今日のテーマは、『バイデン米大統領が表明した学生ローン返済免除に感じる危機感』です。
昨日(8月24日)、
ジョー(ジョセフ・ロビネット)バイデン米国大統領は、
2020年大統領選挙の公約を遵守すると表明しました。
それは、
同国内で『学生ローン』を抱える数百万人規模に対して、
それを1人あたり『1万ドル』返済免除するというもの。
これは、
新型コロナ・パンデミックで、特に大きな影響を受けた、
中流階級以下に対する措置で、高所得者・世帯は対象外。
ただし、
カット・オフ値は『年収12.5万米ドル』か、若しくは、
夫婦合算『25万ドル』なので日本の感覚と隔たります。
*現行為替レート換算で単身『年収:約1700万円』、
夫婦合算『年収:約3400万円』の数字が基準です。
話を戻すと、
上記の基本方針のほか、低所得者対象の連邦補助金制度、
ベル・グランド受給者は『最大2万ドル』の返済が免除。
こちらは、全米で『約600万人』が該当するようです。
更に、
収入から一定額の返済計画を守り、10年継続した者は、
ローン残高が一部免除される新制度も提案される見込み。
これら、
諸々の『学生ローン:救済措置』を総合して算出すると、
該当者総数は『4300万人』規模に上ると言われます。
そして、
そのうちの約半数:約2000万人は、債務帳消しです。
確かに、該当者からは、歓迎される公約かも知れません。
しかし、
抽象度を高めて、社会全体を俯瞰する視点から考えると、
これは、長期的に『大きなリスク』を孕むと分かります。
この政策(学生ローン返済免除)について難しい議論は、
多くの識者が小難しく述べている為、そちらに譲ります。
ただ、
私が問題視しているのは、それ以前のそもそも論として、
『借りたお金は、返済義務がある』というシンプルな話。
2022年現在、
米国における『学生ローン』は、連邦政府が賄っており、
『1.75兆ドル:約240兆円』規模と言われています。
確かに、
同国の経済規模から比べたら、小さな数字(?)ですが、
だからと言って、返済しなくて良いとなると道理が違う。
バイデン米大統領にとって、
それは『飲み込める数字』と考えるのかも知れませんが、
単純に『ツケ:借金』は誰かが支払わなければならない。
それが、『米国民』自身が将来的に担うことになるのか、
敗戦国『日本人』に擦り付けられるかは分かりませんが。
繰り返すと、『ツケ』は、必ず誰かにより支払われます。
そして、小さな『歪み』が蓄積することで、大きくなり、
顕在化した際は、挽回不可能なことが多いのも事実です。
国民サイドも『危機感』を持って注視していきましょう。
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