの調査結果は、現代の日本人の『恋愛偏差値』が、
落ちていることを示すかといえば、私はそう考えません。
恐らく、
異性から引く手数多な人の割合は、男女とも1割程度で、
残り4割は、主体的に動くことで『パートナー』を得る。
そして、
今も昔(昭和以前の時代)もその数字から溢れる方々は、
恋愛巧者でもなければ、積極的に行動することもしない。
それでは、
なぜ昔(昭和以前の時代)は結婚できていたかと言うと、
人間関係が濃く、仲人を務める人間が多かったからです。
私たち世代から見て、
祖父母の世代はもちろん、20年ほど歳上の親の世代も、
親族、友人・知人の仲介による結婚率はかなり高かった。
しかし、
新型コロナ・ウイルスの流行により『密』は敵視されて、
3年間で人間関係の『個』の分断が飛躍的に進みました。
実際、
昭和50年、年間100万組に迫っていた国内婚姻数は、
元号・平成に入り、70万組台に減少して緩やかに下降。
そして、
2019年に60万組を割込むまで減少したのも束の間、
翌年には、『52万5507組』にまで急減しています。
*コロナ禍・元年となる『2020年』の婚姻数のこと。
この状況で、
子育てをする世帯の『経済支援策』を拡充したところで、
『少子化問題』が解決しないことはご理解頂けますよね。
問題の『本質』はそこではなく、もっと『源流』にある。
私自身ファイナンシャル・プランナー資格を有しており、
『お金』というツールの大切さは、熟知するつもりです。
しかし、
『お金』というツールだけでは、根本解決できない事が、
確実に、この世の中に存在することも同時に知っている。
日本の『少子化問題』は解決せず、これからも進展する、
腹を括り、建設的な解決策を講じる時期に突入しました。
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2023年1月より【セミリタイア期間】に入っており、
今後の【資産形成セミナー】の開催は、完全に未定です。
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*井上耕太事務所(代表)michiamokota0421@gmail.com
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井上耕太事務所(独立系FP事務所)
代表 井上耕太