『国家リスク』と『個人リスク』、切り離していますか??

今日のテーマは、『国家リスクと個人リスク、切り離していますか??』です。

 

 

公式ブログ読者の皆さんは、

『2017年度末』『事業の期末』でお忙しい日々を過ごされている事と思います。

 

 

今年は少し早く開花した『桜』にお花見気分も盛り上がりますが、

この時期は、毎年何かと慌ただしくなるシーズンですよね。

 

 

そんな時期、昨日(3月28日)に、『2018年度予算案』が、

参院本会議で自民・公明両党などの賛成多数で可決、成立しました。

 

 

テレビ、新聞等のニュースでも報道されていたので、

ご覧になった方もいらっしゃると思います。

 

 

新年度予算の『一般会計総額』は、

1年間で『97兆7128億円』を計上して、6年連続で過去最大を更新。

 

 

『北朝鮮のミサイル対策などで防衛費が過去最大となり、全体を押し上げた』

 

 

このような報道もありますが、『防衛費』はたかだか『6兆円』程度の規模であり、

全体を占める割合、増加スピードから言えば、その主因は『社会保障費』の増大です。

 

 

『財務省の決裁文書改ざん問題』がメディアで連日大きく取り上げられ、

当初、安倍政権が今国会で最重要法案と位置付けていた、

『働き方改革関連法案』の提出・成立の見通しは全く立っていません。

 

 

予算の話に戻すと、

 

 

『待機児童の解消に向けた保育施設の運営費』や、

『給付型奨学金』などの費用も計上していますが、

『そんな話、昔あったなぁ』程度の記憶しか残っていないのが実情です。

 

 

少し調べていたら出て来たのですが、

 

 

3年前の『2015年』においては、

『一般会計予算』について、年間『96兆3420億円』を計上していたんですね。

 

 

この年は、『一般会計』に占める『社会保障費』が、

初めて『年間31兆円』をオーバーして大きな話題となった年でした。

 

 

現在は『32兆円』に迫る勢いですが、3年連続ともなると、

大きな話題性もなく、『日常の出来事』として普通に報道されてしまうんですね。

 

 

この辺り、『日本人』の順応性・適応性の高さを感じます(笑)

(*決して、プラスの意味で言ってはいないです。)

 

 

2015年度から『1兆4000億円』も増加していますから、

『3年間』という短期間で、全体として『1.4%』も予算が増加してしまいました。

 

 

因みに、

 

 

『2018年度予算』に関して言えば、

2019年初に『補正予算』が入ってくると、余裕で『100兆円』をオーバーします。

 

 

こちらもここ数年間は『恒例行事』と化してますので、

メディア、新聞も、さして大きく報道することもなく、

また、国民の関心もそれほどなく過ぎ去っていくと考えます。

 

 

上記のような『歳出』に対して、

現在の日本国の『歳入(税収)』を、皆さんはご存知でしょうか??

 

 

『消費税8%』の心理的ハードルも消え去り、

実は、来年度は27年ぶりに『バブル期を超える税収』が見込まれています。

 

 

それでも、年間『59兆790億円』に留りますが。

 

 

ここで、『勘』の良い方なら気付きますよね。

 

 

『歳入』を『60兆円弱』しか見込んでいないにも関わらず、

どうやって、『歳出:100兆円強』を賄うことが出来るんだ??、と。

 

 

この疑問、

 

 

真っ当な『思考能力』と『倫理観』を持った方なら、

本当に『適切で』『自然な』疑問だと思うんです。

 

 

でも、

 

 

世間一般の多くの方々は、そんなこと気にも留めず、

まったくの『無関心』を決め込んで日々を過ごされています。

 

 

例えば、

 

 

友人の結婚式が今週末に控えていて、

お祝い金、交通費等も考えて『10万円』ほどかかるとします。

 

 

それに対して、

 

 

(*あまり望ましい事例ではないですが。)

この時、あなたの所持金(金銭的余裕)が『8万円』しかないとする。

 

 

そんな時は、

 

 

足らずの『2万円』をどこから工面してこようか、

はたまたコストカットしようか、真剣に考えますよね。

 

 

しかし、

 

 

