今日のテーマは、『日本国の借金体質が、簡単に解決しない理由は何か??』です。
連日、ロシア・ウクライナ紛争の報道が続きますね。
果たして、
何が『善悪』か簡単に判断することは出来ませんが、
少なくとも、人の血が流れることが良いはずはない。
この際、解決に向けてのプロセスは何でも良いので、
一刻も早く、事態が収束されることを願っています。
そして、
連日、メディアを賑わす、上記の動乱に紛れる形で、
日本の2022年度予算案がしれっと決定しました。
アンテナの感度が良く、ご存知の方もいるでしょう。
数字から紹介すると、2022年度一般会計予算は、
実に総額『107兆5964億円』に達しています。
これで、過去最高値更新も10年連続となりました。
数年前、
一般会計予算が初めて『100兆円』突破した際は、
日本財政の将来を危惧して大々的に報道されました。
が、
もはや、『100兆円超え』が常態化した昨今では、
何事もなかったかのように完全スルーされています。
凡ゆる物事に共通しますが、『慣れ』とは怖いです。
兎に角、
2022年現在、我らが『日本国』の国家運営には、
年間『100兆円超』の経費が必要ということです。
個人レベルでは、想像することすら難解な金額です。
対して、
歳入(国家としての収入)の主軸を担う『税収』は、
現時点、推定されるもので『65兆2350億円』。
これに、
税外収入(国有財産売却・中央競馬会納付金等)が、
約5兆円プラスされて総額『70兆円』程が純収入。
そして、
差額が『新規国債発行』により賄われることになり、
来年度は、総額『36兆9260億円』に達します。
途轍もないレベルの借金を、積み上げつづけながら、
私たちが居住する日本国は運営されているんですね。
個人単位に置換えたら、どういうことでしょう??
仮に、
月収70万円の人間が、消費者金融で工面しながら、
毎月100万円のコストを掛けながら生活している。
直ぐに、『破綻』という結論が導き出されますよね。
それは、『国家』という規模であっても同じ事です。
幸いなことに、
日本国債は、消費者金融より低率で調達可能ですが、
日本国には借金が積み上がる『構造的欠陥』がある。
果たして、それは解決する事が可能でしょうか??
先ほど、
一般会計予算を『107.6兆円』と紹介しましたが、
最大支出は、社会保障費の『36兆2735億円』。
こちらも、
総額が『100兆円』が突破した時期と同じくして、
単体の『30兆円超え』が大きな話題になりました。
しかし、
少子高齢化の進展は、誰にも止めることなど出来ず、
わずか数年の間に、『20%超』も上昇しています。
更に怖いのは、
『少子高齢化』が本領発揮するのはこれから時代で、
必然、社会保障費の増大も、これから本格化します。
つまり、『減少する要素無し』だとご理解ください。
また、
次に大きな支出項目は、国債費(償還・利払い)で、
来年度は『24兆3393億円』が盛り込まれます。
前述の通り、
日本国は『新規国債発行』により資金調達するので、
こちら(国債費)に関しても、減少する予定は皆無。
本来、
『借金を、新たな借金で返してはダメ』という話は、
経済学以前に、倫理観に科目該当すると思いますが。
因みに、
上記の2項目(社会保障費・国債費)を合算すると、
会計全体の約6割、『60兆円超』もの金額になる。
その他、
『地方交付税交付金』なる項目も、計上されますが、
こちらも、削減しようものなら、全国から反発必須。
仮に、
もし実行して、その『首謀者』と判明してしまうと、
政治家の先生方は、命より大切な選挙で勝てません。
これでは、彼らにとっては本末転倒(?)ですよね。
こちらも、削減不可能な予算項目の1つと言えます。
残るは、
『公共事業』『防衛費』『新型コロナ対策』ですが、
これらの支出金額は、全体として与える影響が軽微。
それぞれ、
金額的に、年間『5兆円ほど』と限られているため、
仮に削減できたとしても、大勢に影響を与えません。
つまり、『削減できそうな支出』が見当たりません。
理屈的に考えれば、
太っている人は、日々『消費するカロリー』よりも、
『摂取するカロリー』を少なくすれば必ず痩せます。
しかし、
現実世界では、そこまで簡単に『問題』は解決せず、
身に付いた『習慣』は、一朝一夕には改善しません。
そして、それは『経済的観点』でも同じと考えます。
以前も述べましたが、
日本国の『借金体質』は、長年習慣化された結果で、
理屈的な『正論』では、解決など全く見込めません。
しかし、
長年、『借金』を積み上げ続ける国家が、未来永劫、
存続する訳がないということは、誰から見ても自明。
後は、国民一人一人が、如何に考えて、行動するか。
私たちの一生涯のうち、『有事』は必ず到来します。
オープン開催(どなたでも参加可)資産形成セミナーは、
現時点、2022年以降の開催スケジュールが未定です。
——————————————————————–
*個人面談ご希望の方は、直接お問合せ頂けたら幸いです。
*井上耕太事務所:michiamokota0421@gmail.com
——————————————————————–
井上耕太事務所
代表 井上耕太