今日のテーマは、『言い訳に負けて易きに流れるのではなく、初志貫徹できる人間が成功する』です。
2015年に独立系ファイナンシャル・プランナー事務所を立ち上げてから(2023年から2年間の育児セミリタイア期間を挟むものの)早いもので今年が締めて丸11年が経過することになります。
その間、400名を超えるクライアントさんの資産形成に携わらせて頂き、有り難いことに、開業以来10年を超えてお付き合いさせていただく関係性の非常に濃い方々も数十名規模で存在しています。
ただ、これまで顧客全体を振り返る機会はなかなか設けることが出来なかったため、先日、予めスケジュールを確保してすべてのクライアントさんの資産形成の進捗を把握・整理することにしました。
そうすると、予想に反して、衝撃的な結果が得られたのでご紹介したいと思います。
先ず、全体の2割に迫ろうかという数の人たちが既に資産形成から離脱しており、そのうちの大部分がスタートして5年未満という(超)初期段階でマーケットから退出していました。
また、当初の設定(積立)金額を減額した人たちを含めると全体の半数が該当してしまい、スタート当初の計画を継続して実行できている方々は必然的に半数という結果が導かれます。
恐らく、この割合も世間一般と比較すると相当良い(マシ)な数字なのでしょうが、それでも、自らがイメージしていたものから大きく乖離した結果に、判明した瞬間は暫し唖然としてしまいました。
ここで断っておくと、各々、社会的な立場・経済的な状況に差はあれど、資産形成をスタートする時点ではすべての方々がファイナンシャル・フリーダム(経済的自由・自立)を目標に掲げています。
また、面談の際も『資産形成に費やす期間のミニマム(最低期間)は10年』ということは徹底してお伝えしており、少なくとも、その瞬間はすべての方々にそれを承諾いただいているはずなのです。
にも関わらず、現実にはミニマムで設定した10年間で約2割が退出してしまい、当初の計画の減額・中断等まで含めると約半数の方々がそれに該当してしまう、、、、
世の中に経済的自由を実現している人間は全体の1%に満たないと予想しますが、今回の調査結果を見ていると、それも致し方なしと妙に納得してしまいました。
自らが最初にプランしたことをわずか(?)10年すら継続できないようでは、自らが思い描く目標に到達できないのも必然ですよね。
今となっては、離脱・減額・中断した方々の言い分も知る由はないですが、想像するに、ちょっとしたマイナス要因を『出来ない言い訳』にして易きに流れてしまったのではないでしょうか。
これは、決して資産形成(投資)に限った話ではなく、人生を構成するすべての要素に共通して、アップ・ダウンのサイクルを繰り返しながら進んで行きますよね。
これまで、30年間、40年間という人生を生きてきた方々であれば、すべての期間を通じて『順風満帆そのものだった』という人など存在していないと思います。
それを前提条件として、人生の流れ・運気の良くない『マイナス』の時期に、いかに言い訳にフォーカスして易きに流れるのではなく、初志貫徹で踏み止まれるかが分岐点になると考えます。
私自身、20代半ばから資産形成をスタートして、今のように余裕のある経済的基盤を構築するには、少なくとも『16年間』という時間を要しました。
もちろん、そこに至るプロセス(16年間)には、非常に調子の良い時期もあれば、立ち直ることが出来ないかも知れないと感じる絶望も何度か経験しました。
しかし、それを乗り越えて、初志貫徹で資産形成の歩みを止めなかったからこそ今がある。
スポットライトの当たる場面しか見えない・目を向けられない人たちには、人生において、決して到達し得ない場所があることも偽らざる真実です。
井上耕太事務所(独立系FP事務所)
代表 井上耕太





