今日のテーマは、『基軸通貨:米ドルの覇権を脅かすポテンシャルを持つ、もう1つの存在』です。
海外渡航もあったため、
先週末から週を跨ぐかたちで、『基軸通貨:米ドル』の、
未来を予測することをテーマに情報を発信してきました。
確かに、
20世紀後半に存在した盤石な一強時代は終わりつつあり、
独占状態にあった国際決済のドル依存は分散が進んでいる。
しかし、
むしろ、過去(独占)の状態が異常だったとも考えられ、
衰えが見え始めたとはいえ、未だ十分な力を保有します。
もしも、
『米ドル』が首位の座を陥落してしまう時が来たとして、
それに代わる絶対的な王者は見当たらないのが実情です。
先日ご紹介した通り、
国家としては覇権を奪取する潜在能力のある『中国』も、
通貨としての『人民元』は、解決すべき課題が山積する。
また、
巨大ブロック経済の統一通貨・ユーロの選択肢もあるが、
皮肉にも、加盟国の多様性が絶対的信頼を毀損している。
かと言って、
英ポンド、日本円のローカル通貨にポテンシャルはなく、
自国の経済規模が縮小するに伴い緩やかに衰退していく。
しかし、
『ギャンブル性を含んで良い』という条件付きであれば、
ポテンシャル(潜在能力)の観点で後1つ選択肢はある。
それは、
これまで定期的に『熱狂』と『話題』を提供してくれた、
暗号資産(仮想通貨)の代表格であるビットコインです。
果たして、それが実現する可能性はどれほど存在するか。
意外にも、
直近、メディア等で騒ぎ立てられる場面に遭遇しないが、
ビットコインの取引価格は、過去最高水準で推移します。
3月15日現在、
価格水準として6万7000ドル付近のレンジで推移し、
為替動向も相まり、円換算1000万円を突破しました。
市場規模としても、
時価総額は再び1兆ドル(150兆円)を回復しており、
熱狂してないことが不気味な雰囲気を醸し出しています。
しかし、
その内側を読み解くと、それをめぐる直近の価格高騰は、
決して手放しで喜べるものではないことが理解出来ます。
何故なら、
北朝鮮やロシア等、欧米の経済制裁を受けている国々が、
『苦肉の策』として活用している場面も散見されるから。
また、
新技術は、資金洗浄に使われる可能性も示唆されており、
実際、国家がバックアップしている国際ハッカー集団が、
サイバー攻撃により強奪する報道は定期的に出て来ます。
最終的に、
それは『法定通貨』に転換されて利用されるようですが、
古典的な銀行強盗より、現代において効率的な手段です。
2021年9月、
中米・エルサルバドルは、世界に前例のない試みとして、
法定通貨にビットコインを採用することを公表しました。
もちろん、
これは、財政面で窮地に陥った国家がとった奇策ですが、
約2年半経過して尚、同国の経済は混乱し続けています。
当然、
IMF(国際通貨基金)は債務返済リスクが高まるとして、
採用撤回を求めていますが、同国は頑として応じません。
この事例を通しても、
『ビットコイン』という対象について国際社会の評価は、
まだまだ得体が知れないとしていることが窺い知れます。
2024年、『悪貨』は『良貨』を駆逐してしまうのか。
完全な良貨は存在しませんが、動向に注目が集まります。
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2023年1月よりセミリタイア生活に入っているため、
今後の主催セミナー(オープン形式)の開催は未定です。
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井上耕太事務所(独立系FP事務所)
代表 井上耕太