今日のテーマは、『神様・バフェットの債券傾倒は、私たちに何を教えてくれるのか』です。
一時期、
4万2000円を突破し過去最高値を付けた日経平均も、
直近は1割ほど下落して3万8000円台を推移します。
先日、
石破政権がスタートしましたが、金融・経済の観点では、
先行きが不透明で、市場全体も様子見している状況です。
このように、
若干の停滞期を迎えている日本マーケットとは相反して、
第二次トランプ政権が決定した米国市場は堅調そのもの。
実際、
NYダウは22日終値として4万4,296ドルを記録し、
およそ2週間ぶりに過去最高値を更新して見せています。
しかし、
米国市場の直近の動向に対しても、万事順調すぎるが故、
先行きを不安視する声が囁かれはじめたことも事実です。
一つの兆候は、
神様と称される世界的投資家ウォーレン・バフェットが、
22年ぶりに『債券投資』に傾倒してしまっていること。
一般的に、
SEC(米国証券取引委員会)は大手機関投資家に対して、
四半期毎に株式の保有銘柄と金額の開示を求めています。
当然、
同氏がCEOを務めるバークシャーハサウェイ社も対象で、
バフェット・ウォッチャー等は固唾を飲んで見守ります。
直近、
公開された、2024年9月末時点の最新情報について、
市場参加者(投資家)から注目を集めたのは大きく2点。
一つは、
冒頭に触れた株式の割高感から、全体的に圧縮が相次ぎ、
手元資金として『キャッシュ』が積み上がっていること。
その額、
3252億米ドル、現行レートで換算して約50兆円と、
日本の税収にも匹敵するような数字ですから驚愕します。
もう一つは、
Tビル(米財務省短期証券)を含めた債券の保有総額が、
3040億米ドルと株式のそれを上回っていることです。
これまで、
『株式』の運用により巨万の富を生み出した同社ですが、
債券がそれを逆転するのは一つの象徴的な出来事ですね。
同じ状況にあるのは、
約22年前、ドットコム・バブルが崩壊した直後であり、
バフェット氏が如何に警戒を強めているか窺い知れます。
確かに、
どれほど経済指標が堅調で、新たな政権に期待出来ても、
今回の米国マーケットの立ち上がりは急激過ぎますよね。
私自身、
約2年前から2024年以降の上昇を予見していますが、
時期としては2030年に届かない2027ー28年頃、
NYダウのピークは5万ドル前後になると見ていました。
しかし、
1年経たずに『4万4000ドル』を付けていますから、
それが続けば、天井は予測を遥かに突破してしまいます。
果たして、物ごとはこのまま万事順調に進むでしょうか。
現時点、
何がトリガーになるかを正確に予想は出来ていませんが、
一旦調整が入る可能性は十分な状況にあると見ています。
——————————————————————–
昨年(2023年)よりセミリタイア生活に入っており、
今後の主催セミナー(オープン形式)の開催は未定です。
*ビジネスに関するお問い合せは、直接ご連絡ください。
*井上耕太事務所(代表)michiamokota0421@gmail.com
——————————————————————–
井上耕太事務所(独立系FP事務所)
代表 井上耕太