今日のテーマは、『2022年、暗号資産:仮想通貨はその地位を確立できるのか??』です。
今年1年通して、大いに話題提供してくれたテーマです。
年の瀬、暗号資産(仮想通貨)の値動きは依然荒いまま。
実際に、
代表通貨『ビット・コイン』の取引価格の推移を追うと、
11月上旬『過去最高値』水準から大幅下落しています。
具体的には、
11月10日『6万9000ドル』付近の推移を最後に、
現時点、『5万ドル』の大台を割り込む水準まで急降下。
僅か1月半ほどの期間に、30%に近い下落を見せます。
勿論、
代表通貨(ビットコイン)以外の取引も全体的に低調で、
かつて注目を集めた芝犬コインも、8月振りの低空飛行。
最近でこそ、
『暗号資産』という言葉が使われるようになりましたが、
それ以前の俗称、『仮想通貨』がしっくりくる状況です。
直近、同市場が低調な理由は、大きく3つ考えられます。
1つは、
新型コロナ・ウイルスの新変異株とされるオミクロンが、
世界的猛威を振るい、感染拡大を続けているということ。
この辺り、
未だ、新規感染者数が低く抑制されたままの日本国とは、
海外諸国との感覚に、大きな乖離があると感じています。
実際、
活動拠点とする大阪は、都心部の人流も活発化しており、
街中の飲食店は、常に活況呈しているように見受けます。
対して、
感染大国・米国では、日内感染者数が20万人を突破し、
英国、仏国でも、日内新規は10万人規模で推移します。
再び、『ロック・ダウン』も叫ばれるようになりました。
これにより、
勿論『法定通貨』で取引される株式市場も下落しますが、
かと言って、暗号資産は、対極として機能していません。
むしろ、
『法定通貨』の市場が崩れるのと比例して下落しており、
これまでの値上がりが、過剰供給だったと証明しました。
『法定通貨』と比較した時、明確なメリットが無いなら、
同市場から参加者(投資家)が撤退することも納得です。
また、
米国・金融当局である『FRB(米連邦準備理事会)』が、
インフレ対策として、金融引締に転じたこともマイナス。
これは、
米国内で進行する『インフレーション』への対策ですが、
代替資産として期待された同市場は、簡単に崩れました。
要は、
『暗号資産:仮想通貨』はインフレヘッジ資産としても、
市場参加者の期待を裏切る推移を見せているということ。
いよいよ、(現時点における)投資意義が見出せません。
更に、
SEC (米証券取引委員会)は代表通貨ビットコインの、
現物連動型ETFの上場についても、慎重な姿勢を維持。
冷静に考えれば、それは至極当然とも言えることであり、
変動激しい資産への投資など当局が勧められる訳が無い。
西洋諸国から、『中国』はリスクと見做されていますが、
暗号資産取引を全面停止した点は称賛を得られています。
冒頭ご紹介した通り、
未だ、著名人の発言1つで取引価格が乱高下してしまい、
出処・真偽不明の情報についても、それは同じことです。
他を見渡しても、そのような対象はほぼ存在しない訳で、
間違っても、短期売買で手を出す代物では、決してない。
2021年末現在、
米国内でも、『約2割』の投資家が保有するようですが、
彼ら・彼女らの9割が貨幣経済の独立に主眼を置きます。
要は、
既存の『法定通貨』は、政府コントロール資産である為、
貨幣経済の『主導権』を、自らに取り戻そうということ。
個人的に、その考え方自体は間違っていないと感じます。
ただ、
関連する技術革新が日進月歩することが災いして(?)、
新たな暗号資産(仮想通貨)も日々続々と生み出される。
遂には、
地球上に、『法定通貨』をも凌駕する数のそれが存在し、
玉石混交の現時点では、『本末転倒』感も漂っています。
2022年、暗号資産はその地位を確立できるのか??
期待と疑い、相反する視点を持ちながら注視を続けます。
オープン開催(どなたでも参加可)資産形成セミナーは、
現時点、2022年以降の開催スケジュールが未定です。
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井上耕太事務所
代表 井上耕太