今日のテーマは、『想定内の米国債デフォルト回避、それでもリスクは燻り続ける:後編』です。
昨日の公式ブログでは、
同タイトルの『前編』と題して、市場が上昇に転じる前、
一旦『下落』の可能性を折り込むことをご紹介しました。
『想定内』とは言え、
米国における『債務上限引上げ交渉』が基本合意に至り、
デフォルト回避されたことは世界経済にポジティブです。
これにより、
米国の債務問題は、2025年1月まで先延ばしされて、
それまでは経済優先の政策を講じることに集中できます。
しかし、
交渉の席上、交換条件として提示した政府支出抑制策は、
経済の循環速度を低下し、景気を冷え込ませるには十分。
個人的には、
長期的視点で見たとき、運用成績に影響はない(*)為、
リスクが弾けることを、そこまでシリアスに捉えません。
*現実的には、市場の下落を引き受ければ引き受ける程、
次回のジャンプ・アップが大きくなるのでプラスです。
ただ、
『想定外』の出来事が起こる可能性も排除できないので、
様々なパラメータに注意を払い続ける必要はありますが。
加えて、
市場を下落させうる、新たなリスクも1つ出て来ており、
昨年から継続中の米・政策金利の更なる『利上げ』です。
今月初め、
日本のGW期間中に開催されていた『FOMC』において、
利上げ(0.25%)決定されたことは記憶にありますね。
これにより、
当初予定したターミナル・レート(最終到達点)に達し、
政策金利の『利上げ』は、一旦終了と目されていました。
しかし、
僅かな期間に状況は目まぐるしく変化しており、現時点、
6月、7月に開催のFOMCのいずれか、若しくは両方で、
『0.25%』程度の追加利上げを折り込み始めています。
実際、
英・バークレイズ社、米・ゴールドマンサックス社とも、
利上げ観測により利益を得るポジションを積み増します。
分かり易いのは為替相場で、
『ゼロ金利政策』を解除できない日本は防戦一方となり、
金利差拡大を見込んで、再び急速に円安に動いています。
改めて言うまでもなく、
政策金利の引き上げにより市中金利全体が上がることは、
基本原理として、経済の『押し下げ要因』となり得ます。
未だ、
確定事項ではないものの、潜在的な『リスク』を把握し、
精神的にも、経済的にも『備えて』おくことは大切です。
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2023年1月より【セミリタイア期間】に入っており、
今後の【資産形成セミナー】の開催は、完全に未定です。
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井上耕太事務所(独立系FP事務所)
代表 井上耕太