『社会保障システム』破綻のサインは、常に出ている③

今日のテーマは、『社会保障システム破綻のサインは、常に出ている③』です。

 

 

昨日、一昨日の公式ブログでは、

 

 

『年金』『健康保険』に代表される『社会保障システム』について、

そこから発信され続ける、『破綻のサイン』について書きました。

 

 

両システムとも、なかなか厳しいものが有ります。

 

 

そもそも、

 

 

運営していく上での『原資』となる『日本財政』が厳しい上に、

構造上の問題もあり、それが今後も継続的に悪化し続けていく。

 

 

これは、

 

 

『誰に責任がある』とかそういう次元の問題ではなく、

ただただ、『しょうがない』としか表現出来ない、時代の流れだと考えています。

 

 

世の中には、『白』『黒』付けられない物事が存在する。

 

 

そういう当たり前の事実も、最近、ようやく分かってきました。

 

 

先日から話題にしている『社会保障費』は、

2019年度には、概算要求ベースで既に『年間34兆円超』を計上。

 

 

勿論、

 

 

『年間30兆円』を突破した2016年から過去最高を更新し続けており、

国家歳出の『3分の1』を占めて推移するほど、肥大化し続けています。

 

 

もしも、

 

 

本当に『プライマリーバランス』をフラットに持っていき、

『日本財政健全化』を目指すのであれば、ここに着手しなければいけません。

 

 

具体的に言えば、

 

 

『年金保険料』の徴収を増やし、年齢や金額調整により『支給』を減らし、

『健康保険』も同様に保険料率を上げ、保険の適応範囲を狭くすれば良い。

 

 

しかし、

 

 

それには、国民の『痛み』が伴うことは必須であり、

特に、両システムとも受給者の殆どを占める『高齢者』から反発が強まります。

 

 

この辺り、

 

 

定期的に巡ってくる『選挙シーズン』を前に、大胆な改革は出来ませんから、

ずるずると『財政健全化』は後回しにされ、『現在の状況』に至りました。

 

 

直近の例で言えば、

 

 

健康保険について『具体的方針について検討開始すべき』としていた発言も、

最近では『保険給付率と患者負担率のバランスを定期的に見える化』すると、

なんとも『マイルド』な表現に書き換わっています。

 

 

また、

 

 

75歳以上の医療負担についても、『2割負担にすべき』という明確な表現から、

『先ずは出来る限り速やかに原則2割負担とすべき』と、言葉が濁されました。

 

 

『年金システム』についても、

 

 

当初、『原則65歳の支給開始年齢』を更に引き上げていくとしていたものが、

いつも間にか、『70歳以上も選択可能』という事で有耶無耶にされています。

 

 

加えて、

 

 

介護保険の利用者負担についても、

『原則2割負担』『段階的に引き上げていく』というしていたものが、

『その実現を模索』という旨の、何とも弱々しい摩訶不思議な文言に。

 

 

結論、『社会保障費改革は、不可能だ』という事です。

 

 

繰り返しになりますが、これは『誰が悪い』という問題では有りません。

 

 

こうなってしまったら、もはや、誰にもどうにも対処が出来ない問題。

 

 

誰が政治家・官僚をしたとしても、

 

 

『選挙』を無視した制度改革・財政改革など出来るはずがなく、

日本が保有する『経済的体力』をフル活用し、その原資を使い切り、

ただただ、『エックス・デー(財政破綻)』を待つ選択肢しか無い。

 

 

しかし、

 

 

『国家』としての運命が、上記の通りであったとしても、

『個人のリスク』を、それとは切り離して考える事は可能です。

 

 

それは、

 

 

先じて『経済危機』に見舞われている国家を見ればわかる事で、

『国家リスク』と『個人リスク』を切り離す事に成功した人は、

財政危機にも関わらず、問題なく『国外退去』出来ています。

 

 

当然、

 

 

『資産管理』についても盤石な準備が出来ている事が推測でき、

そのような人達からすれば、『国家的有事』も『想定内』として片付けられるのです。

 

 

ここで、1つ質問してみたいと思います。

 

 

あなたは、『国家的有事』に対して、準備がきちんと出来ていますか??

 

 

公式ブログでは、常々情報を発信し続けていますが、

日本が『財政破綻』した場合、『想定内』として乗り越えられるでしょうか??

 

 

これだけ、日々『サイン』が出続けている状況から考えて、

『気付かなかった』『何もしていない』というのであれば、

とんだ『思考回路お花畑発言』だと言えます。

 

 

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井上耕太事務所

代表 井上耕太

ABOUTこの記事をかいた人

井上 耕太

・独立系FP事務所【井上耕太事務所】代表。
・1984年4月21日生まれ。岡山県津山市出身。
・2008年 国立大学法人【神戸大学】卒業。

【保有資格】
・CFP®(国際ライセンス:認可番号 J-90244311)
・1級ファイナンシャルプランニング技能士(国家資格:認可番号 第F11421005598号)

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