今日のテーマは、『年金崩壊時代を生き抜く為の3つのポイント』です。
昨日の公式ブログでは、
『コロナ禍でも鳴り続ける、年金システム破綻の警鐘』と題して、
この騒動下でも進行し続けている、『年金破綻リスク』をご紹介しました。
その中で、
『厚生年金制度』加入の際に基準となる『企業要件』が、
今後4年ほどをかけて段階的に緩和されると話しました。
具体的には、
現行『501人以上』が勤務する事業所が対象となっていますが、
令和6年10月には、1つ桁が外れ『51人以上』で対象となります。
また、
現時点、最長で『70歳』とされている年支給開始年齢上限も、
5年間繰下げ可能(?)となり、上限は『75歳』になります。
勿論、
単純に『5年間支給開始繰下げ』では、希望者など皆無ですから、
支給開始を1ヶ月繰下げる毎に、支給は『0.7%』増額されます。
仮に、
今回の法改正の上限値である『75歳』まで繰り下げ切った場合、
65歳支給開始した場合と比較して、月額受給は『84%』増額。
ほぼ『2倍』に近い支給水準ですから、
一見すると、メリットあるように感じられますよね。
しかし、
私見では、崩壊する年金制度に対する『延命措置』であり、
中長期的視点では、全く『根本解決』にはならないと感じています。
それ以外にも、年金改革法成立による変更点は、いくつかあります。
*各項目『→』以下には、『日本政府』の声を代弁させて頂きました。
・『イデコプラス』の加入企業要件を、
現行『100人以下』から『300人以下』へ。
→『イデコプラス』を活用できる企業・対象者が拡大します。
つまり、より多くの企業・国民から『保険料』を集めます。
・65歳未満の『在職老齢年金:減額基準』を、
現行『月額28万円』から『月額47万円』へと緩和。
→『月額28万円超』の対象者の年金受給額を『減額』します。
原資が枯渇しそうなので、払えないのです。
・65歳以降、雇用継続する場合、『厚生年金』加入も継続すれば、
在職中でも年金受給額が増加する『在職定時改定』を導入します。
→兎に角、年金原資が無いので、65歳以上の在職者からも保険料徴収します。
・iDeCo(個人型確定拠出年金)、企業型確定拠出年金共に、
支給開始上限を『75歳』へと引き上げます。
→兎に角、国民の皆さんは、支給開始年齢を遅らせて下さい。
・iDeCo(個人型確定拠出年金)の加入上限を『65歳未満』に、
企業型確定拠出年金のそれを『70歳未満』にそれぞれ変更します。
→なんせ、『年金保険料』を多くの人から徴収したいんです。
・『企業型確定拠出年金』を導入している企業でも、
『iDeCo(個人型確定拠出年金)』の併用が可能になります。
→もしかして、既存の『公的年金』だけを当てにされてませんよね??
これには、『財源のどんぶり勘定』を導入するという狙いもあります。
などなど。
いかがでしょうか??
『日本政府』が言いたい『本音』を、見抜くことが出来ますしたか??
幾つか改正点を挙げましたが、
全ての『変更点』に共通する、今後の『基本路線』は、
徴収サイド(日本政府)から見て、
入り(保険料)を多くし、出(支給)を少なくする事。
『公的年金』は、『国家』が運営するシステムとの認識でしたが、
まるで、『民間』の保険会社のような思考回路になっていますね。
それでも、
ここまで『渋過ぎる』対応へと変化した理由は、利潤追求ではなく、
『デフォルト』を少しでも先に延ばしたいという延命措置からです。
前述、
『受給開始年齢』繰下げの話題をご紹介しましたが、
その選択をした場合でも、損益分岐は『12年前後』と変わりません。
しかし、
上記の『損益分岐点(約12年)』は、支給繰延分の回周期であり、
年金制度『根幹部分』の減少分は、まったく考慮はされていません。
また、
『厚生年金:繰下げ受給』を選択した場合、
年金版:家族手当である『加給年金』が、
受給不能になるというトリックも有ります。
もはや、
日本の『年金制度』は、その場凌ぎの『ツギハギ』だらけで、
『ハウルの動く城』状態の、理解不能な構造になっています。
誰一人として、完全に把握している人間はいないでしょうね。
設計者(政治家・官僚)自身が、迷い込んで、
脱出不能に陥る『ラビリンス(迷宮)』です。
最近、マス・メディアの深夜放送時間帯で、
『頻出テーマ』があることに気付きました。
それは、
『日本』以外の国に居住するのであれば、
どの国・地域に移住・定住したいか??
当然の話、
マス・メディアは『日本政府』の息が多分に掛かっているので、
とても『意味深』かつ、『意図的』なテーマの取り上げ方です。
ここからは、『年金』に対して、
独断と偏見ながら、非常にシャープな意見を述べます。
しかし、
私自身、それが『正しい』と考えていますし、
『政府お抱え』の経済学者・FP等は、
口が裂けても言えない意見と自負しています。
①『年金保険料』の支払いは、『必要最低限』にしましょう。
→『将来の受給額が増加します』等の見え透いた嘘に、騙されてはいけません。
②『支給開始年齢』は、絶対に『繰り下げて』はいけない。
→日本の年金制度は『ポンジ・スキーム』であり、完全に詐欺行為です。
マフィアが行えば『犯罪』になる行為も、国家が行えば『合法』です。
③『老後資産』は、公的年金を無視して、自ら準備して下さい。
→『年金保険料』は強制徴収の対象であり、支払いを拒否することは出来ません。
しかし、それが『将来支給されること』とは、まったく相関関係が有りません。
以上です。
『天は、自ら助るものを助く』は、真理です。
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最後になりますが、
新型コロナ・ウイルス感染拡大に伴う、事態の早期収束・終息と、
ご覧頂いている皆様のご健康を、心より、お祈り申し上げます。
井上耕太事務所
代表 井上耕太