今日のテーマは、『日本の経済格差は、果たして賃上げにより解決するか??』です。
タイトルの質問について、どう考えられますか??
自らに向かうベクトルの『お金』を増加させる事で、
シンプルに『経済格差』は解決へと向かうのか??
先日、
某全国紙による3000人を対象とした独自調査で、
日本国内の『経済格差』について報道がありました。
それによると、
現代の経済格差が深刻だと回答した人は全体88%、
実に『9割』が、格差を実感している事になります。
ただ、このパーセンテージは、正常かも知れません。
数年前、
世界の大富豪『9人』の保有資産と、人類全体の下位、
『36億人』のそれが釣り合うとの報道がありました。
恐らく、ここまで極端な数字・結果にならないにせよ、
どのような集団でも、同じような傾向は見受けられる。
つまり、
該当集団の『上位10%』が保有している総資産額が、
『下位90%』のそれと、ほぼ等しくなるということ。
そうなれば、
集団内の経済格差が『深刻だ』と回答する人の割合が、
『下位90%』の数字と合致することも、頷けますね。
話を戻すと、
前述の調査で、具体的に『格差』を感じる項目のうち、
回答が集中したのは、『職業・職種』に関いての格差。
また、
雇用格差(正規・非正規)に関しての回答も多くあり、
更には、『地方と都会』に関連した格差へと続きます。
総合すると、
大多数の方々が、現在、存在している『経済格差』が、
『収入』の大小により決定されていると考えています。
果たして、この思考プロセスは正しいでしょうか??
日々、
ファイナンシャル・プランナーとして活動するなかで、
多くの方々の『お金事情』と濃いお付き合いをします。
そこから導き出される結論に、次のようなものがある。
(個人・夫婦関わらず)『世帯収入』としての大小と、
『投資(資産形成)余力』は、完全に相関していない。
例えば、
一般的に高いとされる『年収1000万円』世帯でも、
『年間100万円』の原資確保ができない家庭もある。
かと思えば、
その半分、『年収500万円』ほどの独身であっても、
『年間200万円』の投資余力が確保できている人も。
要は、
一概に、『年収』の大小により決定されるものでなく、
個々人の『お金』を扱う能力が重要になるということ。
私はよく、
それ(お金を扱う能力)を『車の運転』に例えますが、
運転技術のない人に高級スポーツカーを与えてもダメ。
その人物は、
それを扱うことが出来ずに、事故を起こしてしまうか、
場合によっては、他人まで巻き込んでしまう可能性も。
中には、
『自動運転があるから、大丈夫』という人もいますが、
残念ながら、お金の世界に『自動運転』はありません。
米国で実施された調査で、興味深いものもありました。
それは、
収入レベルとして、凡ゆる階層に位置する方々一律に、
『収入がどれだけあれば十分か??』と質問するもの。
結果、
殆どの人が『あと、収入が2割アップしたら』と回答し、
人間の欲望に、『際限』がないことを見事証明しました。
『収入アップすれば、経済的に豊になれる』という人は、
一生涯、自ら描く経済的ゴールには到達しないでしょう。
日本に存在している『経済格差』も、単純な問題として、
『賃金底上げ』を実行しても、解決されることなどない。
それぞれが『お金』というものに対して真剣に向き合い、
『取り扱う能力』を向上させることが重要だと考えます。
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現時点、2022年以降の開催スケジュールが未定です。
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井上耕太事務所
代表 井上耕太