今日のテーマは、『息切れが顕在化する日本経済は、大増税時代を乗り切れるのか??』です。
10月に入ってから一週間ほど、
『公的年金』をテーマにした記事を集中的に発信してきました。
公式ブログ読者の方々からの『レスポンス』も良好で、
それだけ、今の時代を生きる方々の『年金』への関心が高いのだと考えます。
その前、
9月第4週から最終週にかけての一週間ほどは、
導入が間近に迫っていた、『消費増税』をテーマにした記事を発信し続けましたね。
今日(10月8日)まで、
10月に入ってから『8日』ほど日数が経過しましたが、
個人的には、ここまで、それほど大きな『影響』を感じずに来られています。
確かに、
本質的に『非・所有欲』を保有している私にとって、
常日頃から、『物』を買うことがほとんど無いので、
『消費増税』を実感する場面が少ないのかも知れません。
また、
『食費』等に関しては、『軽減税率』なるものが適応している為、
『キャッシュレス還元』などが適応されれば、むしろ減額されるケースすら有ります。
そう考えると、
いつも、公式ブログでは政府施策を肯定的に捉えない節もありますが、
今回は、まんまと『政府施策』にはまってしまっているのかも知れません(笑)
ここまで、
『リーマン級の経済危機』という明確化されていない『景気条項』も乗り越え、
『再々延期』の末、ようやく『消費税10%』増税を迎えることが出来ました。
日本政府としても、
『再々々延期』または『増税自体の廃止』が起こってしまっては、
海外諸国に顔向けできない状況だったので、無事導入出来て、ホッとしていると思います。
一時、
『英国のEU離脱問題』や『米中貿易戦争』により世界経済が揺れた場面もありますが、
何とか、『大きな経済危機』に出遭うことなく『10月』を迎えることが出来ました。
8月、9月に公式ブログで取り上げましたが、
本質的な問題として、市場が内包する『潜在的なリスク』とは裏腹に、
日本市場、米国市場とも、『株式指数』は軒並み『堅調な推移』を継続しています。
ここ数日、
少し『下落』も目立つ展開になってきましたが、それでも、
その(下落)翌日にはしっかり『反発』もあり、『底堅い動き』を見せています。
しかし、
『消費増税』前には、あれだけ『強気な経済統計』を連発してきた政府・官庁も、
10月を過ぎてから、一転、軒並み『弱気な経済統計』を発信するようになりました。
例えば、
本日(10月8日)、厚生労働省発表した『毎月勤労統計調査(速報値)』では、
『現金給与総額(名目賃金)』が、『前年同月比▲0.2%:27万6296円』と、
2カ月連続で『マイナス』を記録したことを伝えています。
更に深刻なのが、
『物価変動』の影響を除いた『実質賃金』についての速報値で、
こちらは『▲0.6%』と、8カ月連続の『マイナス』を記録している状況です。
これについて、厚労省は、
基本給等、所定内給与は『+0.3%』と『賃上げ基調』が続いているとしながらも、
賞与等、企業サイドに支払い義務がない収入が『▲11.4%』を記録したと分析しました。
また、
昨日(10月7日)には、内閣府より『景気動向指数(速報値)』も示されており、
景気の基調判断を、これまでの『下げ止まり』から『悪化』へと下方修正しました。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、
基調判断の中で『悪化』は最も厳しい評価内容となっており、
シンプルに考えて、『景気後退』の可能性が、強く示されているものと言えます。
基調判断『悪化』は4ヶ月ぶりの評価ですが、
この発表を、『消費増税10%』導入後のタイミングまで引っ張り、
今、発表しているという辺り、何か、政府の『画策』を感じずにはいられません。
同日公表された、
『景気動向指数』自体も、前月比『▲0.4ポイント』低下しており、
これまで、『数値上』は堅調な推移を継続してきた『日本経済』が、
10月に入り、明らかに『数字上』も減速を見せるようになりました。
更に、
こちらは『日本経済』には直接起因しないながらも、先週、金曜日発表、
『米雇用者統計』では、失業率は『3.5%』と低水準を維持したものの、
就業者数『13万6000人』増加という数字は、明らかな減速です。
既に、
市場には、あらゆる所に『リスク』が内在している事はご紹介しましたが、
何が『トリガー(引き金)』となり、次なる『経済危機』が勃発するか分かりません。
幸か不幸か、
予定通り、『消費増税10%』を無事導入する事ができた日本国ですが、
今後、更なる『大増税時代』を迎える中で、現在の景気状況はとても『悲観的』です。
もし、
このタイミングで、『揺れ』の少し大きめな『経済危機』が来たとすれば、
私たちが想定している以上に、『日本経済』は一気に冷え込む可能性もあります。
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井上耕太事務所
代表 井上耕太