今日のテーマは、『玉石混交、評価の悩ましい欧州市場とどのように付き合うか??』です。
昨日の公式ブログでは、
『パーティーに遅れて来る人間は成功しない』と題して、
近い将来、潮流変化の兆しがあることをご紹介しました。
少しだけ振り返ると、
2月1日に開催のFOMC(米連邦公開市場委員会)では、
政策金利の上昇幅を『0.25%』に減速することが決定。
当初の予測通り、
最高到達点を『5%前後』として利上げを終焉する場合、
後2回、5月開催の会合にて終了されることになります。
と言っても、
皮肉なことに、米国内の『経済指標』が強過ぎるがゆえ、
それがそのまま、『利下げ』の開始を意味していません。
しかし、
ピボット(転換点)が少しずつ近付いているのは事実で、
覇権国・米国の投資環境は、1年後、確実に上向きます。
翻って、
『欧米』と、言葉として一括りにされることはあっても、
『欧州市場』の評価は悩ましく、厳しいものがあります。
米国から送れること1日、
2月2日に開催されたECB(欧州中央銀行)理事会では、
昨年末に続き、2会合連続の『0.50%利上げ』が決定。
これにより、
欧州圏内の主要政策金利は『3.00%』となり、さらに、
中銀預金金利(*)は『2.50%』に引き上げられます。
*民間銀行が中央銀行に預け入れる際、適用される金利。
この数字は『100年に一度の経済危機』と表現された、
サブプライム・ショックが発生した直後と同等水準です。
すでに、
次回の理事会でも『050%利上げ』が明言されており、
前述した米国と異なり『最終到達点』が見えて来ません。
欧州市場が、
政策金利の『利上げ』を早期に終了できない最大要因は、
圏内の『インフレ率』が悩ましく高止まりすることです。
1月の消費者物価指数の上昇率は、前年同月比で8.5%。
昨年(2022年)10月、
『10.6%』の最高値から3ヶ月連続で減少するものの、
先行して6%台まで鈍化する米国とは、若干乖離します。
また、
12月度の失業率『6.6%』は欧州圏として最低水準で、
今期の賃金上昇も5%に肉薄する水準まで上がると予想。
皮肉にも、
圏内における『経済活動』が堅調に推移している分だけ、
『投資』の観点では、伸び悩みする時期を迎えています。
もちろん、
市場規模・プレゼンス的に、決して無視はできないため、
継続して『欧州市場』はポートフォリオに組み込みます。
ただし、こちらが『春』を迎えるのは、かなり先になる。
元々、
ファンズ・オブ・ファンズに酷似した組成の市場のため、
これからも、注意深くその動向を見守ることが必要です。
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2023年1月より【セミリタイア期間】に入っており、
今後の【資産形成セミナー】の開催は、完全に未定です。
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代表 井上耕太