今日のテーマは、『6月度FOMCの開催を控えて、FRBが抱えているジレンマ』です。
6月に入り、
絶好調(?)をキープし続ける『日本株』を尻目にして、
覇権国『米国市場』は、先行きが見通せず燻っています。
立場が逆転して、両者の状況は完全に『正反対』ですね。
前者(日本市場)は、
バブル期以降、33年間も停滞し続けた眠りから覚めて、
代表指数『日経平均株価』は連日高値を更新しています。
翻って、
後者(米国市場)の代表的な指数『NYダウ平均株価』は、
33,000ドル前後を行き来して半年以上停滞している。
こちらは、
2021年末に記録した最高値『36,488ドル』から、
『約10%』乖離して、毀損された状態が続いています。
もちろん、
長期的視点では、前述した『過去最高値』の更新は愚か、
いずれは4万ドルも突破して、右肩上がりで上昇します。
もしも、
その『前提条件』すら否定しまうのであれば、そもそも、
『資本主義』というシステム自体が終焉してしまいます。
ただ、
今年終盤から始まると予想された上昇にも暗雲立ち込め、
現時点、何とも言えない空気が充満することは事実です。
先週末(6月2日)、
米・労働省より公表された5月期『雇用統計』において、
雇用者数は市場予想を大幅に上回り『33.9万人』増加。
また、
失業率は『3.7%』と前月比較で上昇したものの、未だ、
歴史的な最低水準をキープすることに変わりありません。
通常であれば、
ポジティブ評価されるべき雇用統計のデータも、現時点、
『利上げ』を後押しする要因になるため評価は複雑です。
事実、
一時期より鈍化したもののインフレ率は目標値を上回り、
『利上げ』を支持する勢力は、少なからず存在している。
先月(5月)GW期間中、
浮かれ気分の日本を他所に予定通り開催されたFOMCで、
予測していた通り『025%』の利上げが決定しました。
これにより、
米国の政策金利は『5.00−5.25%』の水準まで達し、
これは、利上げ開始当初、最終到達目標とした数字です。
FRBとしては、
これまで急ピッチで進めた『利上げ』の効果判定のため、
6月度の会合では、一旦ストップしたいというのが本音。
しかし、
皮肉なことに、好調な経済指標や統計データが仇となり、
市場は、その選択(利上げ停止)を簡単には許しません。
かと言って、攻め入り過ぎて、景気が後退するのも恐い。
悩ましい局面、FRBにも『決断のとき』が迫っています。
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今後の【資産形成セミナー】の開催は、完全に未定です。
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