今日のテーマは、『FIRE(経済的自立・早期リタイア)を目指す人が、理解しておくべきこと』です。
公式ブログでも、
過去に何度か触れてきましたが、『FIRE』という概念が、
数年ほど前から、急速に市民権を得るようになりました。
先日は、
某・公共放送局の番組でもメイン・テーマとして扱われ、
特番が組まれていたことは、個人的に衝撃を受けました。
それだけ、世間的な関心が強いことの表れだと考えます。
その番組内でも触れられていましたが、数年ほど前から、
日本全国で、セミナーが多数開催されていると言います。
その多くが盛況で、
株式投資・不動産投資を通して、経済的自由を実現して、
早期リタイア(働かない環境)を目指す人は多いとの事。
もともと、
独立系ファイナンシャルプランナーとして活動する中で、
前者(経済的自立)の重要性は理解しているつもりです。
ただし、
限度を超えて、後者(早期退職)を求める社会の風潮は、
以前から『違和感』を覚えることをお伝えしてきました。
私自身、
今は『セミリタイア期間』と定めて日々を過ごしますが、
それは、未来永劫『リタイア』することを意味しません。
現時点、
明確に期限を定めている訳ではありませんが、将来的に、
『仕事』のウェイトを今より高める時期は来るでしょう。
何故なら、
『仕事』の意味は、単純に『お金』を得る為だけでなく、
自らの本質、存在意義を問われるものと捉えるからです。
話が逸れましたが、
その概念が騒がれ始めた当初から、『FIRE』なる言葉を、
私は好んで使わない、と言うか、使うのを避けています。
理由としては、
言葉の響きの『キャッチーさ』がゆえ、それに比例して、
概念自体が軽く捉えられる印象を相手に与えるからです。
その言葉が表す本質(本当に表現したいこと・状態)を、
現実に達成することは、間違っても簡単ではありません。
冷静に考えれば、誰でも『秒』で理解できることですね。
果たして、
投資だけで、生活コストを上回る収入を得られる人物が、
世の中に、どれほどの割合存在しているでしょうか??
先ず、その割合が『1%未満』であるのは確実ですよね。
もし仮に、
『1%』、つまり『100人に1人』存在しているなら、
学生時代の旧友等、日常的に達成者に出会えるはずです。
しかし、
不思議なことに、『FIRE』の概念は浸透しているものの、
一般的な方々が、実現した人物に出会うことは皆無です。
現実的な話として、
『経済的自由』を実現する人は、社会全体の0.01%、
つまり『10000人に1人』存在すれば良いほうです。
そうなると、
大盛況で『100人』が集結したセミナー参加者の中に、
実は、『FIRE』を実現している人物はいないことになる。
それどころか、
あなたが『FIRE』を実現する手段と厚く信仰したものは、
投資・ビジネス詐欺である確率の方が断然高くなります。
予め断ると、
私自身、一般の方々が『FIRE』の達成を目指すことは、
それ自体を、頭ごなしに否定するつもりなどありません。
しかし、
『10000人に1人』の存在を目指しているのならば、
相応の対価を支払う必要性は理解しておくべきでしょう。
*上記の文章は、高額セミナーのカモ(餌食)になることを奨励している訳では、決してありません。
間違っても、
月々に『10万円』程度のお金を投資したからと言って、
『10年間』ほどで、経済的自由の実現など不可能です。
その程度の対価・努力で、FIREが実現できるのであれば、
社会全体として、達成者は1割程に膨れ上がりますよね。
FPの立場から、現実的なアドバイスをさせて頂きました。
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2023年1月より【セミリタイア期間】に入っており、
今後の【資産形成セミナー】の開催は、完全に未定です。
*ビジネスに関するお問い合せは、直接ご連絡ください。
*井上耕太事務所(代表)michiamokota0421@gmail.com
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井上耕太事務所(独立系FP事務所)
代表 井上耕太