今日のテーマは、『昨日の全日本空輸(ANA)の話は、決して他人事ではなく』です。
昨日の公式ブログでは、
『全日本空輸(ANA)従業員は、突然の副業解禁に対応できるのか??』と題して、
先日アナウンスされた、同社をこれから襲うであろう悲劇についてご紹介しました。
本当に、大変ですよね。
ほんの『10年』ほど前であれば、航空産業だけに限らず、
『一生安泰』とイメージされる職業はいくつか有りました。
しかし、
『変化』のスピードは、言葉通り、年々増加の一途を辿り、
少しでも気を抜いていたら、一瞬で、取り残されてしまう。
大袈裟ではなく、
1年前まで『常識』であったことが、今では『非常識』になり、
恐らく、その傾向は、来年以降も継続していくと考えられます。
そもそも、
私たち『人間』も、自然界(地球上)に生きる身と悟れば、
『一生安泰』が幻想である事が、常識なのかも知れません。
当然ですが、
2020年現在であっても、自然界に、その概念は存在せず、
『一生安泰』は、霊長類の長『人間』のみが提唱しています。
むしろ、
私自身は、この概念が生まれたプロセスすら怪しいと感じており、
有志以来、もしかしたら、誰もが未経験の現象なのかも知れない。
そうなると、
いよいよ、『都市伝説』等と同じ類の話に落ち着くことになり、
私たちは、一刻も早く、その呪縛から逃れた方が良さそうです。
昨日、
全日本空輸(ANA)の『給与削減』『副業解禁』を取り上げましたが、
決して『他人事』ではなく、皆さん誰しも同様に当てはまるテーマです。
『対岸の火事』とは、考えない方が良いですね。
既に、あなた自身が気付いていないだけの話で、
自陣にも『飛び火』している可能性があります。
『明日は我が身』という言葉の方が、伝わり易いでしょうか??
『過度な楽観』は、対局の『悲観』と共に、その身を滅ぼします。
いつの時代も、適切に『リスク』を検証して生きていきましょう。
それで、
所属する組織・企業、云々の話ではなく、日本国民共通に、
襲われようとしている『リスク』も、顕在化してきました。
昨日の報道では、
菅政権が、初めて手腕を振るうであろう試みとして、
社会保障分野に入れる『メス』が話題になりました。
ネットニュースでも出ていたので、
ご覧になられた方も多いですよね。
『75歳以上の後期高齢者・医療費窓口負担、2割案が浮上』
現行、
原則『1割負担』に制限される、後期高齢者の医療費窓口負担について、
『年収240万円』以上の方を対象に『2割負担案』が浮上しています。
(*正確には、年収240万円以上、383万円未満の方々です。)
上記数字の通り成立すれば、
『2割負担』の対象は、後期高齢者全体の『10%超』に上り、
日本全国で、『約190万人』が該当することになるのだとか。
もしも仮に、
『2割負担』が実際に導入された場合、厚労省による試算では、
該当者平均で『年間3.5万円』の窓口負担増額が見込まれます。
この辺り、
現役世代で、潤沢な収入がある方は、何も感じないかも知れませんが、
収入増額の見込みのない『年金生活者』には、死活問題と言えますね。
しかし、
日本国の『財政問題』も、同様に『死活問題』の危機に瀕しており、
『痛み』を伴うこの改革も、未来永劫、決して避けては通れません。
いや、
現実は、ここ(2割負担)で集結できるレベルでは決してなく、
今後も、段階的に、窓口負担の割合は増額されていくでしょう。
2022年、
この年は、『団塊の世代』の言葉で形容される方の『第一波』が、
75歳に突入し、『後期高齢者・爆増元年』と表現できる年です。
日本政府としては、
緊急の対症療法として、『2割負担』を打っておきたい形ですが、
2025年以降、その景色は、さらに様変わりしていくでしょう。
果たして、
『私たちの世代』と形容できる20代、30代、40代の方々が、
『後期高齢者』に該当する頃には、日本国の社会保障システムは、
その『原型』を留める形で、存在し続けているのでしょうか??
この場面でも、
個人的には、あまり『希望的観測』を持たない方が良いと感じています。
それで、
昨日ご紹介した『ANAの事例』と、今日ご紹介の事例とで、
明らかに異なるポイントが、1つだけ存在すると考えます。
それは、
前者は、もしかしたら、該当しない可能性も有りますが、
後者は、日本国民共通であり、絶対に避けられないこと。
人は誰しも、
『生』を受ければ、『死』も受け入れなければなりませんが、
『私は死なない』という楽観的観測が通らないのと同義です。
今後、
私を含めて、皆さんが『日本国』で居住すると仮定するならば、
将来の『社会保障負担増大』は、絶対に、避けては通れません。
因みに、
昨年話題になった『老後試算2000万円問題』において、
この点は考慮されていないので、『収支ギャップ』は、更に増加しますね。
先日、
『老後に必要な資産は、2000万円どころではない!』と書きましたが、
皮肉にも数日後に、それを証明する要因が1つプラスされてしまいました。
皆さん、『我が身』を守る準備は、進められていますか??
信仰は自由であり、それぞれの『神』を拝んでも良いですが、
『神頼み』では、解決できない物事も確実に存在しています。
日々、社会に放たれる『サイン』を敏感にキャッチし、
10年後を見据えて、『行動』をスタートしましょう。
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井上耕太事務所
代表 井上耕太