今日のテーマは、『ミセス・ワタナベは、永遠に勝ち続けることが出来るのか??』です。
先日の公式ブログでは、
『波乱疲れの投資家に、早い春は訪れるか?』と題して、
株式市場にとって、昨年は厳しかった事を紹介しました。
実際、
一昨年(2021年)11月の時価総額をピークとして、
一時期、世界全体の市場規模は『約25%』も大幅縮小。
年末に向けて、
若干は『持ち直した』と言えるものの、年初と比較して、
市場インデックスは2割近く下落したまま終焉しました。
正直、このような市場環境では、何をやっても駄目です。
むしろ、無理矢理に足掻いて、手足をバタつかせるほど、
余計に『深み』に嵌って抜けられないリスクを伴います。
あらゆる物事同様、『時間』が解決することも多いため、
ただ、力を抜いて、静観することも得策かも知れません。
話を戻すと、
なかなか、厳しい環境が続いた『株式市場』とは裏腹に、
個人投資家によるFX(外国為替証拠金)取引は活況です。
1998年は、個人によるFX取引が解禁された年ですが、
そこから起算して、2023年は25年を迎える節目年。
2022年、
同市場は、年間取引額として『1京2074兆円』規模、
株式市場を遥かに凌いで、超巨大市場に成長しています。
単純計算、
1日あたりの平均取引額は『約45兆円』とすさまじく、
東証プライム市場のそれ(*)の『約14倍』に上ります。
(*東証プライム市場の平均取引額は1日約3.3兆円。)
この比較だけでも、市場の『馬鹿でかさ』が分かります。
特に、
2022年は、為替のボラティリティ(変動)が大きく、
年間取引額は、前年比較として『2倍』まで急激に成長。
2023年に入っても、その勢いは衰えていないらしく、
資金は流入超過が継続、取引額も昨年末に続き堅調です。
必然、
個人投資家の『プレーヤー数』も増加している訳ですが、
彼ら・彼女らに対して、素朴な疑問が湧いてきますよね。
果たして、彼ら・彼女らは取引に勝利しているのか??
FX取引により、自らの資産総額を増大させたのか??
先日、
外為どっとコム公表の調査データによると、2022年、
年間通じて『損失』と回答した投資家は、全体の46%。
それでは、
残り過半数(約53%)は利益を得ているのかと言えば、
そうではなく、該当回答者は『28.7%』に留まります。
*その他25.3%は損益に対して曖昧に回答しています。
前述の調査は、投資家による自己申告制を取っている為、
『虚栄心』のバイアスを調整すると、現実は更に厳しい。
また、
ご存知の通り、昨年は『円安一辺倒』という環境のため、
素人投資家でも、『勝ちやすい市場』だったと言えます。
実際、
本能のままに、高金利通貨を購入し、保有しつづければ、
『日本円換算』した時の資産価値は、勝手に高まります。
ただし、
今年も、それと同様の戦略が上手く機能する保証はなく、
むしろ、その選択は大きな損失を被る可能性の方が高い。
以前から、
個人的に、FX(外国為替証拠金)取引への安易な参入は、
自らも実行していない為、お勧めしないスタンスでした。
何故なら、
勝負する相手が『国家』『投資銀行』『機関投資家』等、
資金力の観点で、個人とは大きく乖離し過ぎているから。
もしも、
彼らの進む方向と逆行すれば、瞬時に激流に飲み込まれ、
そのまま『一発退場宣告』となる可能性を常に秘めます。
FXで財を成そうという考えは、ギャンブルにも等しい。
それを理解した上で、市場に参加されることを勧めます。
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2023年1月より【セミリタイア期間】に入っており、
今後の【資産形成セミナー】の開催は、完全に未定です。
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*井上耕太事務所(代表)michiamokota0421@gmail.com
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井上耕太事務所(独立系FP事務所)
代表 井上耕太