今日のテーマは、『史上初のGDP600兆円超えでも、なぜ日本人は豊さを実感しないのか』です。
先週8月15日、
内閣府公表の4ー6月期GDP速報値は150兆円を突破、
年間換算として史上初、名目GDPが600兆円を超えた。
昨年、
ドイツに抜かれたことが話題になったそれ(GDP)だが、
それでも国連加盟国196カ国中、日本は堂々の第4位。
もし仮に、
これが実質的な豊さを表すならトップランクのはずだが、
私たちが実感している通り、実体とは大きな乖離がある。
むしろ、
直近5年以内に急速なペースで進行した物価上昇により、
大半の日本人の生活は苦境に立たされていると推測する。
果たして、その本質的な理由はどこに存在しているのか。
先ず、
基本情報を整理すると、言葉(国内総生産)が示す通り、
GDPとは、1年間で生み出された付加価値の総和のこと。
具体的には、
国内で生み出されたモノ・サービスの生産額の総額から、
原材料、電気・ガス等のコストを差し引いて求められる。
恐らく、
勘の良い方は気付かれると思うが、各国毎の背景により、
数値(GDP)を増大させる有利・不利は明確に存在する。
例えば、
人口、国土、天然資源(特にエネルギー)の有無のほか、
踏み込めば、気候や立地等の要因までも影響を与え得る。
ご存知の通り、
日本人は1億2000万人超と人口はそこそこなものの、
広大な国土、天然資源は恵まれてなく劣勢に立たされる。
それでも、
第二次大戦後、エネルギー溢れる祖父母世代の頑張りで、
日本は米国に次ぐ世界第2位の経済大国まで登り詰めた。
数字的にも、実質的にも最も豊かだった時代と推測する。
しかし、
1980年代後半から今に至る40年間、日本の凋落は、
静かに始まり着実に進行して『茹でガエル状態』に陥る。
GDPの話に戻すと、
2023年時点国民数で頭割りした一人当たりのそれは、
3万4000米ドル前後と世界全体で34位の位置付け。
一般的に、
広義の先進国・OECD加盟国数の38カ国を考慮すると、
前述した順位(34位)は想像するより高くありません。
そう、
私たち日本人の固定観念とは大きく乖離する形で、既に、
日本は先進国の首位グループから陥落しているという事。
もちろん、
一人あたりGDPも豊かさを示す絶対指標ではないですが、
その数字が国民の実質的な収入と相関するのも事実です。
仮に、
2024年以降、再び豊かさを取り戻すとするのならば、
全体のクリエイティブさ(創造性)をアップさせること。
かつて、
世界第2位の地位に登り詰めたときに実行した方法とは、
思考回路を『180°転換した方法』が求められています。
私たちは、あらゆる面でアップデートする必要性がある。
資産形成もビジネスも、安住の地は決して存在しません。
——————————————————————–
昨年(2023年)よりセミリタイア生活に入っており、
今後の主催セミナー(オープン形式)の開催は未定です。
*ビジネスに関するお問い合せは、直接ご連絡ください。
*井上耕太事務所(代表)michiamokota0421@gmail.com
——————————————————————–
井上耕太事務所(独立系FP事務所)
代表 井上耕太