今日のテーマは、『【量的緩和】による株式市場の膨張は、今後も【長期継続】か??』です。
覇権国『米国』を中心に、『株式市場』は堅調です。
米国市場の代表指数『NYダウ平均株価』は、12月に入り、
『3万ドル』の大台を突破し、過去最高値を更新しました。
また、
日本市場の代表指数『日経平均株価』も、米国に引っ張られる形で、
『平成』の30年間には経験しなかった『高値圏』へと突入します。
本日(12月24日)現在、
同指数は『2万6000円台半ば』と高値を維持し続けており、
2020年内の『2万7000円台』も射程圏に捉えています。
皮肉にも、
『新型ウイルス』の感染拡大は、北半球が『冬』を迎える時期に加速し、
欧州発(?)として、『変異型』の存在も明らかになった、今日この頃。
日本国内でも、
現政権肝煎りの【Go To】関連事業が、一時中断に追い込まれて、
東京、大阪の大都市圏中心に、飲食店の時短要請も再開する時期。
『帰省』すら自粛喚起され、
年末年始の『人』と『経済』の流動性を封じられた中で、
『実体経済』と乖離する形で『株式市場』は続伸します。
この辺り、
『ロジック(理屈)』がまったく成立していない訳ではなく、
むしろ、株式市場が高騰する理由は、当然といえば当然です。
ご存知の方もいらっしゃる通り、
『コロナ前』の時代から、世界全体は『金融緩和』により支配されており、
『貨幣価値』が継続的に下落する世界では、市場の高騰は必然と言えます。
要は、
その『数字』が持つ『実質効力』も漸減傾向にある為、
『数字』にフォーカスした『成長継続』はもはや必然。
時折、
私自身、『資産運用は上手くいって、実質トントン』と表現しますが、
これは、保有資産が持つ『実質効力』を考慮して、発言しているもの。
言い換えれば、
この時代、『資産形成』により『利益』を出すことは当たり前で、
その達成を以って、ようやく『基準点』を突破している事になる。
そうなれば、
現時点で『資産形成(投資)していない』『負けている』という人は、
今後、厳しい『ディス・アドバンテージ』を抱えている事になります。
はっきりと、『負けゲーム』を戦っていると言った方が良いでしょうか。
前述の通り、
『コロナ前』の時代から、『金融緩和』により成立した世界は、
『コロナ禍』到来により、間違いなくその傾向を加速しました。
先日も、
早々に、世界の覇権国『米国』が、金融緩和の長期継続を発表し、
それを『好感』した株式市場は、引き続き高値圏推移しています。
一説には、
『新型ウイルス:ワクチン』承認・申請の影響もあると言いますが、
明らかに、市場全体として『楽観ムード』が漂って来ていますよね。
確かに、
多くの参加者(投資家)が、利益(含み益含む)を抱える現状は、
『精神衛生』上、安定的な『良い相場』が続いていると言えます。
しかし、
あまりにも、『実体経済』と乖離した形で『歪』が拡大すると、
調整局面における『ダメージ』も大きくなるので、要注意です。
繰り返しますが、
12月に入り、俄然、堅調に推移してきた『株式市場』ですが、
『平穏』な雰囲気とは裏腹に『アラート』が鳴り続けています。
その1つが、
米国の大手コングロマリット・シティ・グループが公表する、
市場の恐怖感と高揚感を対比した『センチメント指数』です。
同指数は、
証拠金債務やオプション取引等、指標の強気度を反映しますが、
今月に入り、前月比0.2ポイント上昇し、警戒を強めています。
因みに、
同指数が、前回、現水準の『1.10』を記録していた『8月』の時期は、
その直後に『調整(下落)』を迎えていますから、現実味を帯びますね。
歴史的投資家の言葉では、『理由なき熱狂』は、
いずれ『破綻』の時を迎えると示されています。
2020年も、残すところ1週間ほどに迫り、
世間は『平和なクリスマス』を迎えています。
ただ、
残り『数日』となった株式市場の取引においては、
もう『一波乱』が待ち受けているかも知れません。
個人的に、過度に『リスク』を恐れる必要はないと考えますが、
常に『アンテナ』は張り続けて、厳かに年末を過ごしましょう。
井上耕太事務所
代表 井上耕太