今日のテーマは、『国民皆保険が鳴らす、社会保障システム崩壊の警鐘』です(^_^)★
2017年もあと2週間を切ってきましたね。
私も毎日忙しく過ごしていますが、
大阪・梅田の街中も、この時期は人通りがかなり増えてきました。
会食も、カフェも、百貨店に行っても、人、人、人!!!!
毎年恒例でもそのロジックはわかりませんが、
本当に『師走』は人も、物も慌ただしく世の中を回っています。
同様に、この時期は『情報』も回っていますよね。
本当に、
個人的には『大切な情報』のように思えることも、
この混乱に乗じて流しているのではないかと思うほど、サラッと流れています。
ここ最近、
ほぼシリーズのように書かせて頂いていた、
『2018年度税制改革』シリーズも然り。
そして、
本日テーマとして取り上げさせて頂く、
『国民健康保険』に関する話もその1つです。
『2018年度』
来年度は『税制改革』と同じ年に、
薬価・医療材料費、医師の技術料などを見直す『診療報酬改定』が行われます。
この大筋が、最近わかってきました。
結論から言うと、
診療報酬全体としては、『1.19%』の引き下げで決着。
大まかな内訳を見てみると、
薬価・医療材料費が全体として『1.74%』引き下げる一方、
医師・薬剤師の技術料となる本体部分は『0.55%』の増加。
ちなみに、
介護報酬も今回『0.54%』引き上げられているので、
『診療報酬(本体部分)』『介護報酬』の同時プラス海底で決着しています。
薬価・医療費を『1.74%』引き下げることで、
国が実質負担する『国費ベース』での経費削減効果は『1600億円』ほど。
同様に、
診療報酬の本体部分を『0.55%』引き上げることで、
国費ベースでは『600億円』の支出増加が見込まれています。
今回の改定で政府が目指したのは、
『社会保障費の自然増を約1300億円抑制する』という目標。
勿論、政府(財務省)としては、
本体部分も含めた『マイナス改定』を目指していましたが、
最後は、権力の強い『医師会』に押し切られる形でプラスに転じました。
ただし、
医師・薬剤師の技術料(本体部分)が増加したものの、
薬価・材料費の大幅な削減に成功し、全体としては『マイナス改定』に持ち込めました。
全体として『マイナス改定」になるのは2回連続で、
消費増税分の対応を除くと『実質マイナス改定』だった2014年度を含めると、3回連続になります。
確かに、
『マイナス改定』が続くことは(日本の財政にとって)望ましいことですし、
『3回連続の全体マイナス』『1300億円の自然増削減』と聞くと、大きな前進のように映ります。
個人資産レベルで考えると、
『1300億円』と言う金額は、一生かかっても使い切らないほどの『お金』ですよね。
でも!!!!、、、、という話です(^_^)
皆さんは、現在日本の医療費総額を知っていますか??
普段、
セミナーや個人面談・お金のセッションを通して、
クライアントの方々にいくつか数字の質問をしますが、皆さん、あまり答えられません。
例えば、
『現在の日本のGDPはどれくらいでしょうか??』
『2017年度の一般会計予算は補正も含めていくら??』
『日本の国・地方含めた債務総額は??』
『日本国が、毎年新たに積み上げる借金(新発国債)はどれくらい??』
などなど。
公式サイトブログ読者の皆さんに勉強して頂く為にも、
ここで『答え』を言わないでおきますが、前述の質問も同じような項目です。
さて、話を元に戻しますが、
日本の1年間の医療費総額は、現在いくらほどになっているでしょう??
今日の本題なので、この質問に関しては『答え』を言いますね(笑)
実に、『年間42兆円』!!!!
どうですか??
皆さん、想像していた以上の金額じゃないでしょうか(^_^)??
もう、金額が大き過ぎて、
よくわからない値になってきていますよね(笑)
医療機関にかかった際の窓口負担は、
『現役世代3割』『高齢者(現役並みの所得者除く)1割』となっていて、
日本全体としては、国民負担部分は『1割強』程度に抑えられています。
裏を返せば、
国民の健康保険料という徴収金があるものの、
医療費総額に占める国家負担は、約9割の『年間40兆円』近いペース。
これから少子(超)高齢化が進んでいくことを考えても、
この金額は、数十年から100年単位で現象に転じることはないでしょう。
『一般会計』の部分にフォーカスしてみると、
日本国の1年間の税収は『約60兆円』に対して、
年間予算(実質消費)は『約100兆円』ペース。
新規発行国債は『年間40兆円』ペースで、
この大きな要因を占めるのが、今日ご紹介している『国民皆保険』をはじめとした社会保障費です。
こういった背景の中で、
今回の診療報酬改定で、自然増を削減できた金額、いくらでしたっけ??
『約1300億円』
この金額が、いかに『焼け石に水』かお分り頂けたでしょうか??
『私たちの親世代(60代以上の方々)』を支えている、
古き良き日本の『社会保障システム』は、近い将来確実に破綻します。
これからも徐々に経費削減努力は続けられるでしょうが、
『診療報酬マイナス改定』『薬価・材料費削減』などとは、
全く別次元で『国民医療費』が増加し続けることになるのです。
昔、『成人病』と呼ばれていた疾病が、
2025年以降は『生活習慣病』と呼ばれるようになり、健康保険対象外になる。
現在、大して理由もないのに病院に入り浸る、
高齢者の方々の診療も保険の対象から外していく。
これらの抜本改革を進める案もあるようですが、
それが実現する可能性と、医療費増加スピードを天秤にかけて考えると、
どうしても『国民皆保険システム崩壊』の未来の方が早くやって来ます。
お伝えしたいことは、
『私たちは、そのような時代に生きている!』ということ。
健康保険はじめ、老後の年金資金も公的システムに頼れない今後、
自らの身は、自ら守らなければならない時代がやってくるのです。
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『具体的なアクション』を起こすことでのみ、
本当に人生は好転していくものだと思います。
ぜひ勇気を持って、新たな一歩を踏み出してみてください。
皆さんに直接お会い出来るのを楽しみにしております(^_^)★
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井上耕太事務所
代表 井上耕太