『資産形成スペシャリスト』、井上耕太です★
今、英国ではEU:欧州連合からの離脱論が囁かれてます。
『残留』『離脱』を問う国民投票では、
最新の調査で次のようになりました。
・離脱支持:45%
・残留支持:36%
両者のポイント差『9』は、
国民投票での採決を決定した9月以降最大のようです。
そもそも、英国が上手いなと思うのは、
EUというブロック経済に参加しながらも、
自国通貨『ポンド』を残している点です。
彼等からしたら、
『まやかし』で存在する『EU』というものに、
無理に加盟し続ける理由は無いと考えます。
『まやかし』というのはちゃんと理由があって、
EU加盟国内での共通通貨『ユーロ』導入には財政基準があります。
次の2つです。
・単年度会計の新規国債発行額が、GDPの3%以内。
・累計の債務残高GDP比で60%越えてはならない。
なかなか厳しい基準です。
昨年デフォルトしかけた『ギリシャ』なんて、
今となってはどちらも基準を満たしていません。
ちなみに、日本もこの基準は満たせません(笑)
日本の単年会計における新規国債発行額は、
毎年40兆円程度。GDP約500兆円の8%もあります。
債務残高も、余裕で100%越えてる現状。
そもそも『ギリシャ』に関して有名な話は、
ゴールドマンサックスがCDSを売り込んで、
粉飾決算で堂々と正面から入ってきた経緯もあります。
あと、イタリアも加盟時期から満たしてなかった。
ソブリン危機の際に大きく騒がれた、
『PIIGS』と財政健全国ドイツ、イギリス、フランスを、
1つのバスケットに入れた時点で歪みは必ず生まれます。
ポルトガル、アイルランド、イタリア、
ギリシャ、スペイン。
これらの問題児を抱えることで、
これからも火種は燻り続けています。
さらに、
EUの、特にユーロ導入国での最大の問題点は、
通貨における政策と、各国の経済政策がバラバラということ。
経済政策は各国それぞれ議論するのに、
通貨政策は『ユーロ』導入国統一の政策になる。
日本で言うたら、
政府はアベノミクスで『財政出動!』言うてるのに、
日銀がまったく金融緩和しなくて市中にお金が流れないみたいな。
考えてみたら最初から無理がありむちゃくちゃですが、
向こうでは普通にそんなことが起こってます。
自国がピンチの時に、
自国だけの判断で金融政策が取れない。
これは、致命傷です。
先日、TPP加盟国間での署名がなされましたが、
世界では今、どこのブロック経済に属するかというのが1つのポイントです。
確かに、1つの国で独立して活動するより、
ブロック経済の共同体として活動することで、
得られるメリットも大きくなると思う。
でも、必要以上の馴れ合いは要らないし、
どこに属するか?というのも大きなポイント。
『ユーロ』が導入されたのは、
確か僕が中学の時なので約20年ほど前のことです。
これ、僕の一生涯の間で持つかな??
もし、英国がEU脱退とかになると、
少しずつ崩壊に向けての歩みが始まりそうです。
先日の日銀『マイナス金利』導入なんかもそう。
僕たちが教科書で習ったような、
歴史のターニングポイントは、今の時代も常に転がってます。
そんな変化の足音を、
日々聞き耳たてて探っていくことで次が読めるようになります(^_^)★