今日のテーマは、『なぜプロフェッショナルの投資家は、猿に負けるのか??』です。
タイトルを見て、ピン!と来る方もいるかも知れません。
正確な文言は、『なぜ投資のプロは猿に負けるのか??』
元外資系金融機関トレーダー:藤沢数希さん(仮名)が、
著者を務めて、関係者に話題になった本のタイトルです。
効率的市場仮説、現代ポートフォリオ理論の『真理』が、
ふんだんに盛り込まれて、現代版の投資:バイブルです。
もちろん、ビギナーの為の入門書としても活用出来ます。
最終的な帰結は、少し、元も子もない気もしますが(笑)
それでも、『真理』とは恐ろしいまでシンプルなもので、
数学(自然科学)的に綺麗なほど『正しい』と感じます。
少しだけ補足すると、
前述のタイトルが示しているのは、『プロ』の投資家が、
『猿』がダーツで選択したポートフォリオに負ける意味。
より正確には、
『プロ』と『猿』のポートフォリオを対戦させた場合に、
その勝率は、それぞれ『勝率50%』になるというもの。
それでも、
『プロ』は人件費(数千万円〜)が莫大であるのに対し、
『猿』に支払うフィーは『大量のバナナ』で片付きます。
そこまで考慮すると、
実際に『出資者:投資家』が享受するリ利益ベースでは、
少しだけ勝率高く『猿』の方に軍配が上がることになる。
なんとも『皮肉』で、『痛快さ』を覚える結末ですよね。
ご興味持たれた方は、ご一読されることをお勧めします。
因みに、
予め断っておくと、『なぜ投資のプロは〜』を読んでも、
間違っても、簡単に『お金持ち』になる事はありません。
そこで紹介されるのは、
市場に存在する(?)歪みを出し抜く方法でもなければ、
『自然の摂理』を超えて秒速で成金になる方法でもない。
繰り返しますが、
書かれているのは、投資の世界における『真理』であり、
待ち受ける結末には、まったく『刺激性』がありません。
ただ、
経済的基盤を築く人間には、それが『常識』なのですが、
一般的な方々は、恐らく、理解することなく終焉します。
何故、
『お金』を持っていない方々が、経済的に恵まれないか、
そこには、幾つかのハードルが存在していると感じます。
1つは、
適切な『投資対象』を選定する、というステップの前に、
そもそも、適切な『思考回路』の習得が困難であること。
そして、
投機対象に資産の大半を注ぎ込んだり、信用取引をして、
『一発逆転』狙いのスタンスを、決して取らない事です。
私自身、
40歳を目前に、ある程度の経済的基盤を築けましたが、
その起点(出発点)は20代前半、15年ほど遡ります。
多くの方々は、
何かを成し遂げた人間の『到達点』しか観察しませんが、
最重要ポイントは、そこに至るまでの『プロセス』です。
これからも、
大半を占める『一発逆転信者』が、博打を繰り返すなか、
私たち『投資家』は、順調に資産を積み上げつづけます。
確かに、
購入していないので、『宝くじ』には当選しませんが、
その必要性なく、再現性高く資産を積み上げるのです。
直近、
ウクライナ・ロシア両国間で、緊張感が高まっており、
その影響から、世界市場全体が不安定になっています。
奇しくも、
先日、記事で取り上げた『利上げムード』の後退から、
昨夜の米国、本日の日本市場は、一転反発しています。
しかし、
現地の状況は常に流動的であり、今後の情勢次第では、
市場の更なる『大幅下落』も、可能性高く有り得ます。
その状況で、
下落局面に狼狽せず、静観することが『鉄則』ですが、
なけなしの資金投入者は、冷静な行動など出来ません。
また、
信用取引に手を出している人間は、追証が発生する為、
こちらも、『ホールド』し続けることが出来なくなる。
結果、
嵐が吹き荒れる中、自らの資産を投げ売ることになり、
投資の世界の『厳しさ』を身を以て体感させられます。
よく、
『生活資金で投資をしてはいけない』と言われますが、
その理由を端的に言うと、『待てないから』なのです。
更に、
私たち(気ままな個人投資家)が投資の世界において、
『プロフェッショナル』に勝てる理由も、ここに在る。
何故なら、
彼ら(ファンドマネージャー)は下落局面においても、
投資家、雇用企業から『短期利益』を求められるから。
『市場環境が悪かった』の理由は、通らない世界です。
それ故、
彼らは、『超過リターン』を求める必要性に迫られて、
資産ポートフォリオを、こねくりまわす行動に出ます。
この時、
運良く『宝くじ』に当たれば良いですが、確率的には、
事態を悪化させて、奈落の底に落ちる方が高そうです。
冷静に考えると、『投資』の世界はとても不思議です。
『プロ』と『猿:素人』の勝率が対等になる分野など、
地球上において、他には存在することがないからです。
むしろ『プロ』の方が、勝率は若干低めなのですが。
余剰資金で、精神的に余裕ある投資家が、最も強い。
もしも、
あなたが本当に『経済的自由』を実現したいならば、
『長期投資』を有言実行することが最重要ポイント。
『言うは易し、行うは難し』の典型的な事例ですが。
本気で目指すのであれば、ぜひ挑戦してみて下さい。
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現時点、2022年以降の開催スケジュールが未定です。
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井上耕太事務所
代表 井上耕太
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