今日のテーマは、『中東危機が早期に解決した場合、AIバブルが再燃する余地は残されている』です。
昨日の公式ブログでは『世界に火種が燻る限り、市場は外側から崩壊する可能性を孕み続ける』と題して、株式市場に影響を与えるリスクは決して『内側』だけに留まらないことをご紹介しました。
このタイミングで、米国・イスラエルとイランの軍事衝突が始まることを正確に予見できた人間はいませんが、中東地域には常に『火種』が燻り続けていたことは事実です。
ロシアーウクライナ然り、イスラエルー中東諸国然り、中国ーアジア諸国然り、世界には100年単位で未解決の『火種』が点在していて、理由が根深いだけに今後も簡単に解消されそうにありません。
つまり、資産形成(株式投資)を実行する方々は『内側:市場動向』ばかり見るのではなく、突然、市場の『外側』から訪れるかも知れないリスクに対してもアンテナを張る必要があるということです。
昨日の記事をリリースした後、イランが新たに停戦条件を提示していたことが報じられましたが、これには『利権が侵害されることは許し難いが、不毛な戦いは早期に終えたい』という本音が窺えます。
すべての戦争に共通して、人道面で非難されるべきであることはもちろん、経済的観点でも長期化することのメリットはすべての関係国にとって存在しないというのが真実だからです。
もし仮に、世界の悲観に反して早期停戦が実現し、株式市場の下落が最高点から10%未満に抑えられるなら、AIバブルの再燃を推進力とした上昇相場がリ・スタートする可能性は十分に残されています。
なぜ、そのようなことが言えるのでしょうか。
その理由は簡単で、AI研究の中心地・米国だけでなく、日本も国家戦略としてこの分野を積極的に支援して、業界全体に巨額の資金を投入していくことが決定しているからです。
先日10日に開催された日本成長戦略会議では『危機管理・成長投資』に関する行程表の素案が示され、AI・半導体、量子、造船、創薬、先端医療等の戦略17分野が正式に確定しました。
中でも、AI(人工知能)・半導体分野は国家としての最重要プロジェクトに位置付けられており、他の分野よりも優先して政府主導で資金投入していくこととされています。
2020年、国産の半導体関連の売上高は5兆円規模だったようですが、2030年には3倍増の年間15兆円に、さらに10年後の2040年には年間40兆円まで拡大する目標が描かれている。
この数字(年間40兆円)は米国・中国の2トップに肩を並べて世界シェア3割を目指す壮大な計画ですが、その実現に向けて、政府は今後7年間で約10兆円の公的支援を実行していく予定です。
このように、国家の強力なバックアップを受けて、AI・半導体関連市場は今後もさらに膨張します。
しかし、すべての事象・現象は『自然の摂理』に支配されており、そこにはメリットだけでなく、呼応するだけのデメリット(リスク)が存在することも忘れない方が良さそうです。
井上耕太事務所(独立系FP事務所)
代表 井上耕太





