壊滅的な【日本国:社会保障制度】について、もう少しだけ話そう。

今日のテーマは、『壊滅的な【日本国:社会保障制度】について、もう少しだけ話そう』です。

 

 

昨日に公式ブログでは、

 

 

『【医療費:窓口負担増加】は、勿論、これでは終わりません』と題して、

後期高齢者を対象に『2割負担』が決定した医療費・窓口負担分について、

これからも、段階的に『増加』し続けることをご紹介しました。

 

 

決して、難しい話ではありません。

 

 

小学校で習うレベルの、簡単な『四則計算』の能力と、

日本財政の『現状把握能力』があれば直ぐ分かります。

 

 

ただ、

 

 

かろうじて、現時点は『システム』が維持されていることと、

規模が巨大すぎる為、『破綻』に対する現実味がありません。

 

 

そこで、

 

 

『日本国:社会保障制度』の壊滅的な状況について、

もう少し、関わる『数字』を整理したいと考えます。

 

 

昨日の記事中、

 

 

日本国1年間の社会保障費を『30兆円超』と表記しましたが、

これは部分的な抜粋の話であり、全体を正確に表していません。

 

 

何故なら、

 

 

私が表記した『30兆円』は、一般会計に占める割合であり、

国民から徴収している『社会保険料』等を含めて、全体では、

『年間120兆円』もの莫大な給付が行われているからです。

 

 

財源として、上記2項目(公費:税金、社会保険料)の他にも、

年金積立金の運用益等もありますが、寄与度は高くありません。

 

 

それで、

 

 

現在、日本国の単年度会計である『一般会計予算』は、

『年間100兆円』を超える規模まで肥大化しており、

その内、『3分の1』を借金(新発国債)により賄います。

 

 

また、

 

 

奇しくも、『一般会計予算』に占める『社会保障費』も、

全体の『約3分の1(30兆円超)』を占めている現状。

 

 

全てを結び付ける訳にはいきませんが、日本の借金増大に、

『社会保障給付』が関係していることは間違いありません。

 

 

2020年現在、

 

 

日本国の『公的債務』は、対GDP比『200%』を優に超えており、

この基準を超えて、経済的に『有事』を免れた国家は存在しません。

 

 

更に、

 

 

本来であれば、返済する必要があるはずの『債務』も、

今後の日本国においては、返済可能性はほぼ皆無です。

 

 

それどころか、

 

 

『現在』がそうであるように、今後も『増加』し続けると予想され、

その『増加速度』は、これから益々アップしていると考えられます。

 

 

実際、

 

 

本日のテーマとして扱う『社会保障費』について、

今から20年後の『2040年』を迎えた頃には、

公費(税金)負担分が『年間80兆円超』となる試算も。

 

 

いやいや、そもそも、日本国全体の『税収』が、

2020年現在で『年間80兆円』有りません。

 

 

つまり、

 

 

『社会保障』『税金』のシステムが現行のまま推移したとすると、

遂に、『社会保障費』だけで『税収』を超えることを意味します。

 

 

ここまで述べただけでも、

 

 

日本国における『社会保障制度』を巡る議論が、

如何に『奇想天外』な話かが分かると思います。

 

 

当然、

 

 

この(壊滅的な)状況で、現行制度を維持できる訳ないので、

今後、『日本国』は大激変する時代を迎えるのだと考えます。

 

 

解決方法としては、大きく『2点』です。

 

 

①制度改革により、『社会保障給付』を削減する。

 

 

その1つが、

 

 

昨日、記事中で紹介した『窓口負担増加』の話であり、

今後、『団塊の世代』が後期高齢者を迎えるにあたり、

日本政府・国民が、早急に解決する必要がある課題です。

 

 

また、

 

 

同様に、給付対象者が急増する『年金』も改革不可避で、

『社会保障費』全体の『約50%』を占めるこの歳出は、

今後、想像する以上のペースで削減されていくでしょう。

 

 

1970年代以降、

 

 

『豊かな日本』『経済大国・日本』しか知らず育った私たちは、

そのようなドラスティックな変化が起こるとは想像出来ません。

 

 

しかし、

 

 

シンプルな『四則計算』で考えた場合、私が展開したシナリオは、

今後の日本において、相当『高確率』で実現すると考えられます。

 

 

むしろ、そう考える方が『自然』なのです。

 

 

②『社会保障費』の財源確保の為、『公費:税収』をアップさせる。

 

 

奇しくも、

 

 

元号『平成』のスタートと同時に導入された『消費税』ですが、

当初の目的は、景気動向に左右されにくい『財源』確保であり、

その本丸は、急増が予測されていた『社会保障費』充当でした。

 

 

その後、

 

 

『30年間』の時間を経る中で、『3段階』スライド方式により、

その税率は、現行制度の『10%』までアップさせられています。

 

 

しかし、

 

 

それでも、本来の目的(社会保障費・財源確保)は達成しておらず、

その目標実現には『税率25%』が妥当という意見も挙げられます。

 

 

本音で言えば、『税率25%』でも無理でしょうね。

 

 

仮に、その税率を実現しても、日本国の『財政健全化』は実現しません。

 

 

また、

 

 

更なる『消費増税(10%以上)』実行には、

異なる理由により、暗雲が立ち込めています。

 

 

何故なら、

 

 

昨年(2019年)参院選期間中、国民のコンセンサスを得る為、

前・安倍晋三首相は『今後10年の増税不要論』を展開したから。

 

 

与党としては、

 

 

昨年(2019年)10月の増税に対して、国民理解を得る為、

『苦肉の策』の宣言が、今、『足枷』となってしまっています。

 

 

当然、

 

 

当時、官房長官を務めた菅義偉・新政権もそれを引き継ぐ訳で、

早々、昨年の主張を、簡単にひっくり返すわけにはいきません。

 

 

結果、

 

 

新たな『財源確保』の為には、ドラスティックな改革が不可欠で、

その時期についても、なるべく早期に実行する事が求められます。

 

 

、、、、とは言うものの、結局、実際は間に合わないでしょう。

 

 

これからも、

 

 

その時々の政権与党は、『延命措置』の政策を繰り返し、

自分たちの代では、『ババ』を引くことを避け続けます。

 

 

そして、

 

 

最終的に、いよいよ『延命措置』も万策尽きるタイミングで、

日本財政、社会保障問題は『X・デー』を迎えることになる。

 

 

私を含めて、

 

 

この公式ブログをご覧頂いている方々が生きている間には、

『必ず』起こることが、残念ながら、そういう事なのです。

 

 

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井上耕太事務所

代表 井上耕太

ABOUTこの記事をかいた人

井上 耕太

・独立系FP事務所【井上耕太事務所】代表。
・1984年4月21日生まれ。岡山県津山市出身。
・2008年 国立大学法人【神戸大学】卒業。

【保有資格】
・CFP®(国際ライセンス:認可番号 J-90244311)
・1級ファイナンシャルプランニング技能士(国家資格:認可番号 第F11421005598号)

【活動実績】
・個人面談【人生を変えるお金のセッション】受講者は400組を超えており(*2022年4月時点)、活動拠点・大阪のみならず、全国から面談依頼が舞い込む。

【クライアント】
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