今日のテーマは、『日本円のプレゼンス低下が加速する時代、益々、通貨分散は必須になる』です。
昨日の公式ブログでは、
『150円台が常態の為替市場から学ぶこと』と題して、
資産分散・通貨分散の必要性についてご紹介をしました。
繰り返しますが日本円は唯一無二の通過ではありません。
むしろ、
世界の経済活動に対する決済シェアは10%程に過ぎず、
裏を返せば、全体の90%は他の通貨が使われています。
幸か不幸か、
プラザ合意以降の40年間その安定性が保たれたことで、
大多数の日本人が、前述した現実を認識出来ずにいます。
実際、
2024年現在も、99%の日本人が自らの保有資産を、
ほぼすべて円建て・国内資産として保有していますよね。
先ずは、
恐らく無意識レベルで選択してしまっているその行動が、
大きな『リスク』を背負っていることを認識すべきです。
そして、
今後、日本円の世界的プレゼンスが益々低下していく中、
資産分散・通貨分散の必要性も次第に高まっていきます。
2月8日、
総務省により公表された国際収支統計では、2023年、
日本の経常収支は20兆円超もの黒字を記録しています。
この数字は、前年(2022年)と比較するとほぼ倍増。
好調の要因は幾つかあり、
1つは世界的に高騰していた資源価格が一服したことで、
貿易収支マイナスながら、赤字幅が大きく縮小したこと。
また、
コロナ禍が収束してインバウンドが復活したことに伴い、
訪日観光客を相手とする関連サービス収支が改善した事。
マイナス要因として、
海外企業依存のIT分野・デジタル赤字は拡大するものの、
投資活動に関する黒字が30兆円規模あり十分賄えます。
一見したところ、
国家全体の経常収支も順当にプラスを記録できているし、
各項目の赤字幅も縮小して、問題なさそうに感じますね。
一般的に、
この領域(経常収支)でプラスを維持するということは、
日本円の需要も担保する明るい未来を意味してきました。
しかし、その状況も最近は少しずつ異なり始めています。
以前も少し触れましたが、
大企業の海外子会社が直接投資で稼ぐ約20兆円のうち、
約半分の10兆円超は、日本に還流されず活用されます。
つまり、
これでは、通貨としての『日本円』の需要は喚起されず、
それの世界的なプレゼンス(存在価値)は低下していく。
好調そうな状況の中にも、見えないリスクは潜んでいる。
表面的な経常収支プラスは、単純に手放しで喜べません。
個人レベルでも通貨を分散したリスクヘッジは必須です。
——————————————————————–
2023年1月より【セミリタイア生活】に入っており、
オープン形式の【資産形成セミナー】の開催は未定です。
*ビジネスに関するお問い合せは、直接ご連絡ください。
*井上耕太事務所(代表)michiamokota0421@gmail.com
——————————————————————–
井上耕太事務所(独立系FP事務所)
代表 井上耕太