今日のテーマは、『国民資産把握の強まる流れ、気付いていますか??』です。
早いもので、『2019年』もスタートして1ヶ月半が経過しました。
事業主としては、
この時期は、通常業務に加えて『確定申告』も入って来るので、
社会の流れとは関係なく、1年の中でも多忙を極める時期です。
毎年恒例のことなので、
『確定申告書類』を税務署に提出した直後は、
『今年は(記帳を)計画的に進めていこう』と思うのですが、現実には叶いません。
人間、『理屈通り』にはなかなかいきませんよね。
それで、
毎年この時期になると思い出すのが、自分自身に、
『マイナンバー』という『納税者番号』が割り振られている事です。
この制度は、
2015年10月カード交付、2016年1月の導入から、
早いもので、今年で『4年目』のシーズンを迎えています。
ただ、
『日常的に使った記憶がない』と感じているのは私だけではなく、
日本国民ほとんどの方々が感じられている『民意』だと考えます。
先程は、
『この時期(確定申告シーズン)になると思い出す』と表現しましたが、
『この時期しか(その存在を)思い出さない』という表現の方が正しいですね。
しかし、
日常的に、その存在を認識する場面の少ない『マイナンバー』ですが、
『国民資産』の把握を主目的とするこのシステムは、着実に厳格化されています。
一般的にあまり知られていませんが、
今年(2019年)1月からは、特殊な金融機関『ゆうちょ銀行』においても、
『マイナンバー』を提出しない『国際送金』が受け付けられなくなりました。
『CRS(共通報告基準)』
OECD加盟国の殆どが参加して始動した『資産状況共有制度』を以ってしても、
一度、『国民資産』が国外に出れば、国家として把握は簡単な事では有りません。
昨年(2018年)11月1日、
日本政府は『国外保有』される『日本居住者』を対象とした、
『口座情報:55万件』余りを、この制度を活用して入手したと発表しました。
が、
その内8、9割は『保有資産』も少ない未稼働口座という説もあり、
そもそも、それだけ膨大な量の口座情報を一体誰が精査するのか謎のままです。
もしも仮に、
今回入手した『口座情報』の中で追徴課税対象者が居たとしても、
その調査にかかるコスト(人件費、時間、労力等)は莫大になり、
『大物(高額納税者・著名人等)』中心となる事が予想されます。
そう考えると、
やはり『お金』自身が『出国』する時点からその動きを把握する事が、
将来的に、『徴税』するための、最も良い手段だと考えられるのです。
あまり認識する場面も無いですが、
昨年(2018年)4月からは、制度導入当初の予定では、
『金融機関』との『紐付け』もスタートする事になりました。
この流れによって、
制度上の理屈では、『日本国内』であれば、
『保有資産』の動きは、政府サイドから全て把握できる事になっています。
また、
上場企業の従業員の方々を中心に、カード発行を推進する流れもあり、
ICチップが搭載されたそれは、日本史上最高の『究極の個人情報』として出来上がります。
制度導入当初の説明では、情報が集約されている為、
役所関連の手続きにおいても、シンプルになるという話。
現状、『完全縦割り』の役所社会において、
これがどこまで現実的に実現可能かは分かりませんが。
ただ、
それもあながち『フェイク』では無いという話も出て来ていて、
昨日朝の報道では、次のような興味深いニュースも出ていました。
『健康保険法改正、マイナンバーカードが保険証に』
こちらは、
医療機関受診時の不正利用を無くす目的のようですが、
順調に進めば、2021年3月、もう2年後から導入される予定です。
前述の通り、
マイナンバーカードにはICチップが搭載されている為、
支払審査機関である『社会保険診療報酬支払基金』と瞬時に情報共有し、
提出者が、『健康保険制度』の有資格者か即座に判別される仕組みです。
導入当初は、
従来の『健康保険証』も並行して活用できる予定のようですが、
これが、国民全員の『義務』として稼働し始めたら、厄介です。
『健康保険』に関するデータ情報集約なら問題ありません。
しかし、
世の中において『メリット』『デメリット』は常に表裏一体で、
『マイナンバー』の利便性向上は、そのまま情報集約を意味し、
全ての情報が他者に把握されている状況は、誰しも不気味です。
私たちは、
『1年に1回』しか意識する場面の無い『マイナンバー制度』ですが、
『国民資産』把握の流れは、年々強まる事を知っておいた方が良いかも知れません。
公式ブログでも常々発信していますが、
莫大に積み上がった『国家債務』を解消するには、
『国民資産没収』が、現時点で考えられる、最も可能性高い『解決策』ですから。
流石に、『徴税スキーム』は少しテクニカルなものになると思いますが。
『21世紀』も20年ほどが経過して来たので、
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井上耕太事務所
代表 井上耕太