果たして、本当に【老後資産2000万円】問題は消滅したのか??

今日のテーマは、『果たして、本当に老後資産2000万円問題は消滅したのか??』です。

 

 

一昨年(2019年)巷でも話題になったテーマです。

 

 

老後資産『2000万円』、年金ギャップが存在する。

 

 

かつて、

 

 

学校で良い成績をとり、良い会社(?)に就職すれば、

『一生安泰』と思われている時代は確かにありました。

 

 

それは、

 

 

『定期昇給』と『終身雇用』の2大ルールが確保され、

定年退職後も『公的年金』が潤沢にあることが大前提。

 

 

しかし、そのような『幻想』は、既に崩壊しています。

 

 

実際、

 

 

『終身雇用』終焉は、日本政府も経団連も認めており、

『定期昇給』に至っては、若い世代は知りもしません。

 

 

また、

 

 

かつては、こちらも潤沢に存在した『退職金制度』も、

大幅減額か、その制度すら存在しないケースも主流に。

 

 

更に、

 

 

厚生労働省年金局から公表される実測データを見ても、

受給できる年金は、年々、減少の一途を辿っています。

 

 

この状況で、

 

 

流石に、『親たちの世代』と同等レベルの老後生活は、

送ることが出来ない事は、現役世代も察してきました。

 

 

しかし、

 

 

所謂、年金ギャップが『2000万円』存在する事は、

現実に分かると、国民にショックを与えたようでした。

 

 

そして、

 

 

その空気感(国民の悲壮感)を読んだかは不明ですが、

日本政府の公表データから、きれいに消滅したのです。

 

 

どういうことか??

 

 

政府公表の統計は様々ありますが、今回の変更点は、

総務省が前年度データとして公表する家計調査年報。

 

 

その中で、

 

 

これまで、モデルケースとした『高齢夫婦世帯』を、

今回からは『夫婦高齢者世帯』へと変更されました。

 

 

この文章だけ見たら、完全に理解不能ですよね(笑)

 

 

要は、

 

 

前者(高齢夫婦世帯)は、夫婦のうちのどちらかが、

65歳を超えて『公的年金』を受給しているケース。

 

 

仮に、

 

 

夫がそれに該当して、妻が非該当者となる場合には、

年金の観点で、世帯は『シングル・インカム』です。

 

 

しかし、

 

 

モデル・ケースを『夫婦高齢者世帯』に変更すると、

夫・妻とも『公的年金』の受給資格を満たすのです。

 

 

当然、

 

 

その場合、『公的年金』は2人分支給されますから、

先ほど考えた年金観点では『ダブル・インカム』に。

 

 

すると、

 

 

不思議なことに(?)年金問題の根拠となっていた、

月5万円の『ギャップ』が解消されてしまうのです。

 

 

果たして、これは『真実』を表すのでしょうか??

 

 

いや、

 

 

完全に『数字上のトリック』だけで解決が為されて、

現実世界では、何1つ『根本解決』されていません。

 

 

そもそも、

 

 

現実のギャップが『2000万円』ではないことは、

以前、『年金財政検証』のテーマでお伝えしました。

 

 

前述、

 

 

年金ギャップは、『現状』を基準に算出されますが、

日本国民誰一人その『仮定』を正しいと思いません。

 

 

むしろ、

 

 

年金受給額の減少、インフレ(貨幣価値下落)率や、

物価上昇率を考慮に入れると、全く以て足りません。

 

 

より正確なギャップは『5000万円』ほどですね。

 

 

そして、

 

 

その基準値(5000万円)を達成するのであれば、

資産形成(資産運用)は避けて通れない道なのです。

 

 

シンプルな算数で、簡単に証明することが出来ます。

 

 

『月10万円』の貯金を継続して『年間120万円』、

それを40年間継続することで『5000万円』到達。

 

 

このスキームを実現できる人は、国民の何%でしょう??

 

 

今回、

 

 

巧みに消された『老後資産2000万円』問題ですが、

現実は決して『消滅』しないし、するはずありません。

 

 

むしろ、現実に即した数字では、確実にアップします。

 

 

報道に一喜一憂することなく、きちんと現実を見据え、

長期視点で、着実な『資産形成』を心掛けてください。

 

 

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井上耕太事務所

代表 井上耕太

ABOUTこの記事をかいた人

井上 耕太

・独立系FP事務所【井上耕太事務所】代表。
・1984年4月21日生まれ。岡山県津山市出身。
・2008年 国立大学法人【神戸大学】卒業。

【保有資格】
・CFP®(国際ライセンス:認可番号 J-90244311)
・1級ファイナンシャルプランニング技能士(国家資格:認可番号 第F11421005598号)

【活動実績】
・個人面談【人生を変えるお金のセッション】受講者は400組を超えており(*2022年4月時点)、活動拠点・大阪のみならず、全国から面談依頼が舞い込む。

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