今日のテーマは、『家計資産:2000兆円突破の朗報は、全ての人に実感を伴うか??』です。
タイトルの質問について、いかがでしょうか??
あなた自身は、それに『実感』が伴いますか??
日銀公表の『資金循環統計(速報値)』によると、
昨年末、家計保有の資産総額は『2000兆円』。
これは、日本国建国以来『過去最高値』更新です。
内訳として、
現金預金が『1092兆円』と過半数占めており、
対して、リスク性資産は『300兆円』程に停滞。
後者には、
有価証券(株式)や投資信託が含まれていますが、
資産全体として『15%』と低調さを維持します。
この辺りは、日本国特有の『歪さ』と言えますね。
世間では、
『古き良き時代』と表現されている20世紀後半、
バブル景気の名の下、日本を最も栄華を極めた時。
明らかに、
現在より、経済循環の速度は高かったはずですが、
数字上は、その時代をも上回っていることになる。
統計上、『最も豊な時代』を迎えているはずです。
果たして、国民共通で『実感』は伴うでしょうか。
厚生労働省から公表された別調査の結果によると、
日本の世帯平均貯蓄額は『約1033万円』です。
基本的に、
『貯蓄』の言葉は、現預金にプラスして他の資産、
有価証券、保険、債権、地金等までが含まれます。
要は、家計資産のほぼカバーするということです。
もし仮に、
あなたが居住する町内が『100世帯』だとして、
保有額の所在をシュミレーションしてみましょう。
先ず、
平均貯蓄額を切りよく『1000万円』とすると、
町内の保有資産の総額は『10億円』になります。
*1000万円✖️100世帯で導かれる単純計算。
また、
ボストン・コンサルティング等の調査会社によると、
日本国内の億万長者世帯は、全体の『2.4%』です。
*保有金融資産(純資産として)1億円超の世帯を、
上記で『億万長者世帯』の言葉で表現しています。
つまり、
町内には、億万長者世帯が『2.4世帯』ありますが、
シンプルにするため、ここでは『3世帯』とします。
仮に、
『億万長者世帯』の保有資産がジャストだった場合、
それでも3世帯の保有資産合計は『3億円』になる。
次に、
7億円(10億円ー3億円)を残り世帯数で割ると、
平均貯蓄額は『約778万円』と算出されてきます。
*こちらも7億円➗97世帯(残世帯)の単純計算。
もしも、
より実態に即した数字にしたいのならば、古今東西、
約2割存在する『貯蓄ゼロ世帯』を考慮するのも手。
その場合、
7億円は、貯蓄ゼロ世帯を除く77世帯で分割され、
『約909万円』という平均貯蓄額が算出されます。
つまり、
あなたの町内(100世帯)の資産内訳を考えると、
3世帯の億万長者世帯と、77世帯の中流階級世帯。
そして、
失うものを何も持たずに、恐れるものなど何もない、
『貯蓄ゼロ世帯』が20世帯存在すると判明します。
ここまで、
ざっくりとしたシュミレーションを展開しましたが、
恐らく、社会の『実体』と大きく乖離していません。
驚くべき、『格差』が存在している事が分かります。
そして、
本日テーマとして取り上げた『金融資産の増幅』は、
当然、元手の大きな人ほど、恩恵も大きくなります。
必然、
『家計資産2000兆円突破』の朗報による恩恵も、
主に、『億万長者世帯』が受けているものなのです。
決して、全国民平等に『実感』が伴うものではない。
悲しき哉、経済格差はこれからどんどん拡大します。
果たして、
自分自身が、どの『ポジション』に位置しているか、
冷静且、客観的に判断してみても良いかも知れない。
そして、
『健全な危機感』を抱かれた方々は、問題解決の為、
『具体的アクション』起こされる事をお勧めします。
『リスク』が顕在化してからでは、挽回不可能です。
オープン開催(どなたでも参加可)資産形成セミナーは、
現時点、2022年以降の開催スケジュールが未定です。
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井上耕太事務所
代表 井上耕太