今日のテーマは、『保険で全てをリスク・ヘッジする事は得策か??』です。
大前提として、日本人は『保険』という金融商品が大好きな国民です。
日本全体で考えても、
2018年時点での、国内の生保世帯加入率は約9割(88・7%)に上り、
途上国はもちろん、諸先進国でもここまで高率な国は、他には存在しません。
一説によると、
日本人には『恐怖遺伝子』保有者が海外諸国に比べて多く、
その事が、『リスク』に対する過大評価、『恐れ』に繋がっているのだとか。
確かに、
2019年を迎えた現代でも、『島国』という原始的要因が故、
未だ『ガラパゴス化』した状況は、あらゆる分野で見られます。
何故、
私たちの祖先が『恐怖遺伝子』を多く保有するようになったのか、
その原因となるイベントが何か、今のところ、私も知り得ません。
しかし、
『日本人』という国民が『リスク』に対する耐性が低いことは明らかで、
それが『保険加入率』の高さに繋がっている事も、実感として頷けます。
事実、
『保険』という言葉がついた瞬間に、『思考停止』に陥り、
ライフイベントの節目を迎えるタイミングで、簡単に加入してしまいます。
この辺り、『マイホーム信仰』にも同様の魔力があります(笑)
日本人の月額支払保険料は『平均約3万円』と言われており、
この金額は『年間約40万円』、40年間支払う事を考えると『1600万円』です。
地方都市では、軽く『家』が建ちますね。
平均『1600万円』もの金額を一生涯に『保険』に費やす事こそが、
この金融商品が、『人生で2番目に高い買い物』と言われる所以です。
少し、『シビア』に考えても良いかも知れません。
日本人は、
人生に起こり得るあらゆる『リスク』を『保険』でヘッジしようと試みます。
しかし、
今日のタイトルに対して回答すると、結論、全く『得策』とは言えません。
むしろ、
私のクライアントさんには、個人面談を受けていただく際、
『保険と運用は、切り離して考える。』という事を繰り返しお伝えしています。
まだまだ浸透していませんが、
『保険』という金融商品に過度に頼り過ぎてしまう余り、
『資産形成』という観点では、『逆走』をしてしまっている方々は多くいます。
現代日本においては、
『保険』という金融商品の『期待利回り』はゼロかマイナスですから、
その『投資対象』に、大切な『お金』を注ぎ込むという事は、
金融機関の『預貯金』同様、運用リターンを放棄する事を意味します。
私のメンターは、
日本の金融機関(銀行・保険・証券)を『悪の枢軸』と表現しますが、
その中でも、特に『保険』という分野は暴利を貪っていると言います。
冷静に考えてみれば当然で、
国内トップ生保では全国数万人レベルで抱える従業員の『人件費』、
1日に何度も目にする広告・テレビCMといった『宣伝広告費』、
都心部一等地にある『不動産』等、生保会社の事業コストは莫大です。
そして、
その『莫大な事業コスト』がどこから賄われているかと言うと、
当然、保険契約者の支払う『保険料』が原資になっています。
業界内部に居ないと分からない話ですが、
某外資系保険会社が販売する『外貨建終身保険』のコストは、
保険料全体の『53%』にも及ぶ商品すら存在しています。
つまり、
もし仮に『月1万円』の保険料を支払っている場合を考えると、
払い込んだその瞬間に、『5300円』は事業コストとして徴収されているという事。
その事を知らない善良な消費者が、
自ら額に汗して働いて得た、『大切なお金』を、
保険会社の運営・存続の為、健気に『献金』し続けているという構図が出来上がっています。
『自分事』であれば、『洒落』にならないですよね。
勿論、
世の中全ての人に、全ての場面で『保険』が要らないとは言いませんが、
『リスク・ヘッジ』が必要な場面でも、購入する『保険』はシンプルな方が良い。
例えば、
元政府系の某金融機関が販売する『新◎が◎き◎ん』等は、
主契約『死亡保障』にごちゃごちゃと特約が付く事により、
『何に対するリスク・ヘッジか?』分からない複雑怪奇な商品になっています。
こうなってくると、
様々な『パラメータ(変数)』が混在し、誰も理解出来ませんから、
その結果、販売サイドから見て『暴利の温床』のような商品が出来上がります。
因みに、
私自身、国家システムとしての『社会保障(年金・健康保険)』以外には、
任意で『生命』『医療』『自動車』『弁護士費用・個人賠償』等の保障は掛けています。
ただ、
それらの保障は『シンプルさ』を極めている為、
全てを合計しても、月額の保険料は『1万円』程の金額です。
このように、
『無駄なもの』を極限にカットして、必要な『リスク』にのみ備える事で、
『人生で2番目に高い買い物』は、ここまでコストを抑えられるのです。
しかし、
『保険会社』サイドから見れば、これでは『暴利』を貪れませんから、
社会の流れはこれと『逆行』し、様々な付帯サービスをプラスして販売しています。
一般にはあまり知られていませんが、
日本国内で営業許可を取得した保険会社は『金融庁』の一括管理で、
商品レベルは一律に揃えられ、各社商品にそれほど差は付きません。
仮に、
他社を出し抜くほど『優秀な保険』を開発出来たとしても、
他業界同様、すぐ模倣されてその『歪み』は無くなります。
その為、各社とも『保険』以外の分野で付帯サービスを付けるのです。
最近では、
保険会社が老人ホームなどと資本提携して、
『保険』契約に限定して施設受入れするサービスを開発しています。
ただ、
こちらも勿論、プラスで掛かる事業コストはアド・オンされる訳で、
毎月支払う『保険料』から、保険契約者が負担することになります。
もしも、
上記サービスを利用する状況になったとしても、個別に『リスク管理』し、
『保険』と切り離して対応した方がコストカット出来ることは自明です。
日本人は、『保険』という金融商品を『盲信』し過ぎています。
人生のあらゆる『リスク』をそれでカバーしようとするのでは無く、
シンプルに、必要最小限の『リスク・ヘッジ』を心掛けていきましょう。
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井上耕太事務所
代表 井上耕太