『公的年金制度』に対して、『ペーパーレス化』以上に望むこと。

今日のテーマは、『公的年金制度に対して、ペーパーレス化以上に望むこと』です。

 

 

昨日の公式ブログでは、

 

 

『高齢者医療費を取り巻く、時代の変化の必然』と題して、

『社会保障費』という聖域に『メス』を入れること無くして、

日本国家の『財政健全化』は為し得ないことをご紹介しました。

 

 

昨日の記事中で取り上げた話題は『健康保険』が軸でしたが、

『社会保障費』に関しては、もう1ツノ『本丸』が存在しています。

 

 

それが、今日話題にしようとしている『公的年金』です。

 

 

皆さん、意識している・していないに関わらず、私たちは立場によって、

『国民年金』『厚生年金』のいずれかに『強制加入』させられています。

 

 

公的年金システムは、

 

 

私たちが『20歳』を迎えると、自動的に加入手続きを進めてくれて、

現時点では、『60歳』を迎えるまで、保険料を徴収し続けられます。

 

 

会社員の方々は、

 

 

毎月の給与から『源泉徴収』なので意識していない方が多いですが、

事業者等、『国民年金』は自主納付が原則で、『痛み』が伴います。

 

 

間違って欲しく無いのは、

 

 

この制度(公的年金システム)自身を頭から否定するわけではなく、

むしろ、きちんと機能している間は、とても有益な制度だと考えます。

 

 

時代により数字的な変動はあるにせよ、

 

 

いつの時代も、『長生き』は喜ばしい事と同時に、『経済的リスク』も伴う為、

国民全体で支え合う『公的年金制度』は、理屈的には理に適っている制度です。

 

 

ただし、

 

 

『理屈』と『現実』に乖離が生じるのは『世の常』であり、

『公的年金制度』においても、現在は『理想』とかけ離れた結果に陥っています。

 

 

第一は、

 

 

数年前に顕在化した『社会保険庁:年金記録紛失事件』で、これは、

事実上の政治家・官僚・官公庁による『年金原資使い込み事件』と言えます。

 

 

しかし、

 

 

一時期、マス・メディアを賑わせたこの一大イベントも、

日本人の最優秀能力である『忘却機能』を最大限発揮し、

今では、『何事もなかった』かのように世間は流れています。

 

 

個人的には、

 

 

一個人や民間企業で行われた『横領』には逮捕者が出るにも関わらず、

国家的に行われた『横領』には、逮捕者が出て来ないのが『不思議』でなりません。

 

 

この事例こそが、

 

 

私が、公式ブログを通じて、常々お伝えさせて頂いている、

『悪』は巨大化して閾値を超えると、『善』になるという事実を示す『真骨頂』です。

 

 

最近出てきた話題で、

 

 

厚生労働省が、現在、年金加入者に公布されている、

『年金手帳』を廃止する方向で動いている事が出ていました。

 

 

確かに、

 

 

私自身、『会社員』を辞めるタイミングで返却され、その存在を知りましたが、

正直に言って、『こんなの、誰が使っているんだ??』と疑問に感じました(笑)

 

 

IT技術革新が進み、『ペーパーレス』全盛で情報管理されるこの時代に、

『年金手帳』だけは、時代を超越した佇まい(たたずまい)で存在し続けています。

 

 

加えて、

 

 

定期的に『ねんきん定期便』なる資料も郵送されてくる訳で、

そうなると、いよいよその『存在意義』は見出しにくくなっていました。

 

 

善良なる国民としても、

 

 

そのような『無駄』に大切な『税金』は使って欲しく無いですから、

個人的にも、『年金手帳』の廃止に関しては、全く異議なしで賛成です。

 

 

ただ、

 

 

『公的年金制度』に対して、一国民として求めることは、

そのような『枝葉』的な物事、『雑事』では決して無く、

もっと根本的な『本質』という部分での問題解決です。

 

 

こちらは何度もお伝えしている事ですが、

 

 

先ず、日本の『公的年金制度』の受給額(支給額)計算式は複雑過ぎて、

恐らく、国民は愚か、出題者(政府サイドの人間)すら理解している人はいません。

 

 

これはある種意図的で、

 

 

計算式を複雑怪奇なものにし、コントロール可能な変数を盛り込む事で、

その時々の財政状況に応じて、『それらしい数字』が算出できるようにしています。

 

 

要は、

 

 

あの計算式の存在意義は『誰も正しく理解出来ない事』であり、

『複雑怪奇』であることは、計算式自身の『存在価値』を示している事になります。

 

 

また、

 

 

4年ほど前の公式ブログにも記載した記憶がありますが、

『マイナンバー(納税者番号)』が施行された国家にも関わらず、

入力前の変数に対して、出力後の変数を知る術が未だ有りません。

 

 

驚くべきことですが、

 

 

全ては、『ブラック・ボックス』を通過して出てきた数字を信じる他なく、

『ブラック・ボックス』内で、何が行われているかは、完全に『謎』です。

 

 

『未知との遭遇』は、宇宙に行かなくとも、『町内』で起こっていたんですね。

 

 

他の場面で、

 

 

『自分では理解出来ず、よく分からないもの』にお金を入れる事は無いですが、

『公的年金』だけは、同様の状況にも関わらず『強制徴収』されてしまいます。

 

 

私自身、

 

 

『資産差押さえ』等、面倒臭いゴタゴタに巻き込まれたくは無いので、

悩ましく感じながらも、『年金保険料』は愚直に支払い続けています。

 

 

ただ、

 

 

現在30代の方々で『平均1700万円』、20代の方々で『平均2200万円超』もの金額が、

生涯の『受給総額』に対して『支払い超過』確定している制度に、加担し続けるのは如何なものか。

 

 

冷静に考えれば、賢明な人物の行動とは思えません。

 

 

最近では、10%に税率の上がった『消費税』がフォーカスされていますが、

『公的年金制度』も、『税金』以上に厳しい日本国への『従属コスト』です。

 

 

私自身、

 

 

『公的年金制度』に対して『ペーパーレス化』以上に求める事は、

制度利用に対しての、国民それぞれ自己責任での『選択制度』の導入です。

 

 

勿論、

 

 

『目先のお金』が惜しいからと言って、『公的年金制度』に加入せず、

『老後資金』を自助努力で準備しない人物は、完全自己責任で『救済無し』です。

 

 

ただ、

 

 

自身で『資産形成』して、『老後資金』を作る能力がある人物は、

国家が用意する『公的年金制度』に加入せず、悠々自適に生活する事も可能とする。

 

 

現実的には、到底、実現不可能なことは分かっていますが(笑)、

今日は、『公的年金制度』を巡る、『理想郷』の話をさせて頂きました。

 

 

私たちは、現代日本に生まれた時点で、

誰しも『2000万円』前後の『足枷』を嵌められている状況です。

 

 

しかも、将来的には、報いられる事はない『足枷』です。

 

 

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井上耕太事務所

代表 井上耕太

ABOUTこの記事をかいた人

井上 耕太

・独立系FP事務所【井上耕太事務所】代表。
・1984年4月21日生まれ。岡山県津山市出身。
・2008年 国立大学法人【神戸大学】卒業。

【保有資格】
・CFP®(国際ライセンス:認可番号 J-90244311)
・1級ファイナンシャルプランニング技能士(国家資格:認可番号 第F11421005598号)

【活動実績】
・個人面談【人生を変えるお金のセッション】受講者は400組を超えており(*2022年4月時点)、活動拠点・大阪のみならず、全国から面談依頼が舞い込む。

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