今日のテーマは、『あなたは、ねんきん定期便を正しく読み込めていますか??』です。
珍しく、一般のFPが扱うことを話題にしたいと思います。
毎年、
誕生月目処に郵送されてくる『ねんきん定期便』ですが、
国内居住の加入者であれば、受け取られているはずです。
そこには、
過去の年金保険料納付状況のほか、これまでの加入期間、
現状に対する将来的な支給見込み額も記載されています。
更には、
国民全加入の基礎年金は勿論、会社員の期間がある場合、
厚生年金も合算して記載されている為、分かり易いです。
皆さん『ねんきん定期便』をきちんと眺めてますか??
恐らく、
20代、30代の若年層だけでなく、40代の方々すら、
『まだ(受給は)先のこと』と流してしまってますよね。
その結果、
50代後半の、年金受給が目前に迫った年代になっても、
大半が、自らの受給額を知らないという事態に陥ります。
この驚くべきレベルの無関心は、即刻改善してください。
何よりも先ず、
第一に確認すべきは『受給資格期間』の項目で、数年前、
『10年間』に緩和されたことで対象者が激増しました。
つまり、
『120ヶ月』で受給権利有りという事ですが、反対に、
この数字を下回る場合、そもそも受給自体が不可能です。
もしも、
50代後半、若しくは60代で対象期間が不足する場合、
年金事務所等に掛け合い、対策を講じることが必要です。
そして、
年金制度としてはもちろん、お伝えしたいテーマとして、
話題の本丸とするのは『受給見込み額』という項目です。
仮に、
これまで順当に保険料を納付し、受給見込み額の項目に、
『240万円』なる数字が記載されていたとしましょう。
果たして、
これを以って、単純計算して『月額20万円』の年金を、
将来的に受け取れることを意味しているでしょうか??
ここを見誤ると、老後のライフプランは大きく狂います。
何故なら、
定期便記載の見込み額とは、会社員給与の額面に等しく、
そこから支払うべき税金・社会保険料等が存在するから。
先ず、
日本国民は強制加入させられる健康保険料がありますし、
介護保険料も、きっちり天引きされて年金支給されます。
さらに、
年金は所得と見做されるので『所得税』も掛かりますし、
所得が発生すれば、必然的に『住民税』も加算されます。
総合すると、
我々が実際に手にする金額は、記載の見込み額ではなく、
その数字から『15〜20%』ほどが差し引かれたもの。
前述の事例では、
硬く見積もって『20%』の天引き徴収があったとして、
『月額16万円』が正しい手取り額という事になります。
月換算して、
僅か『4万円』ほどの誤差と思われるかも知れませんが、
年間換算して約50万円、積み重なると大きな差額です。
ここまで話して来て、
元々、私は、公的年金制度が維持できると考えておらず、
30年後の受給額など、雀の涙だろうと予測しています。
ただし、
もし仮に、システムが辛うじて維持できていたとしても、
特に、老後資産についてはシビアに見積もるほうが良い。
冬が訪れて気付くと、キリギリスと同じ運命を辿ります。
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2023年1月より【セミリタイア期間】に入っており、
今後の【資産形成セミナー】の開催は、完全に未定です。
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*井上耕太事務所(代表)michiamokota0421@gmail.com
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井上耕太事務所(独立系FP事務所)
代表 井上耕太