今日のテーマは、『【世界経済】回復の見極めポイントは、【金利】が握る』です。
昨日、一昨日の公式ブログでは、
『2021年以降に潜む、米国経済失速の兆し』と題して、
現状、堅調に推移する米国市場に潜む『リスク』をご紹介しました。
連休の為、休場している『日本市場』に先行する形で、
一足早く、今週の『米国市場』が今晩スタートします。
そこで、
『資金供給抑制』と『新型ウイルス感染拡大』を折り込み、
米国市場がどのように『レスポンス』するか、見ものです。
仮に、
短期的な『経済減速』を悲観して、大幅下落しようものなら、
明日の『日本市場』も、大きな影響を受ける事が予想される。
全国的に、
【Go Toトラベル】の運用に暗雲が立ち込めている状況もあり、
今3連休は、滑り込みで観光を楽しまれた方々も多いですよね。
恐らく、
全国的にも、『行楽ムード』が漂っていると予想しますが、
大事な局面なので、ぜひ、今晩注目して頂けたら幸いです。
21世紀に入り、
20世紀までの『ロジック』を無視する形で膨張する世界経済ですが、
その影響因子については、近年、判断別れる場面が散見されています。
例えば、
今月初旬、世界的に注目を集めた『米国・大統領選挙』ですが、
実質的に、『政権交代』が起こった局面においても、
株式市場は、『無風』とも言える状態で推移し続けていました。
4年前、
下馬評を覆して誕生した、現・トランプ政権ですが、
その誕生時、『乱高下』した記憶を振り返ったとき、
今回の無風状態には、少し『違和感』を覚えますね。
しかも、
『バイデン新政権』の誕生は、大勢の予想を覆す結果であり、
背景状況としても、4年前のそれとは酷似しているのにです。
『ここで動かなければ、いつ動くねん!』というタイミングです。
私たちは、何を『指標』にすれば良いのでしょうか??
この問いに対して、
最近では、再び、『金利』という指標への注目が高まりつつあります。
直近5年間を見ても、
世界経済は、『異次元』とも言える超低金利の時代を経験しており、
その結末がどのようなものになるのか、未だ、全く見えて来ません。
実際、
米国・新発10年国債の利回りも、以前3%近くあったものが、
『1%』の基準を割り込むようになってから、久しいですよね。
この辺り、
『お金を借りたら、適切な金利を付けてから返す』という、
金融業界の『大原則』が、ひっくり返されている状況です。
それは、
日本経済についても『言わずもがな』であるのですが、むしろ、
日本国は『異次元低金利』の世界でも超先進国に分類されます。
何せ、4年前の長期債権利回りは『マイナス』でしたからね(笑)
その状況(条件)で、どのような人物が購入するのか、
ロジック立てて説明できる方は、誰か教えてください。
確かに、世界で唯一『日本円』の価値が高まれば別ですが、
その生起確率は、限りなく低い事象だと認識をしています。
話を戻すと、
前述、大統領選のクライマックスでも反応しなかった株式市場が、
先日、米国・長期債権の金利上昇局面で、明らかに反応しました。
一般的に、
リセッション(景気後退)の影響を受けにくいとされて、
近年の主役を張ったのが、『テクノロジー関連株』です。
しかし、
前述局面では、景気敏感株とされる『エネルギー関連株』に、
一時的に、その座を奪われるという状況が生まれていました。
具体的には、
『年率0.6%台』まで落ち込んでいた、米国長期債利回りが、
『年率0.8%台』まで上昇したことがトリガーと言われます。
それでも、
まだまだ『1%』を割り込む『超低金利』には変わりませんが、
『0.2ポイント』の上昇は、市場の評価基準としては十分です。
昨日までもご紹介した通り、
基本的に、短期的な世界経済は『悲観シナリオ』であり、
2021年以降も、暫くの期間は、苦戦を強いられます。
そして、
世界各国は、その局面を『資金供給量』の増加で乗り切ろうとしますが、
その対症療法の副作用が、『実体経済』の状況を分かりにくくさせます。
その時、
今後の『金利動向』が、重要指標になると考えられており、
目視可能な『イベント』が無くとも、判断指標となり得る。
いずれ、
現在のような『異次元低金利時代』は終焉すると予測しますが、
それが適正水準に向かい始めた時が、潮流変化のポイントです。
『米国・大統領選挙』とか、どこかの国の『戦争』とか。
顕在化して、分かり易いイベントでは無いかも知れない。
次回、『世界経済』が動く時は、人知れず、静かに『金利』が動く時です。
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