今日のテーマは、『リーマン・ブラザーズ破綻から10年、日本人の金融リテラシーは向上したのか??』です。
『あの日』から、『10年間』という時間が経過しました。
『サブプライム・ショック』の象徴的な出来事となる、
米国老舗投資銀行『リーマン・ブラザーズ』の破綻があった日からです。
報道各紙も、一面で報じるところも多いですね。
『コラム』として、既に『過去の出来事』として報じるメディアもあります。
その出来事が起きた日、私は、社会人としてスタートを切った、
少し長めの(業界的に共通の)『研修中』だったことを覚えています。
そう考えると、かなり『昔』の事のように感じますね。
日本では、その出来事の『インパクト』の大きさから、
広く、『リーマン・ショック』と表現される事も多いです。
しかし、
その出来事は、大きな流れの中の『1つのイベント』でしかなく、
根本的な原因とはかけ離れているので、個人的に使用を控えています。
『事実』をより正確に表現するのであれば、
『サブプライム・ショック』という言葉の方が正しい。
『資本主義経済』が崩壊することなど考えられませんでしたが、
あの日から1年間、間違いなく、その『システム』は窮地に追いやられました。
それから、『10年』。
崩壊の危機に瀕していた『米国市場』は、
当時の数値をはるかに超えて、『過去最高値』を記録するまでに回復。
同様に、
『日経平均株価』も、当時推移していた『7000円台』から、
『約3倍』となる値を超えて推移するまでに戻して来ています。
不謹慎だと叱られるかも知れませんが、
『原子爆弾』が投下され、『100年間、草木も生えない』と言われた広島が、
その後、『50年間』も立たないうちに、国際都市として規制きの復活を遂げた。
『大袈裟』ではなく、それに近いものがあると考えます。
『経済の粘性』というものは、私たちの想像を超えて、強い。
これからも、
『バブル』『リセッション(減退)』を繰り返して経済は成長しますが、
とりあえず、『10年間』でここまで回復したことは喜ばしいことです。
ここで、1つ気になる事があります。
繰り返しになりますが、あれから『10年間』が経過しました。
が、
果たして、日本人の『金融リテラシー』は向上したのか??という問題です。
この質問、皆さんであれば、どのように回答されるでしょうか??
切り取る尺度としては、世間に存在するもので無数にあるでしょうが、
1つ、とても興味深い資料を見つける事が出来ました。
『毎月分配型(毎月決算型)ファンド』に流入する、日本国民の資金についてです。
『毎月分配型(毎月決算型)ファンド』
皆さんは、この投資対象(言葉)をご存知でしょうか??
簡単に説明すると、
自身が購入した『ファンド』において、運用期間を長期に置かずして、
毎月決算する形で、購入額に応じた『分配金』が支払われるタイプのものです。
『投資対象』は、何かに限局するものではありません。
『株式』『不動産』『債権』『通貨』etc.
投資する『対象』が問題なのではなく、その運用形式、
運用益を『常に吐き出しながら』継続していくスタイルが、それなのです。
『投資』『資産形成』に明るい方々はご存知ですが、
ファンドから支払われる『配当金』は、大きく『2つ』に分類する事が出来ます。
純粋に、『運用益』を配当する事が出来ているものが『普通分配金』で、
それを超えて、『元本』部分を取り崩しているものが『特別分配金』です。
こちらも、
『投資』『資産形成』の常識がある方々には『当たり前』な事ですが、
そもそも、未来永劫『利益』を叩き続けられるファンドは存在せず、
購入直後から『配当』があるファンドなどで『資産形成』出来るはずがありません。
つまり、
『毎月分配型(毎月決算型)ファンド』などと言うものは、
高確率で鼻から『負け戦』が確定している投資対象であり、
世界的に見て、『アンビリバボー』な運用スタイルです。
しかし、
やはり、『東洋の神秘』が未だに受け継がれる国『日本』では、
この『毎月分配型(毎月決算型)ファンド』は大ウケに、ウケて来ました。
それこそ、10年前の売り上げ上位ファンドランキングを覗くと、
その8割から9割ほどがこの運用スタイルを採用していたりします。
その為、
海外では『信用』があり、『名前』が知れた超名門ファンドも、
日本に輸入された途端、『毎月決算型』に転換されて売られる始末。
この方式を取る方が、『日本人』に対しては売りやすいんですね。
決して、『投資家に利益がある』かどうかは、別問題です。
『自分たちが、如何に販売しやすいか。』
『そして、手数料がどれだけ(わかりにくく)商品に組み込めるか。』
金融機関は、そんなことばかり考え続けてきたわけです。
しかし、
流石に、業を煮やした金融庁は、これに是正勧告を出し、
積極的に販売しないよう、金融機関サイドに通告しています。
また、
国民(投資家)サイドも馬鹿ではありませんから、
『基準価額(投資元本部分)』が軒並み減少するこれらファンドに愛想を尽かし、
2011年をピークに、新規の資金流入が抑制されるようになりました。
余談ですが、
いくら元本部分の払い出しが進んでいても、新規の資金流入が大きければ、
『投資元本部分』の減少スピードが、緩和されてしまうんですね。
書いていて再確認しましたが、完全なる『ポンジ・スキーム』です(笑)
この『ダブル』の大きな潮流の変化があり、日本においても、
『毎月分配型(毎月決算型)ファンド』は、以前ほど強いトレンドを見せなくなりました。
日本人の『金融リテラシー』も、この『10年間』で見違えるほど向上したのです。
めでたし、めでたし、、、、、、、、でしょうか??(笑)
確かに、
以前ほど猛烈な勢いは無いにせよ、
『毎月分配型(毎月決算型)ファンド』はまだまだ世の中に蔓延っています。
『フィディリティ』『ピクテ』『JPM』など、
世界の名だたる有名ファンドも、まだまだ毎月分配で組成されて、
預かり資産を多く抱えている現状があります。
恐らく、
この公式ブログを読んで頂いている方々の中にも、
人知れず、それを保有してしまっている方もいらっしゃると推測します。
日本人の『金融リテラシー』は、10年間で向上したのか??
この『問い』に対しては、残念ながら、『大きく変化無し』と回答します。
それは、
日々、多くの方々から個人相談を受け、
具体的な『ライフ・プランニング提案』をさせて頂いていても感じるところ。
『10年間』という時の流れや、『経済の粘性』に任せきりにならず、
これからも意識的に『金融リテラシー』を上げていく努力が必要です。
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井上耕太事務所
代表 井上耕太