今日のテーマは、『2022年、日本円が劣勢を強いられる理由について』です。
昨日の公式ブログでは、
『有事の日本円はシステム破綻したのか??』と題して、
直近、急速に進行した円安基調についてご紹介しました。
実際、
対基軸通貨:米ドル為替レートは『120円』を突破し、
その水準は、しばらくの期間、戻りそうにはありません。
むしろ、
次なる節目と見られる『1米ドル=125円』に向けて、
今夏を目処に、ますます『円安』へ傾く可能性すらある。
この辺り、
今後『外貨』での取引を実行しようとされている方々で、
理解されていない方もいる為、追記することにしました。
昨日、
本文中でもご紹介しましたが、海外アナリストの中には、
『日本円』に対して、手厳しい意見も散見されています。
ただ、
国内アナリストの中にもポジティブな意見はあまりなく、
明確な『プラス要因』を見出せる人物は、ほぼ皆無です。
そのように評価される理由は、一体何なのでしょう??
挙げ始めれば際限がありませんが、大きな理由は2つ。
先ず、
1つ目の理由は、昨日の公式ブログ中でも紹介した通り、
日米、両国間における『金利差』の拡大が挙げられます。
原則として、
短期視点で見て、『高金利通貨』は買われる傾向にあり、
現時点、相対評価でそれは『米ドル』が該当しています。
*5年、10年という中長期スパンでは調整されますが、
あくまで直近数年間の短期視点で話を展開しています。
さらに、
2022年以降、FRBは『利上げ継続』を明言しており、
米国の政策金利は、今後も段階的に引き上げられていく。
これは、『決定稿』なので、推測でも何でもありません。
既に、来年以降についても、それが確定しているのです。
因みに、
欧州も同様に、金融緩和縮小・利上げが見込まれており、
日本円は、『対ユーロ』の為替レートでも下落基調です。
つまり、
主要先進国の中で、金融緩和・ゼロ金利を維持するのは、
日本が単独であり、世界の潮流と逆行しているという事。
この状況で、
『日本円』の評価が高まることは、なかなか考えにくく、
1つ目の理由だけでも、相当な劣勢を強いられています。
2つ目の理由は、
ロシア・ウクライナ間の紛争勃発により、世界的に見て、
様々な『資源』の供給が難航すると予想されていること。
既に、
原油・天然ガス等の取引価格高騰により、私たち国民も、
生活に影響があることを、実感されている事と思います。
かつて、
『ものづくり大国』として敗戦から復活した日本ですが、
『資源』の観点では世界トップクラスに貧しい国家です。
実際、
凡ゆる分野における『輸入依存度』は、高水準を維持し、
資源高は、ストレートに日本に負担を強いることになる。
この点においても、日本は厳しい立場に追い込まれます。
そして、
上記2つの要因が、同時に並行して、進展している現在、
短期的にその状況が『転換』する兆しは見えていません。
繰り返しますが、
通貨価値として『日本円』は、暫く劣勢を強いられます。
過去と比較し、
『円安』への進展を嘆く人もいますが、将来振返った時、
今が最も『円高』だったということも、十分に有り得る。
すべての人が、
現在の『日本円』が置かれている立場をきちんと理解し、
今後の動向についても、予測しておく方が良いでしょう。
私たちは、絶妙に絡まり合った世界を生きているのです。
オープン開催(どなたでも参加可)資産形成セミナーは、
現時点、2022年以降の開催スケジュールが未定です。
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井上耕太事務所
代表 井上耕太