今日のテーマは、『神戸市:校長等のボーナス増額見送り報道から、考えること』です。
個人的に、
『ゴシップ・ネタ』の類は、見るのも話すのも好きではないので、
普段から、なるべく情報に『触れない』ように気を付けています。
世間的には、
『週刊誌』や『ワイドショー』等の報道内容を好まれる方が大多数ですが、
ご存知の通り、『低俗』な話題に群がるのは、あまり『質』の良い人間ではありません。
世界的投資家、
ジム・ロジャーズ氏は、著書の中で『テレビ』を持たない事を公言していますし、
この意見について賛同する、『質』の高い方々も多くいらっしゃると思います。
一時期、
世間を賑わしていた『神戸市公立小学校:教諭間いじめ』の問題ですが、
私自身、情報としては耳に挟むながらも、距離を取って接してきました。
公式ブログでも、テーマとして扱う事は無かったと思います。
確かに、
加害者が『教師』という職業だった事に関しては、
自身に子供がいて、もしも、預けていたらと想像したら『虫唾』が走ります。
また、
被害者となった『教師』の方も、大変な思いをされていたと思うし、
その事自体を、『どうでも良いこと』とは決して考える訳ではありません。
ただ、
『世間の注目を集める手段』としてのマス・メディアの報道姿勢は、
いつ見ていても、まったく『共感』出来ないなと感じてしまいますが。
それで、
もはや世間的には『終息』しかけているこの話題について、
今頃取り上げるのは、先日、関連した気になる報道を目にしてしまったからです。
予めお伝えしておくと、私が述べたいのは、
今回の事件における『本丸』ではないです。
『神戸市:校長等320人のボーナス増額見送りを決定』
昨日12月4日、
今回の『教諭間いじめ』問題の『引責』という意味合いなのでしょうが、
校長等約320人の『ボーナス増額見送り』が、神戸市議会で可決されました。
『校長等が問題なのか??』という根本的疑問もありますが、
誰かに『責任』をなすりつける、日本伝統の風習が感じられます。
予定されていた増額分は、昨年度比『0.05ヶ月分』の増額で、
約320人の合計値として『1000万円』程の軽微なものです。
当然、
当の本人たちは、全く面白く思っていないでしょうが、
事態を早期終息させる為には、『止むを得ない』といった所でしょうか。
上記『1000万円』という金額も、
『個人資産』レベルでは、多少は影響与えるレベルの金額ですが、
『行政』という括りで見た際には、『どちらでも良い』程度の金額です。
間違っても、
今回の『ボーナス増額見送り』により減少した行政負担で、
『神戸市』の財政が、劇的に改善するというような事は起こり得ません。
これについては、皆さんも、納得して頂けますよね(笑)
ただ、
私自身が引っ掛かったポイントは、世間とはズレていると思いますが、
『公務員賞与の増額が、全国で起こっているのか!!』という事です。
少しだけ考えてみれば、分かります。
今回、『教諭間いじめ』が明るみになり、大問題となった事で、
神戸市所属の校長等の『ボーナス増額見送り』が決定しました。
という事は、
裏を返せば、何事も『問題』が起こっていなければ、
該当する校長等の『ボーナス』は、前年比で増額していた事になります。
また、
今回『増額見送り』の対象となったのは『校長等』という事なので、
その『一部』を除いた他の職員は、順当に『増額』を勝ち取っている事になる。
更に、
話題になっているのは『神戸市』に限定した事なので、
全国津々浦々の公務員の先生方も、同様に、順当に『増額』を勝ち取っています。
これ、どうなのでしょうか??
『日本財政』がここまで困窮している今の時代に、
『公務員』の給与・賞与を当然のように増額する、
その感覚が、もはや、私にとっては『気持ちが悪い』です。
確かに、
実体経済は『緩やかな(?)インフレベース』で推移しているので、
『数字上』も給与・賞与を上げていく事は、理屈上、必要に感じるかも知れません。
しかし、
公式ブログでは、常々お伝えさせて頂いている通り、
現在、日本国は、毎年圧倒的な『歳出過多』であり、
その状況で、何事もなく『公務員収入』を増加させるのは『狂気の沙汰』です。
実際、
数年前『ユーロ危機』が顕在化した際、実質デフォルトした『ギリシャ』という国は、
最悪な時期で、全国民に対する公務員割合が『25%』を占め、国家としての『高コスト体質』で崩壊しました。
『家計』も『国家』も、それほど大差無い理由で『破綻』します。
物事の『真理』は常にシンプルで、『収入<支出』を繰り返していけば、
必然、『お金』は無くなり、保有資産ショートしてしまうという話です。
『公務員賞与』の話は一事例ですが、
これが『当然』が如く行われているという事は、それ以外の分野においても、
『国家』『行政』のコストは、以前、削減どころか増額していると予想されます。
今回の事例で、再確認できた事があります。
この国は、いずれ『破綻』します。
もはや誰も、本気で『改善』しようなどとは考えていない事が分かりました。
どこかのタイミングで、出国しないといけない『時』が来るかも知れません。
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井上耕太事務所
代表 井上耕太