今日のテーマは、『迷走するFRBは、政策金利の最終到達点をどこに設定するか??』です。
先日開催されたFOMC(連邦公開市場委員会)において、
FRBは、政策金利の利上げを見送ることを決定しました。
これにより、
少なくとも、次回の開催となる7月度の政策会合までは、
『5.00ー5.25%』の金利が維持される事になります。
昨年(2022年)、
3月のスタート以降、10会合連続で決定されたそれは、
2022年1月以来、約1年半ぶりに一旦停止する事に。
しかし、
直後、年内2回『追加利上げ』の可能性が示唆されると、
株式、為替の両市場とも速やかに情報を折り込みました。
確かに、
物価上昇率は、前月比プラス『4%』と鈍化するものの、
賃金上昇に伴うインフレ圧力は未だ沈静化していません。
ただし、
1年半で5%まで利上げすること自体、歴史上類を見ず、
これ以上の引き締めは、金融危機誘発リスクを伴います。
実際、
今年(2023年)3月以降、米・中堅銀行が3社ほど、
連続して経営破綻したことは、記憶にも新しいですよね。
因みに、
FOMC終了の翌日には、ECBの定例理事会も開催されて、
欧州においても『0.25%』の利上げが決定されました。
これにより、
欧州における政策金利は『4.00%』まで引き上げられ、
年中、緩和を継続する日本と、金利差は益々拡大します。
話を戻すと、
今回の利上げ停止(一旦休止?)によって、米・FRBは、
今後の手綱の引き方がより一層難しいものとなりました。
仮に、
2023年内、2回の『追加利上げ』が実行されるなら、
何故、6月ストップしたのか理由の整合性も求められる。
当然、
その説明は簡単ではなく、インフレ目標に未達ながらも、
一貫して我慢のときを過ごす方が正しいかも知れません。
どのような選択をしたとしても『痛み』は必ず伴います。
2023年後半も、FRBを『難局』が待ち受けています。
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2023年1月より【セミリタイア期間】に入っており、
今後の【資産形成セミナー】の開催は、完全に未定です。
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代表 井上耕太