今日のテーマは『マイホームという名の魔物⑤』です(^_^)★
『マイホームという魔物』シリーズも遂に5日目です(^_^)
ここまで、
日本人の多くが神話として囚われている『マイホーム』について、
私なりに順を追ってその『リスク』を挙げてきました。
『マイホーム購入が、私の夢なんです!』
こういう想いを持つ方が多いことも知っています。
何度も申し上げさせて頂きますが、
『私の意見が全て正しい!』という気も毛頭ありません。
ですが、
『不動産』に限らず、全ての投資対象において、
皆さんに理解を深めて欲しい、一貫した想いがあります。
『リスク』を、きちんと把握して市場に入ろう。
日本人の多くは『ファイナンス』の教育を受けずに、
いわば『素人』のまま大人になり、社会に放り出されます。
そして、
一生懸命『ライフ=命』を削って『お金』を得るにも関わらず、
その一方で、いとも簡単に『ドブ銭』として捨ててしまいます。
世界トップクラスに『勤勉で』『優秀な』日本人。
皆さんに『ファイナンス』を知識をお伝えする事で、
一人でも多くの方が『経済的自由』を達成して頂けたらと思います(^_^)
また、
『マイホーム』に関する考え方は、著書の中でも、
最も反響が大きかったセクションの1つです。
もしご興味ある方は、
ぜひ一度お読み頂けたら幸いです(^_^)
*書籍ご紹介ページのリンクは、この記事横にあります(^_^)★
冒頭から、少し熱くなってしまいました(笑)
『マイホーム購入』が内包するリスク。
その5つ目は、『価格下落リスク』です★
そう、あなたが購入した『マイホーム』は、
経過年数とともにどんどん価値が下がっていくんです。
この単純で当たり前な『事実』から、
とても多くの方々が目を逸らしてしまっています。
『購入価格:4000万円』で買ったマイホーム、
いつまでも貸借対照表の資産の欄に『4000万円』で記入しておきたいですよね。
ただ、実際はそうはいきません。
住宅価格の下落率は様々なデータから読み解けますが、
東日本不動産流通機構の算出では、おおよそ以下のようになります。
どちらも購入から『20年経過後』の物件価格の概算値です。
・戸建て物件:4,000万円 → 2,872万円 *下落率:▲約28%
・マンション:4,000万円 → 1,956万円 *下落率:▲約51%
*整合性を取るため、当初の物件価格を『4,000万円』に調整して計算しています。
『マンション』よりも『戸建て』の方が下落率が抑えられていますが、
これは、単純に『戸建ての方が有利』という話ではありません。
差が出てくるのは『戸建て物件』には『土地代』が含まれる為で、
『上物』の『マイホーム』だけ見たら、20年経過後は二束三文にしかなりません。
しかも、このデータは首都圏での不動産制約状況なんです。
日本で、一番人口が多く、最も需要があるエリアのデータ。
もちろん、
地方都市における物件価格の下落率は、
これよりさらにスピードを増すことが簡単に推測できます。
これが、偽らざる『事実』なんです。
じゃあ、なんで『物件価格』が下落するのか??
それは、様々な要因がありますが、
最も大きいのは『需要と供給のバランス』だと考えます。
総務省『平成25年住宅・土地統計調査』から見てみると、
この時点で全国の不動産空室率は、全国平均で『12.94%』。
これは全国押し並べての値なので、
全ての地域を同じように言えないかも知れません。
事実、空室率トップは山梨県の『18.11%』から、
ワースト?(ベスト?)の沖縄県『9.10%』は実にダブルスコアの開きがあります。
しかし、
日本全体で見ていくと、今後もこの値は上昇していくと考えられます。
理由の1つは、日本人口の急激な減少。
皆さんも既にご存知のように、
日本は2010年の『1億2806万人』をピークに人口減少に転じています。
2040年頃には『1億人』を下回り、
2060年には『9000万人』を下回ってくる予想もあります。
対して、
その『人口減少』『労働力低下』の対策として、
世界の先進諸国のように『移民』を受け入れられるか??
これも、日本の『島国気質』からしたら難しいですね。
事実、
平成27年末の時点で、在留外国人数は『約223万人』程度。
これは、日本総人口の『1.8%』程度の値でしかありません。
日本においては、『移民』は受け入れられない。
つまり、日本人口はこれからも減っていく。
では、その人口減少に伴い、
住宅の供給数もバランスを取っているのでしょうか??
実は、そうなっていないんです。
国土交通省調べ、2016年上半期の住宅着工戸数は、
全国で『43万6000戸』で前年比5.3%増加。
ここ数年で見ても、
リーマンショック前の『約60万戸』には及ばないものの、
2009年から一定して横ばいか、増加傾向にあります。
『人口』は減っているのに(減ることがわかっているのに)、
『住宅着工戸数』は減っていない。
これは、何故か??
それは、
やはり『住宅を売る』というビジネスこそが、
不動産関連業界において、最も収益率が高いビジネスだからです。
今後の空室率上昇の理由2つ目は、
『新築着工戸数が、減らすことが出来ない』ことです。
以上、総合的に考えると、
今後の日本では『借り手』優位な市場が来ると考えます。
家族構成は、年代ごとに変化していきます。
それぞれのライフステージに応じて、最適な物件選択を繰り返す。
これからの日本では『賃貸戦略』こそが、
住環境を考える最適なライフプランだと思うのです。
最後に、
現在でさえ、『住宅ローン』を支払うことが出来ずに、
『マイホーム』を手放してしまう人が『約10%』います。
(*もちろん、不動産売却後も多額のローンは残る。)
今、世界中が歴史的な『超低金利』の時期を迎え、
『変動金利』でローンを組み、住宅購入されている方も多いと思います。
これも、長くは続きません。
『長期ファイナンスは、それなりのリターン(金利)を求める』が、
経済の世界ではまぎれもない『常識』だからです。
住宅ローンを完済し終える『35年』の間には、
再び『金利』が上昇して来る局面が『必ず』来ます。
しかも、それほど遠くない未来です。
そうなった時、ローン支払い額の増加に耐え切れず、
『マイホーム』を手放す方々がどんどん出てくる。
裁判所が提供する『競売物件』市場が過熱することも、
今後、日本における不動産価格下落の一因になるでしょう。
ここまで聞いても、
あなたは『マイホームを買おう!』と思いますか(^_^)??
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