今日のテーマは、『2018年度税制改革、北風戦法で賃上げは達成されるのか??』です(^_^)★
今日も、2018年度税制改革の話を続けます。
昨日は『華麗なる大増税時代』と題して、
主にこれから個人レベルに課せられる、増税・新たな税金についてご紹介しました。
このブログ読者の皆さんもご存知の通り、
現在、日本の財政状況はまさに『火の車』です。
なまじ、経済的な体力があるので持ち堪えてますが、
これがいよいよ耐えきれなくなった時は、
一瞬にして経済的苦境が顕在化してくると予想されます。
人間の身体、沈黙の臓器『肝臓』と同様に、
症状が出た時には、既に手遅れ、挽回不可能な状態です。
そのような状況ですので、
来年度(2018年度)税制改革においても、
あらゆる場面で『増税』『税金の新設』が検討されるのは、自然なこととも言えます。
今までが快適過ぎたと言えるかも知れませんが、
これから、『日本』という国は経済的にはかなり厳しい状況になる。
具体的に言えば、
税金、社会保険料などの『国民負担』が年々増大し、
それにも関わらず、『リターン』は殆ど無いか、社会保障システムが崩壊する。
まだまだ、
『そんな事は、起こらないでしょう?』と考える人も多いですが、
必ずくる未来であり、そして、それが顕在化した時には挽回不可能です。
しかし、
このような状況においても、
実は、ある部分では『減税』が検討されている分野があるんです。
皆さん、ご存知ですか(^_^)??
それは、『法人税』に対する減税法案についての議論です。
前述したように経済状況が悪化している昨今、
『減税』するというのは、一見、時代に逆行しているように感じます。
しかも、『法人税』という大きな部分、
個人の経済活動に対しては、比較にならないほど大きな規模になりそうです。
なぜ、このような『税収の柱』の1つとも言うべき、
『法人税』を減税しようと検討しているのでしょうか??
それは、
現在、過去最高レベルに積み上がっている、
企業の『内部留保』を、何とか社会に還流させようという狙いがあります。
特に、このブログ読者の方はご存知の通り、
『税金』というものは、主に『お金の移動』を伴う場面で徴収することが出来るシステムです。
しかし、
個人レベルにおいても、企業レベルでも、
先行きの見通しがつかないこの時代、有事の為に『お金』を貯め込んでなかなか動かしません。
企業の第一命題は『ゴーイング・コンサーン(継続)』。
この目標を達成・遂行する為には、
自社特有のリスクに加えて、社会全体にどんな経済的苦境が訪れても、
その荒波を乗り越えるだけの『現金:キャッシュ』を保有しておかなければいけません。
高度経済成長期、バブル期のように、
将来の見通しが明るく、希望を持てる時代は、
企業サイドも安心して賃上げ・設備投資を行うことが出来ます。
ただ、
今の時代にそのように感じている企業は、
おそらく、全体からしたら『一握り』の優良企業ですよね。
だからこそ、
各企業が保身的になり『内部留保』を積み上げ、
賃上げ・設備投資に対して、非常に消極的になっています。
政府としてはここにメスを入れ、
企業から『内部留保』を引っ張り出そうと躍起になっている。
具体的に挙げると、
現在、実効税率『29.74%』の法人税を、
賃上げ・設備投資を敢行した企業には優遇措置で『20%』にまで減税する。
現在、政府が推し進めている方針、
2018年春闘での『3%賃上げ』要求を達成した企業には、
増加させた給与総額の20%を法人税から引くシステムです。
さらに中小企業には優遇を強め、
『2.5%賃上げ』を達成することで、
該当部分の給与総額『25%』分までの法人税を減税します。
反対に、
この期間に賃上げ・設備投資に動かない企業に対しては、
『減税』どころか、『増税』の方向に動く新規定も検討中。
企業サイドのスタンスによって、
政府サイドも、待遇に明確な差をつけようという方針です。
賃上げしなければ『増税』、賃上げしたら『減税」。
この方針を聞くと、世界的な名作『北風と太陽』の話を思い出します。
あまりに有名な話なので説明は避けますが、
果たして、『北風戦法』で賃上げは達成されるのでしょうか??
個人的には、上手くいかないと考えます。
まず、そもそも今回の議論の対象になるのは、
現時点で『黒字』を計上して法人税を支払っている、全体の約36%の企業のみ。
正直、
『赤字』や『収支トントン』の企業にとっては、
『他人事(ひとごと)』の話でしかありません。
更に、上記の割合は上場企業がメインなので、
日本全体の99%を占める中小企業において、
十分な『利益』を出している所なんて果たしてあるのかな??
また、
仮にあなたが所属する会社が優良経営の『黒字企業』であっても、
3年間の暫定措置の『法人税減税』を狙って、
この先も責任を背負い続ける『賃上げ』を選択するとは思えません。
賢いマッキンゼーのコンサルタントなんか雇わなくても、
社内の内勤の人間が組んだエクセルで、
簡単に『増税の道』を選んだ場合の損益分岐が算出できます。
日本一の実業家・斎藤一人さんは、経済が悪くなった時は、
『ヘッドピンを探すと良い』という話をされています。
例えば、
その一例が『親が子に建てるマイホームは3億円まで無税』といったもの(笑)
確かに、
子供に対して、底なしの愛情を注ぐ親御さんは多そうですから、
これが実行された場合、一気に日本経済は回り出しますよね(笑)
それと同様に考えて、
同じ暫定期間3年を儲けるのであれば、
『減税』なんてみみっちいこと言わずに、社員に『特例賞与』を無税支給とかすればいい。
そうすれば、
特例賞与をもらった社員は魅惑の『臨時収入』が入るので、
(*良い・悪いの話は別として、)一気に個人消費も回り始めます。
加えて、
その『特例賞与」も企業サイドは『特別経費』として計上し、
10年間ほど繰り延べて償却していけるシステムにすれば良い。
それなら、
一時的なイベントに限定されるので、
企業サイドも『賃上げ』よりハードル低く取り組むことが出来ます。
でも、ここまで言ってきてなんですが、
これは思い切った法案なので、実際に実行されることはないでしょう(笑)
だから、『賃上げ』議論もおそらく空砲に終わる。
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『具体的なアクション』を起こすことでのみ、
本当に人生は好転していくものだと思います。
ぜひ勇気を持って、新たな一歩を踏み出してみてください。
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井上耕太事務所
代表 井上耕太