今日のテーマは、『米国市場が強気相場入りした報道は、果たして真実なのか??』です。
6月8日、
個人的には青天の霹靂でしたが、ニューヨーク・CNNが、
突如、米国株式市場の『強気相場入り』を宣言しました。
主な理由は、
代表的な指標の1つS&P500種株式指数が値上がりし、
直近の安値からの上昇率が2割に達しているということ。
以前から、
公式ブログでは『NYダウ』を多くご紹介していましたが、
S&P500インデックスも双璧をなす代表的な指標です。
実際、
同指数は、2023年初来、底堅い動きを継続しており、
昨日は終値『4293.93』で取引を終了していました。
また、
投資家の意欲示す『フィア・アンド・グリード指数』は、
CNNの公表で『極めて強欲』の水準まで高まっています。
近年、
AI(人工知能)技術の革新には期待が益々高まっており、
良くも悪くも『ChatGPT』は世界中の注目を集めます。
それに伴い、
昨年、完全負け組のレッテルを貼られたハイテク銘柄は、
今年に入り、大きく盛り返していることも上昇要因です。
果たして、『強気相場入り』報道は真実でしょうか??
私見では、懸念している点は大きく2つ存在しています。
1つ目は、
仮に現時点で『強気相場』がスタートしていたとすると、
前段階にあたる、『弱気相場』の期間が短か過ぎること。
議論の発端となるCNNも、
『S&P500インデックス』を指標として判断したとき、
弱気相場開始は『2022年1月』と位置付けています。
それを起点とするなら、1年半にも満たない僅かな期間。
歴史を振り返って経済サイクル(景気循環)を考えた時、
その期間(約1年半)は不安を覚えるほど短いものです。
懸念する点の2つ目は、
該当の報道(強気相場入り)は、将来の出来事に対して、
『楽観的な見通し』が含まれ過ぎているように感じます。
例えば、
先日も紹介した通り、雇用統計・失業率をはじめとした、
多くの経済指標がこれからも堅調に推移するということ。
にも関わらず、
6月度FOMCにおいて、FRBは利上げを停止するという、
一見すると『相反する出来事』も並行して折り込みます。
もちろん、その他の『想定外』は折り込まれていません。
私見として、『強気相場入り』を宣言するには時期尚早。
真の『強気相場』の到来は、少し先になると想定します。
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2023年1月より【セミリタイア期間】に入っており、
今後の【資産形成セミナー】の開催は、完全に未定です。
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代表 井上耕太