今日のテーマは、『バブル崩壊後の高値を更新した日本株を、私が後追いしない理由』です。
6月をスタートしても、日本株が好調さをキープします。
5月31日時点、
3月末と比較した日経平均上昇率は『10%超』となり、
TOPIX(東証株価指数)のそれも『8%超』の水準です。
この期間、
世界株式の上昇率が『平均2%』だった事を考慮すると、
日本株の『一人勝ち』が、分かり易く表現されています。
好調の要因は、
以前からお伝えする通り、神様・バフェットが来日して、
日本株の将来に対して好意的な姿勢を示したことが1つ。
時を同じくして、
PBR(株価純資産倍率)が1倍割れの上場企業に対して、
東京証券取引所が直々に是正勧告をアナウンスしたこと。
そして、
その是正勧告に対して、自己完結で、素早く対応する為、
該当企業が『自社株買い』を進めたことが挙げられます。
それに伴う、海外投資家からのマネー流入も主要因です。
この辺り、
約10年前、GPIFが資産配分の変更をアナウンスした際、
海外からの投資マネーが殺到した仕組みと全く同じです。
確かに、
資金流入(株価上昇)する事がほぼ確定している市場は、
人間が持つ『本能的部分』に働きかけるので魅力的です。
特に、
短期間ごとにパフォーマンスを求められるようになった、
機関投資家、ファンドマネージャーにはそう映りますね。
彼らは、
市場の調整機能の担うべく、わずかな『歪み』を求めて、
常に、市場をウォッチしておく必要性に駆られるのです。
私自身、
『日本株』を排除したポートフォリオを構成している為、
必然、今回の株価急騰の『恩恵』も全く与っていません。
暗号資産然り、尽く流行ものにはご縁がないですね(笑)
現時点、
日経平均も『3万1000円超』の水準で推移しており、
消去法的に考えても、さらに上昇する可能性を秘めます。
しかし、
短期的な利益を求めて、資金を投入するかと問われれば、
『それは、絶対にない』ということを断言できます(*)
*これは、未来永劫、日本株に投資しない事を意味せず、
流行を後追いする形での入場を否定しているだけです。
その理由は、
『資本主義』を標榜しているにも関わらず、直近30年、
経済成長(最高値更新)のない特殊市場という点が1つ。
今回は、
前述した『カミカゼ』により、市場は急騰していますが、
適正な利益を得ている人々は、上昇前から投資している。
少なくとも『10年以上』前からスタート切らなければ、
プロフェッショナルとしての利益水準には到達しません。
実際、
私自身、20代の頃に在籍した製薬会社『エーザイ』は、
当時1株『3000円未満』の水準で推移していました。
それが、
6月1日現在『9000円前後』の取引(*)ですから、
総合的に考えても、旨味(割安感)は薄くなっています。
(*1株配当160円。配当利回りは約1.77%です。)
日本株に関わらず、
10年を超えて『長期保有』を前提条件に投資する場合、
対象資産が『上がってから、入る(買う)』は遅いです。
乗り遅れた時は、潔く受け入れて、後追いはしないこと。
『素人が入って来たなと感じたら、パーティーは終わり』
真理を表す有名な格言も、しっかり覚えておきましょう。
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2023年1月より【セミリタイア期間】に入っており、
今後の【資産形成セミナー】の開催は、完全に未定です。
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*井上耕太事務所(代表)michiamokota0421@gmail.com
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井上耕太事務所(独立系FP事務所)
代表 井上耕太