今日のテーマは、『コロナ禍が日本の少子化問題に与えた、最大の影響とは??:前編』です。
以前から、
公式ブログで繰り返し取り扱う『少子化問題』について、
2023年の日本は、正に『分岐点』に直面しています。
もちろん『右肩上がり』の時代の再来は考えていません。
ただ、
現在の『最悪の状況』を維持したまま衰退していくのか、
出生率の低下に歯止めを掛けて、若年人口を維持するか。
実際、
岸田首相は記者会見の席上で、現在の状況が継続すれば、
2030年以降、若年人口の減少速度が倍化すると説明。
『少子化問題』を解決するためには、今後6ー7年間が、
文字通り『ラストチャンス』になることを強調しました。
少しだけ振り返ると、
2016年、初めて100万人を下回った年間出生数は、
2022年の速報値で80万人を割り込む水準まで激減。
時代背景も異なる為、
ベビーブーム(270万人)と単純比較は出来ませんが、
過去最高を記録した当時から、出生数は7割減少します。
この時期(1949年前後)、
全人口の過半数を占めていた、25歳以下の若年人口は、
2023年現在半減して、辛うじて25%を超える水準。
人口維持の為には、
『2.1』が分水嶺とされている合計特殊出生率(*)は、
基準値に迫るどころか、『約1.3』と壊滅的な状況です。
*1人の女性が一生の間に産むとされる子どもの平均値。
『1.5』を下回ると、超少子化の水準であるとされる。
現状を維持したまま、
最も実現する可能性が高いシナリオは、2060年時点、
子ども人口は約9%、高齢者人口は40%超というもの。
因みに、
50歳時点で、子供を持たない女性の割合の国別比較は、
日本が『27%』を記録し、OECD加盟国で断トツ首位。
最下位に位置するポルトガル(7%)と比較して約4倍、
『4人に1人』以上が子どもを持たずに生涯を終えます。
明確な『数字』で示されると『現実』が理解できますね。
楽観的な方々は『どうにかなるさ』と考えるでしょうが、
残念ながら、今回ばかりはそれでは解決出来なそうです。
ここまで、
厳しい状況を紹介してきた日本の『少子化問題』ですが、
一般的には、『経済的要因』が主因と考えられがちです。
実際、
岸田政権が主導する『異次元の少子化対策』なるものも、
子どもの出産や、養育等に関する『経済支援策』が主軸。
これは、
方向性として間違いではなく、婚姻率や子供を持つ率と、
経済力に強い相関性を認めるデータは世の中に溢れます。
また、
コロナ禍、適齢期を迎えた男女が、経済的苦境を理由に、
子供を持つこと、結婚自体を躊躇うケースもあったはず。
『経済支援策』を拡充することで、少子化問題に通じる、
これらのハードルも解決出来る可能性も高まりそうです。
しかし、果たして問題の『本質』はそこなのでしょうか。
コロナ禍が、日本の『少子化問題』に与えた最大の影響、
経済的要因を超えるものを、次回紹介したいと思います。
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2023年1月より【セミリタイア期間】に入っており、
今後の【資産形成セミナー】の開催は、完全に未定です。
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代表 井上耕太