今日のテーマは、『高騰し続ける【日本市場】に迫る、【大幅下落】の兆候』です。
連日、『日本市場』が活況を呈しています。
直近数日間は、
『日経平均株価』も、前日比(若干)マイナスで推移していますが、
それでも、『2万6000円台』の大台をキープしたまま推移する。
『平成』の元号で表される30年間、経験したことない高値圏です。
つい1、2ヶ月前、
同指数が『2万4000円台』目前で停滞したことを考えれば、
直近の数字が、如何に『高値圏』であるかも理解できますよね。
しかし、
皆さんご存知の通り、『新型ウイルス』を巡る動向は不透明で、
日本国内でも、逼迫した状況にあることは『事実』と考えます。
実際に、
私が活動拠点とする『大阪』は、事実上の『非常事態宣言』下で、
街ゆく『人』の流動性も、再び、大幅減少に転じはじめています。
そうなると、
『経済循環』も、大幅にダメージを受けるのが必然であり、
結果、『実体経済』も、一旦、減少に転じてしまいますね。
にも関わらず、
前述の通り、『日本市場(株式)』は、非常に堅調に推移します。
これは、どのような『カラクリ』なのでしょうか??
結論から言うと、
現在の『日本市場高騰』も、政府により仕組まれた『自作自演』であり、
間違っても、日本経済における『実際の姿(実体)』を表していません。
先日、そのことを証明する報道も流れていました。
『日本銀行保有のETF(上場投資信託)、評価額が膨らみ、
GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)を上回る。』
この見出しだけ見れば、『ポジティブ』に捉えられますよね。
しかし、決して『実際』はそうシンプルに運びません。
この報道をめぐる『真実』は、次の通りです。
日本の中央銀行である日銀が保有する『ETF』含み益は、
11月度、前月比2倍に膨張し『10兆円』を計上する。
これにより、
日本最大、世界でもトップクラスの『クジラ(GPIF)』を抜き去り、
事実上、日本市場の上場大企業、ナンバーワン『大株主』となった。
その理由は、
『新型ウイルス』の影響をモロに受けて、市場が大幅下落した今春、
3月、4月の2ヶ月間で『3兆円』に迫る規模の買い入れをした事。
元々、
2010年にETF購入をスタートして以降、その『購入上限額』は、
当初の『年間4500億円』ペースから、順次、漸増し続けており、
2020年現在『年間12兆円ペース』にまで増大していた、と。
前述、
3月、4月の『市場介入』は、この定期買付とは別勘定ですから、
今年に限れば『プラス3兆円弱』の資金投入をした事になります。
その結果、
日本株保有額が『約44兆8000億円』のGPIFを抜き去り、
日銀保有額は『45兆600億円』ほどにまで増加していると。
数字が大き過ぎて、個人資産レベルでは『理解不能』ですよね(笑)
『投資』に明るい方々はご存知の通り、
『株式市場』は、ある種『人気投票』的な側面もある為、
『経済成長』した場合に、順当に上昇する局面とは別に、
シンプルに『流入資金』が超過する場面でも上昇します。
この辺り、
一般的な市場でも、『供給量』が限られているモノ・サービスに対して、
『需要』超過すれば、その『提供価格』が高騰するロジックと同等です。
まだ、
客観評価のできる『機関投資家』等で潮流形成されれば良いですが、
『日本銀行』『GPIF』等、政府系巨大投資家の介入は『反則』です。
要は、
自ら(日本銀行・GPIF)が『資金投入』することで、
自らの保有資産(ETF)を膨張させているということ。
飲食店が、『サクラ』を雇って『行列』を作っているのと同様です。
GPIFに限っては、
保有資産の『ポートフォリオ・目標配分』を公表している為、
まだ、日本市場介入の『抑止力』は働き易い傾向にあります。
何故なら、
彼ら(GPIF)が『日本市場』に資金投入する場合、市場変動から、
『日本株保有割合(約25%)』を切った場面に限定されるから。
確かに、
その配分率(約25%)すら変更されてしまっては、仕方ないですが、
繰り返す通り、『まだ、日銀より抑止力がある』という事は言えます。
対して『日本銀行』は、
日本の危機対応時に、資金投入する『購入ルール』は存在するものの、
もう一方で大切な『イグジット(出口)ルール』は存在していません。
その結果、
今回のような状況でも、延々と『爆買い』を続けているのですが、
自然の摂理に則り、『保有資産解消』の場面は必ずやって来ます。
当然ながら、その時、『日本市場』も大幅下落に見舞われるでしょう。
そのサインの1つが、先日から点灯しています。
投資家の、過去1年間:平均売買コスト指標『200日線』と比較して、
現在の『日経平均株価』は、20%近く情報乖離する水準で推移します。
原則、その基準を越えれば、『調整』が入るとされる基準値です。
『日本市場』が、一旦、『大幅下落』する日は近いかも知れない。
理論的に考えることも大切ですが、肌感覚として感じる『違和感』も、
センシティブ(敏感)になることは、同じく、重要だと考えています。
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