『ソフトランディング』は可能か??

今日のテーマは『ソフトランディングは可能か??』です(^_^)★

昨日のブログでは、
日銀が保有する国債総額が『400兆円』を超えたこと、
これは、累計発行総額の『40%』に上ることを書きました。

現在、日本政府が発行した『日本国債』は、
一旦、市中の金融機関に引き取られることになっています。

本当は海外の金融機関や機関投資家にも売りたい。
国内でも、個人投資家レベルまで買って欲しい。

でも、

『理想』と『現実』はなかなか一致しません。

『利回りマイナス』で『信用格付け』も低い国債は、
なかなかのもの好きじゃないと買わないですよね。

この状況で『買う!』という判断をすることは、

・償還時点で『日本円』以外の通貨が現在より下落し、
・そのまま国内で『現金』を持っているより資産価値が上がる。

と考える以外にはない選択肢だと思います。

『利回りマイナス』ということは、
シンプルに『数字上はマイナスなる』ということだからね(^_^)

まあ、『買う』という選択肢が、
なかなか無い状況ということがわかってもらえたら良いです。

で、

それでも毎年、日本政府は国債を新規発行していて、
それも今の時点では無事に消化されていってる。

これは、国内の金融機関(銀行・保険・証券)に引き取らせてるんですが、
本音を言えば、各金融機関もそんなものは受け入れたく無いですよね。

そこで、今日銀が出している『禁じ手』が、
『後で俺が引き受けるから』と言って一旦引き受けてもらう方法です。

政府発行の国債を直接中央銀行が引き受けると、
『財政ファイナンス』ということで財政法第5条に違法してしまいます。

だから、

一旦、市中の金融機関を噛ませて、合法化?している。

最終的には日銀が買い取ってくれることを『暗黙の了解』に、
渋々、引き受けているというのが実際でしょうか。

今、日銀が買い入れる国債の総額は、
『年間80兆円』ペースにも上ります。

アベノミクスが始まってからの4年弱で、
『約3倍』もの総額に膨れ上がりました。

先日、累計『400兆円』に達したのは前述の通りです。

これ、本当に驚愕の状況なんですよね。

黒田総裁は、
『このままの買い入れペースを当面維持する』と言っていますが、
そんなこと本当に出来るのか市場は懐疑的なのが実際です。

もしもこのままのペースで買い増して行くとしたら、
1年後には日銀保有割合は『43%』に達します。

黒田総裁の任期満了が迫る2018年3月末時点では、
『46%』にも上ってしまう数値。

そのまま行ったら、本当に2020年には『50%』を日銀が保有することになります。

日銀のある委員は講演で、
『発行国債の100%を日銀保有する時点が限界』という趣旨の発言をしましたが、
そんなことは現実問題として本当にあり得るのかな??

起こってみないと誰にもわかりませんが、
『国家』の借金を全て『中央銀行』が肩代わりすることで、
『今までの借金、全てチャラね。』なんて本当に起こるのか??

もっとリアリティーある方法として市場が見込むのは、
単純に『日銀の国債買い入れペースが落ちる』という方向です。

『テーパリング』

1年後からは『量的金融緩和の縮小』が起こり、
日銀が購入できる国債も減少して行くだろうということです。

そうなってくると、いよいよ『アベノミクス』の魔法が解ける。

このブログでも常々言ってきましたが、
『アベノミクス』で一番機能したのは『大胆な金融緩和』で、
『日本円』の通貨価値を引き下げることにより経済指標の『数字』を上げました。

確かに、『日経平均』など株式市場の数値は上がりましたが、
それは、対外通貨に対して『日本円』の価値が下落しただけ。

『日本円』を絶対値として考えていては、
21世紀の『資産形成』はまったく成り立ちません。

魔法が解けるのは確実視されてきましたが、
果たして、日本経済は『ソフトランディング』できるか??

まあ、『ハードランディング』『ソフトランディング』と言うほど、
日本経済が活況であるとはみんな感じていないと思いますが(^_^;)

『お金』のこと、ちゃんと考えよう★

僕達の親世代が何も考えずにやってこれたのは、
ただ単に、日本の『1番良い時代』を生きてきたからです。

それが、未来永劫続くわけなんて無い。

時代は、確実に変わってきています。

これからは、一人一人が『お金』をちゃんと考え、
自らの力で『資産形成』を進めて行く時代です。

本気で『資産形成』を考える方は、
ぜひ『人生を変えるお金のセッション』をご受講ください(^_^)★

ABOUTこの記事をかいた人

井上 耕太

・独立系FP事務所【井上耕太事務所】代表。
・1984年4月21日生まれ。岡山県津山市出身。
・2008年 国立大学法人【神戸大学】卒業。

【保有資格】
・CFP®(国際ライセンス:認可番号 J-90244311)
・1級ファイナンシャルプランニング技能士(国家資格:認可番号 第F11421005598号)

【活動実績】
・個人面談【人生を変えるお金のセッション】受講者は400組を超えており(*2022年4月時点)、活動拠点・大阪のみならず、全国から面談依頼が舞い込む。

【クライアント】
・経営者、医療従事者(医師、看護師、薬剤師 etc.)、会社員(上場企業勤務、若しくは、年収500万円以上)

【活動理念】
・自らの情報提供・プラン提案により、クライアントさんの【経済的自由】実現を初志貫徹でサポートする。

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