今日のテーマは、『年収50万ドル(約7000万円)は、あなたの人生に幸福をもたらすか』です。
10年目のシーズンも継続して来ましたがラスト投稿です。
2024年始は久しぶりに完全に手を止める予定なので、
公式ブログの情報発信も、10日間ほどストップします。
恐らく、
この時期は同様に時間を確保できる方も多いと思うので、
自分自身と向き合って頂くため、このテーマにしました。
『お金で幸福は買うことが出来るのか?』という問いは、
古今東西、人類が議論しつづけてきた永遠のテーマです。
これに対して、
キレイゴトで『買えない』としてしまうのは簡単ですが、
現実社会で生きる身としてお金の存在は無視できません。
実際、
経済覇権国・米国で行われた最新の調査結果においても、
約6割の人々が『幸福はお金で買える』と回答している。
もしも、
芸能人・著名人が、同様のフレーズを発言してしまうと、
SNSで袋叩きにされて、大炎上してしまうこと必至です。
話を戻すと、
今年8月、米国の市場調査・分析会社ハリス・ポールは、
『幸福とお金』の相関について調査結果を発表しました。
それによると、
人が『幸福』を実感する平均預金額は120米万ドルで、
現行の為替レートで換算して、およそ1億7000万円。
また、
『幸福』を実感するために必要な年収額の質問項目では、
ミレニアル世代が最も高く52万ドルと回答しています。
*ミレニアル世代:1980年〜1990年代前半誕生。
これが、タイトルに採用した『年収7000万円』です。
他の世代(*)の希望年収が12ー13万ドルにある中、
この年代のそれ(52万ドル)が突出して高くなるのは、
最も消費意欲が旺盛なことに起因していると予想します。
*ベビーブーム(1945年頃から1965年頃まで)、
X世代(ベビーブーム期以降〜1980年前後まで)
Z世代(ミレニアル世代以降〜2010年前後まで)
日本に話を移すと、
最新調査で、年収1500万円の基準をクリアするのは、
労働人口全体に対して『約1.1%』だと分かっています。
この数字から推測して、
前述した年収7000万円という基準をクリアするのは、
希望的観測により多く見積もったとして全体『0.1%』。
つまり、
米国の最新調査をそのまま当てはめると、現代日本では、
『99.9%』もの人々が幸福でないことになってしまう。
2010年、
アンガス・ディートン博士(ノーベル経済学賞受賞)は、
人々の『お金』と『幸福感』の相関関係を調べる調査で、
年収7.5万ドルで頭打ち傾向にあることを発表しました。
しかし、
やはり、人間の欲望には際限がないようで、2023年、
同じく、ノーベル賞受賞学者のダニエル・カーネマンが、
頭打ちになる基準値を『50万ドル』に更新しています。
恐らく、
この数字も、時代と共に今後もアップデートされ続けて、
インフレーションしていくことが容易に想像できますね。
誤解を恐れず言うと、
ひとは誰しも、霞を食べていくことなどは出来ないため、
『幸福』は、ある程度『経済的要因』と相関しています。
時々、
ドラマや映画で、清貧ながら幸福な人々が描かれますが、
その彼らさえ経済要素が満たされることを望んでいます。
ただし、
私自身、節度を大きく超えて『欲望』を増幅させていき、
『幸福』を感じる基準を引き上げることに肯定しません。
果たして、自らが『幸福』を感じる基準はどこにあるか。
時間確保できるこの時期、内観しておくことを勧めます。
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2023年1月より【セミリタイア期間】に入っており、
今後の【資産形成セミナー】の開催は、完全に未定です。
*ビジネスに関するお問い合せは、直接ご連絡ください。
*井上耕太事務所(代表)michiamokota0421@gmail.com
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井上耕太事務所(独立系FP事務所)
代表 井上耕太