今日のテーマは、『私たち(日本人)がシビアな社会保障時代を生き抜くための身も蓋もない話』です。
先週・今週と立て続けに、日本の社会保障をテーマに取り上げて情報配信してきました。
冷静に考えれば分かりますが、年末に向けて政府・関係各所でも社会保障に関する議論は活発化するため、来年以降の新たな指針や変更点等も判明するので自然な流れなのかも知れません。
基本事項のみ整理すると、社会保障制度は年金・健康保険(医療)・福祉の3分野で構成されており、原則、国民全員が保険料を負担してお互いに助け合う仕組みになっています。
ただし、その負担はどうしても現役世代(65歳未満)に偏る傾向にあり、反対に給付を受ける人たち(利用者)のウェイトは65歳以上のいわゆる高齢者が大部分を占めているのが現実です。
仮に、20世紀前半から中盤のように綺麗な人口ピラミッドを形成できている時代ならあまり問題はないのですが、皆さんご存知の通り、現代日本のそれは上下が逆転して歪化した壺型と言われるもの。
さらに、コロナ禍以降の少子化の拍車のかかり方は異次元レベルに突入しており、これから数十年〜100年先を見据えた時、従来の社会保障システムを維持できないことは誰の目から見ても明らかです。
この問題を根本的に解決する為には、国民から徴収する保険料を増やすか、各種の給付を減らすか、若しくはそれらの両方を同時並行して実行していくしか方法はありません。
さて、このようにシビアな状況に置かれた私たち(日本人)ですが、一生涯、健康で文化的に最低限の水準を保って生活していくための最適解は存在するのでしょうか。
近年では、人気芸能人や著名人が最難関資格(CFP・1級FP技能士)を取得したことでも注目されるファイナンシャル・プランナーですが、彼ら・彼女らが秘策をもっていると考える人は意外にも多い。
しかし、そのような淡い期待を持っている方々に残念な報告をすると、そのような秘策(人生を一発逆転するためのウルトラC)は世の中のどこにも存在していません。
もしも、それ(人生逆転の秘策)があると豪語する人間がいるとしたら、その相手はあなたをカモにして利益を得ようとしていると考えて間違いないと思います。
話を戻すと、これからの低・社会保障時代を生き抜くための最善の方法は、あなたがリタイアするまでに、労働と切り離されて安定的に流れ込んでくる不労所得を構築しておくことです。
有価証券の配当、家賃収入・印税・その他の権利収入等なんでも構いませんが、不確定要素の多い年金とは別に年間500万円ほどの収入を築けば、一般レベルの方々であれば不足はないはずです。
ただし、それ(年間500万円の安定的な不労所得)の構築には相応の時間(少なくとも10年ー20年)を要するのも事実であり、そこまで聡明・堅実な人たちが少数派であることも理解しています。
それでは、それ以外の9割以上の方々はどのような解決策を模索すれば良いのでしょうか。
それは、社会人をスタートしてからも学ぶことを止めず、人的資本を高めて、社会が設定したルールに囚われることなく可能な限り長く(70歳を超えて?)働き続けるという方法です。
ファイナンシャル・プランナー協会の会報にはケース・スタディと称して(仮想の?)顧客からの相談事例が多々紹介されていますが、ほぼすべての回答がそれ(可能な限り働き続けること)に聚斂しています。
仮に、60歳でリタイアするのを止めて、年収150万円でも良いので70歳まで働き続ければ、人生全体として1500万円の保有資産(貯金)の上乗せが確保できる。
身も蓋もない話ですが、逆に、この正論に対しては異論を挟む余地もありません。
人生において経済的自由を実現する一部(推定1%ほど)の人たちを除いて、大半の方々は甘い誘惑に惑わされず、可能な限り働き続けるという戦略は、再現性の観点でも正しいものなのかも知れません。
井上耕太事務所(独立系FP事務所)
代表 井上耕太





