今日のテーマは、『個人投資家がレバレッジ取引することのリスクを理解しているか??』です。
タイトルの質問ですが、皆さん、いかがでしょうか??
情報通信技術の発達に伴ってか、一般投資家の世界でも、
『レバレッジ取引』は市民権を得始めたと感じています。
2017年、
バブル元年を迎えていた暗号資産(仮想通貨)市場でも、
現物(?)取引以外に、レバレッジ取引が横行しました。
伝統的手法では、
有価証券(株式)の『信用取引』が一般的に有名ですが、
直近では、指数連動型投資信託等でも採用されています。
恐らく、
『レバレッジ取引:信用取引』を知らない方もいるため、
初歩的な仕組み説明だけ、シンプルにしたいと思います。
まず、
レバレッジ取引はよく『てこの原理』に喩えられますが、
言葉が示す通り、自己資金以上の掛け金で取引すること。
通常、
口座に預けられた資産(現金・有価証券)を担保として、
金融機関から資金調達することで対象取引を実行します。
もし、あなたが『100万円』しか保有していない場合、
対象取引の出資上限額も、この数字(100万円)です。
しかし、
金融機関から資金調達して、同じ取引を実行する場合は、
上限額を200万円、300万円と引き上げる事が可能。
仮に、
取引対象となる有価証券(株式)が20%アップした時、
元本100万円では『20万円』の利益しかなりません。
これが、
『レバレッジ取引:信用取引』という手法を利用すると、
元本200万円では『40万円』の利益をあげられます。
元々、
自己資金『100万円』ということは変わりませんから、
レバレッジを利用することで『錬金術』が出来るのです。
魅惑的ですよね(笑)
しかし、確かに、市場の上昇局面では有利に働く手法も、
諸刃の剣で、下落局面では加速度的に損失を増大させる。
例えば、
上記事例で、対象取引の株価が『20%』下落した場合、
元本100万円ではシンプルに『20万円』の損失です。
しかし、
レバレッジ『2倍』の、元本200万円で取引した場合、
株価の20%下落は、『40万円』の損失を意味します。
こちらも、
両取引で、自己資金『100万円』は変わりませんから、
レバレッジを掛けることで、損失額は2倍増するのです。
そして、
一般的に、これらの損失は『含み損』として放置できず、
金融機関から追加の『証拠金』を求められることになる。
この点も、『自己資金』での取引と異なるポイントです。
一般的に、
『自己資金』のみで取引する事の最大メリット(?)は、
最悪の場合、それを失うだけで物事が完結することです。
つまり、
凡ゆる投資同様、出資金を全て失うリスクはあるものの、
それ以上の『マイナス』は、有り得ないというポイント。
しかし、
先ほどシステムを理解頂いた通り、レバレッジ取引では、
利益同様、引き受け損失額も青天井になってしまいます。
実際、
私が直接知る人物でも『レバレッジ取引』に手を出して、
一族の資産を吹き飛ばした、『愚か者』が存在しました。
恐らく、
彼自身、レバレッジ取引の『仕組み』は理解したものの、
現実世界で『本当の怖さ』は知らなかったと想像します。
一時期的に関わりのある人物でしたが、その出来事以来、
今現在も、彼の姿を見ることはなくなってしまいました。
この辺り、問題の『根深さ』を感じて頂けると思います。
理解される通り、
レバレッジ取引は一発逆転・一攫千金を狙う手法であり、
悲しき哉、人間の『性』という琴線に触れてしまいます。
しかし、
私を含めて、真の意味で『資産形成』に取り組む方々は、
手出ししないのはもちろんの事、そもそも惹かれません。
人生自体を『長距離走』と正しく捉える為、再現性高く、
自らの目標実現に向けて着実に物事を積み上げるのです。
稀に、
『レバレッジ取引』を、短期的な売買の手法に限定して、
推奨する専門家(?)の意見を目にすることがあります。
個人的に、
これは『自殺の方法』を教えることと同義と捉えており、
当然ですが、自らのクライアントには絶対推奨しません。
何故なら、
そもそも『短期売買』の示す期間が不明瞭であることと、
大幅な市場変動局面では、ロスカットも機能しないから。
『気付いた時は、死んでいる』ことも十分考えられます。
『かすり傷』は負っても『致命傷』を負ってはならない。
今日も、神様:バフェットの格言で締めたいと思います。
オープン形式(どなたでも参加可能)の主催セミナーを、
対面・オンライン開催ともに、先月から再開しています。
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