今日のテーマは、『ベネズエラの動乱に、何故、米国が口を挟むのか??』です。
昨日の公式ブログでは、
南米の小国『ベネズエラ』がぜんざい直面している、
『デフォルト危機』についてご紹介させて頂きました。
いつも、
大阪・梅田にある蔦屋書店でブログ記事を書く事が多いのですが、
『ベネズエラ』とは全く違う世界で、平和で緩やかな雰囲気が流れていますね。
今、
この時間、全く同じ瞬間に、国家危機に瀕して、
多くの方々が『命』すら脅かされている事など、
正直、リアルに想像する方が難しいかも知れません。
ただ、
『南米の小国』で起こっているそれは事実ですので、
その事も、頭の片隅に入れて、日々過ごして頂けたらと思います。
当初、
『ベネズエラ』という国が経済危機に瀕するのは、『自国内の問題』でしたが、
ここに来て、米国・トランプ政権が『経済制裁』を開始するようになりました。
また、
現・マドュロ大統領政権は、大統領選挙時に不正があったとして、
グアイド国会議長を『暫定大統領』として就任宣言するよう主導したのも米国です。
更に、
このまま事態が収束しない場合は『軍事介入』も有り得るとし、
突如、『きな臭い』匂いが立ち込めるようになって来ました。
一見、何の関わりも無さそうな場面なのですが、
世界の動乱に、いつも、お節介に介入してくるのが『米国』です(笑)
しかし、
繰り返しますが『南米の小国』で起こっている動乱に、
何故、世界の大国である『米国』が、突然、口を出し始めたのでしょうか??
世界のあらゆる動乱に顔を出していく事で、
遠巻きに、『世界の覇者』をアピールしているのか??
それとも、
個人で言うところの『自己重要感』を満たす為、
お節介にも『他国干渉』を繰り返しているのでしょうか??
昨日の記事でもご紹介しましたが、
一説には、サウジアラビアを超えて、世界一の埋蔵量を誇る、
同国の『原油』獲得を目的に、今回、米国が手を出して来たとも囁かれています。
確かに、
ボルトン安全保障担当補佐官は、某インタビューに対して次のように発言し、
トランプ政権が、ベネズエラの原油生産支配に関心があることを匂わせています。
『もし、アメリカがベネズエラに埋蔵されている石油に投資し、
生産できるようになれば、アメリカ経済にとって大きな違いを生み出す』
しかし、
(*私も原油に関しては詳細な知識を持ち合わせませんが、)
ベネズエラ埋蔵の原油は、殆どが『超重質原油』という品質の悪い原油であり、
輸出に有利な『軽質原油』に精製する際、『莫大なコスト』が掛かります。
現在のように、
原油価格が『1バレル=50米ドル超』を推移する水準では、
軽質原油生成の為の『ナフサ』のコスト等も含めて考えると、
利益が出せないのが実際のところのようです。
米国国内でさえ、
一時期、話題になった『シェールオイル』関連企業が採算取れず続々撤退する中、
他国の、増して『劣悪な原油』を得るために、大きな労力を懸けるとは思えません。
やはり、
『原油』とはまた違った観点から、米国には『介入』の必要性があるようなのです。
ここまで、
米国のスタンスとしては、現政権・マドュロ大統領を退散させ、
親米派の後継者を立てて、本格的に体制転換を画策していると見て間違い有りません。
そして、
何故、そのような『他国干渉』のような事(?)をしているかと言うと、
同国が領土として抱える、カリブ海の島『ラ・オルチラ島』に鍵があります。
どういう事か??
私も、この事実を知って驚いたのですが、
何と、この島には米国から見て敵対するロシアの『軍事基地建設計画』があると言います。
1962年10月、
私が誕生する『20年』以上も前の出来事ですが、
キューバにソ連軍事基地建設中である事実が判明し、
世界に『激震』が走ったことは誰もが知っています。
『約60年』の時を超えて、現在2019年ですが、
やはり、プーチン大統領も全く懲りていないようですね。
『地球儀』か『世界地図』で確認して欲しいのですが、
今回、話題に上がっている『ラ・オルチラ島』も、
カリブ海に位置し、米国から見て目と鼻の先です。
確かに、
ロシアとしては、ここに『軍事基地』を配置することが出来れば、
南北アメリカ大陸で覇権を握る上で、かなりのアドバンテージを獲得します。
もしも仮に、
この島に、本当に、『ロシア軍事基地』が建設されてしまったら、
米国としては劣勢に立たされ、世界的に『戦慄』が走る場面が確実に再来します。
完全に、『第二のキューバ危機』です。
その可能性を完全排除する為、
米国は『南米の小国』の動乱に、わざわざ労力を懸けて干渉し、
現政権を撤退させた上で、親米・新政権を誕生させようとしているのです。
ここまで説明したら、『軍事介入』を匂わせているのも納得ですね。
南米の小国『ベネズエラ』は、国家的な経済危機に加えて、
世界の大国間同士の『覇権争い』にも巻き込まれ、『正念場』を迎えています。
同国の国民たちにとって、本当に悲惨な状況が待ち受けるのは、
もしかしたら、『今まで』よりも、『これから』なのかも知れません。
当然の話、
『国家』レベルの動向というものは、
決して『思い付き』により、その『方向性』が決定している訳では有りません。
むしろ、
現実は、それとは全く反対で、
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井上耕太事務所
代表 井上耕太