『国家予算』という馬鹿でかい規模の金額になると、

足らずが『40兆円強』という大きな金額なので、一気に『思考停止』状態に陥ります。

 

 

『自らの頭で考えた所で、キャパオーバーでどうしようもないよ』

『もう、どうにでもしてくれ!兎に角、今日を楽しく過ごそう!』といった感じでしょうか。

 

 

ご存知の方もいらっしゃるでしょうが、

この『足らずの40兆円』程の金額は、日本国が毎年『新規発行国債』で賄っています。

 

 

ここでも、少し考えてみてください。

 

 

既に今年度(2017年度)末で地方債合わせて、

『1300兆円』を超える借金を積み上げているにも関わらず、

日本国は、さらに毎年『借金』を増額して運営されています。

 

 

個人レベルで考えた方が、実感持てますよね。

 

 

『年収500万円』の家庭が、(特別な支出は含まず。)

『一般生活費』だけで『1300万円』もの借金を積み上げてしまっている。

 

 

この家庭は、更に、『毎年40万円』ずつ借金を増額している。

 

 

間違いなく、返済は不可能で、近い将来『破綻』するしかありません。

 

 

これは『国家』という規模でも全く状況的には変わらず、

一旦『赤字体質』を身に付けてしまったら改善は難しく、

『年収(GDP)』の200%を超える借金は国家財政の『危険水準』です。

 

 

*因みに、実質的にデフォルトしたギリシャ、アルゼンチンでさえも、

 国家債務はGDP比で『200%』の大台は超えていませんでした。

 

 

こういった状況であることが、私が公式ブログで常々発信している、

『既存の社会保障システムは近い将来崩壊する』という事の理由です。

 

 

ところで、

 

 

実際に『社会保障システム』が破綻した場合でも、

日本国民が一律に皆さん困った状況に陥るのでしょうか??

 

 

この質問に対する『答え』は、『NO』です。

 

 

確かに、

 

 

『国家財政』の危機は国民の生活を危険に晒しますが、

それは全国民一律では決してなく、『依存度』により異なります。

 

 

要は、

 

 

その『社会保障システム』に『おんぶに抱っこ』だった方々は困窮し、

元からそれをアテにせず、自ら『資産形成』していた方々は無傷に近い。

 

 

むしろ、

 

 

国家財政がこのまま悪化してデフォルトしてくれたら、

後者は、値下がりした国内資産を買い漁ることが出来ますから、

ロシア危機時の『ニューリッチ』宜しく一気に資産が増大します。

 

 

現在、

 

 

某公営テレビ放送局が放映する、

『クローズアップ現代』で取り上げられる比ではない『格差』が、日本にも誕生するのです。

 

 

『国家リスク』と『個人リスク』が密接した方々は困窮し、

きちんと両者を切り離していた方々は、何事もなく生きていける。

 

 

ここまで日々情報が流れてくる中で、

きちんと『準備』を進めるかどうかは、『自己責任』による所が大きいと考えます。

 

 

ここで、冒頭タイトルの質問ですが、

あなたは『国家リスク』と『個人リスク』を切り離していますか??

 

 

もし切り離していなければ、はっきり言って、未来は暗いです。

 

 

『日本国と心中する』固い意志・確固たる決意があるなら、それはそれで良いと思います。

 

 

しかし、

 

 

『それは嫌だ!』と考えるのであれば、今、この瞬間から、

きちんと『資産形成』を進めていくことをお勧めします。

 

 

『時間はある』と悠長にいうことは出来ませんが、

少なくとも、『思考停止』して何もしないよりは100万倍マシな行動ですから。

 

 

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井上耕太事務所

代表 井上耕太

ABOUTこの記事をかいた人

井上 耕太

・独立系FP事務所【井上耕太事務所】代表。
・1984年4月21日生まれ。岡山県津山市出身。
・2008年 国立大学法人【神戸大学】卒業。

【保有資格】
・CFP®(国際ライセンス:認可番号 J-90244311)
・1級ファイナンシャルプランニング技能士(国家資格:認可番号 第F11421005598号)

【活動実績】
・個人面談【人生を変えるお金のセッション】受講者は400組を超えており(*2022年4月時点)、活動拠点・大阪のみならず、全国から面談依頼が舞い込む。

【クライアント】
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